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最初に居た森を抜けると、いきなり草原に出てきた。そこにはすでに何人もプレイヤーが居り、モブ狩りを開始している。
「ああ~!みんなにさき越されちゃったよ。もういい場所は取られちゃったかな?」
よほど楽しみにしていたのだろう、頭を抱えて叫んでいる。
「すまんな、俺の所為だな。」
「兄貴の所為じゃないよ、ここにくるのが遅かった僕が悪いんだ。」
このままだと埒が明かない気がしたので、話題を変える。
「落ち込んでも仕方がない。モブがポップする場所を探していこう。」
「うん、そうだね。…ええっと、たぶんこの近くは大体取られてるだろうから、ちょっと遠くなるけど、…いい?」
ちょっと遠くなるだけなら全然平気だ。そう思ったので、了承の意を返す。
「そう?ありがとう。それじゃあ、ここから北東の方にある場所に行ってみようか。」
って言うことで、初心者の草原から北東に位置する森に行くことになった。
◆◇◆
「兄貴、回復して!!」
命に指示され、ポーチからポーションを取り出し、一気にあおる。体が一瞬熱くなるのを感じながら、中身を飲み干した空のガラス瓶を投げ捨てる。環境にうるさい人が近くに居たなら、『森にポイ捨てするんじゃない!』とか、言い出しそうだが、生憎そんな人は居らず、捨てたガラス瓶も地面に落ちると共に光の粒子となり消え去った。
「回復完了。加勢する。」
「ありがとう。目の前のスライムを撃って。」
「了解!」
言葉を発すると同時にホルスターから武器――拳銃を取り出し、抜き出すと共に撃つ。鷹の目を併用しているので、はずす事はない!
5発玉を打ち込み、そこでスライムの体力が尽きたのか、動かなくなった。
このゲームでは、倒したモンスターは、すぐに消えるのではなく、しばらく残っている。プレイヤーは、その残った死骸からドロップアイテムを回収する。ただ、戦闘が長引き、死骸が残る時間を超過した場合、自動的にプレイヤーが所持するアイテムポーチの方へ移動する。ただ、わざわざ死骸から回収をするのに意味がないわけがない。クローズドβの際に、有志同盟たちが集まり、いろいろなことを検証していった。その中の1つがこの検証である。ほかはいずれか紹介するときがくるだろう。結果としては、放置して自動的に回収するより、直接回収した方がレアドロップの確率が上がるのだ。
そのため、モブを倒した場合、ほって置くよりもすぐに回収した方がいいのだが……
バンバンバン
「ンガァァ。数が多い!!1、2、3、4…10匹!?そりゃ多いって感じるな。って、そんな場合じゃなくて。」
「僕がある程度ひきつけるよ。ハァァァア!!」
命が活檄を使い、モブどものヘイトを掻き集める。
ギャアギャア
モブどもが、奇声をあげながら命へ近づいていく。――俺に背を向けながら。
もちろんそんなチャンスをみすみす逃す俺ではなく、鷹の目を併用しながら1匹1匹抱狩って行く。
モブどもが命に攻撃できるくらいまで近づいているころには、半数以上が道中に死骸として転がっている。
ついでに言えば、俺だけで半数のすべてを狩ったわけではなく、3分の1くらいは命の槍のリーチを活かした攻撃で倒されている。
そんでもって、バックステップなどで巧みに攻撃をかわし、ほとんどダメージを受けることなく次々と倒していく。
弾切れになった銃など、ただの鉄の棒以外なんでもないので、すばやく弾を込める。何度かやったが、なかなかすばやくできない。まぁ、これはそのうち早くなるだろう。
ちなみにだが、この銃には普通の弾丸が一回の装填で20発ほど入る。
ほかにも属性を帯びたものや、中に炸薬がつめられ、着弾し少し間をおいた後に爆発する、徹甲榴弾と呼ばれる弾丸があったりと、かなり種類は豊富なのだ。まぁ、弾丸の大きさが大きくて、俺みたいな片手で持つ銃を使うプレイヤーには無用のものなんだけどな。この種類の弾を使えるのは、ボウガンと呼ばれる武器を使うプレイヤーのみだ。
「兄貴終わったよ。」
気づけば4体いたモンスターはすでに倒されており、あとはドロップの回収を待つのみとなっている。
「命、回収したのか?」
「うん、ここに出てきたのが12頭だったから、きっちり半分の6頭分のドロップ貰ったから大丈夫だよ。」
「そうか、それじゃあ残り貰うな。」
モンスターの、人間で言えばおそらく胸にあたる部分に手を乗せた。すると、突然モンスターの体が光の粒となり消え去った。
残りも同じようにして、ドロップを獲得した。
ここに来てから、何度かやった行動だ。間違えることもないし、簡単な行動でもある。
「うん、回収完了だ。」
「兄貴、次行くよ~。」
「おう、わかった。」
急かされたので小走りで移動する。
「あ!」
「どうした?」
「これ。」
いきなり声を上げた命に近寄っていく。
命は指を地面の方へ指している。その延長線上を見てみると、草が生えていた。。
「兄貴、これポーションの材料になるやつ。たしか、兄貴調薬か錬金術のスキル持ってたよね?」
「ああ、両方とも持ってるな。」
命が『都合が言いや。』と、言いながら
「これ、ドロップしてたからあげる。ポーションの材料だから、あとこれとでポーションができるよ!」
「へぇ~これでできるのか。経費が安くつくな。」
というと、命が『待ってました~」とばかりに目を光らせる。
「わかってるよ。命の分も作るから。兄妹なんだから当たり前だろ?」
「ありがとう!これでお金が貯めれる♪」
ワァオゥ
エガオガカワイイデスネ
……ハッ、俺は何を考えた…?兄妹だぞ。ダメだ、堪えろ。優樹耐えるんだぁーー!
「兄貴?大丈夫?気分が悪いのなら、ログアウトしててもいいけど?」
「大丈夫だ。次いくぞ。」
ふぅ、危なかった。
気分を変えるためにも、運動をしないとな。
そして、気分転換をするために犠牲になったモブどもに合掌ーー。
NAME YUKI
JOB ガンナーLv9
スキル 銃 Lv11
錬金術 Lv1
調薬 Lv1
鷹の目 Lv11
鍛冶 Lv1
ダブルジョブ
武器 初心者の銃 ※壊れません
防具 初心者のシャツ ※壊れません
初心者のズボン ※壊れません
初心者の靴 ※壊れません
ホルスター
持ち物 アイテムポーチ ※壊れません
NAME LIFE
JOB 剣士Lv10
スキル 槍 Lv13
盾 Lv10
鎧 Lv9
活檄 Lv9
攻撃力上昇 【中】
防御力上昇 【中】
武器 初心者の槍 ※壊れません
防具 初心者の盾 ※壊れません
初心者のシャツ ※壊れません
初心者のズボン ※壊れません
初心者の靴 ※壊れません
持ち物 アイテムポーチ ※壊れません
初日にしてはなかなかの方か?基準がないからよくわからんな。
まずは街に行かないとな。
ああ、そうそう。復帰点を、最初に来た場所に設定しておいた。これで万が一負けても大丈夫だな。
最後までお読みいただきありがとうございます。
続きはできるだけ早くに出したいと思っています。




