ガラスの枝
心が「折れる」と人は言う。
心はポキリと音を立て落ちていく。
心の形を形容する時、僕らはどういう言葉を使うだろう。
器のような形と言うだろうか?いわゆるハートの形という人も居るだろうか。
みな様々な形の心を持つ。
そして僕はきっと、枝のような形なのだ。
身体の中に一本芯が通るように、自分と言う木の幹に生えている枝。
枝先から簡単に折れて、自分の中に落ち、砕けていく。
ポキリポキリとヒビが入り、そのうちに砕けてしまう。
軽い傷をつけた所から、いとも容易く折れてしまう。
幹から落ちた心はどこへ行く。
折れた心は、心の根に落ちていき、また僕の心の木の養分になり
また青々とした葉を蓄えた枝を生やすだろう。