表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
NO LIVING  作者: 狐の尻尾
7/8

7話 決着


さて、どうしたものか……

改めてこいつを観察する。

まずこいつの動きは普通のスライムよりもずっと速い。

今の僕では攻撃を避けるので精一杯だ。

今もこんな落ち着いているようで内心ビビりまくっている。

さらに攻撃力も異常に高い。

先程避けたところの壁が凹むレベルだ。


だが活路も見え始めてきた。

先程からずっと攻撃を避けて気づいたがどうやらこいつあまり知能は高くない。


さっきから攻撃がずっと単調なものだし複数の触手で襲ってきたりもしない。

同時に来られたら僕はすぐにやられていただろう。

いや、複数を同時に使えないだけか?

だとしたら都合がいいんだが……


まあとにかくこいつの動きは単調なものなのでだんだん慣れてきた。

しかもこちらにはアドバンテージがある。

それは疲労がないことだ。


要は消耗戦に持ち込むことが出来ればいい。

僕は疲労を感じないのでずっとこの動きを維持できるが向こうは段々消耗して動きもさらに鈍くなっていくだろう。

その隙を上手く突いてコアを狙いに行く。

うん、我ながらいい作戦なんじゃないか?


僕が結論付けたその時スライムの動きが突如として止まる。

不可解に思ったのもつかの間スライムがぶるぶると震えだし、一瞬で真っ二つに分かれる。

そして2体は同時に攻撃を仕掛けてきた。


クソ!最悪だ!

攻撃をなんとか捌きながら自分の判断の甘さを呪う。

予想が甘かった。合体ができるんだから分裂もできることぐらい予想しておくべきだっただろう。


しかもさらに不味いのはこいつらさっきよりも動きが速くなってる。

分裂したら疲労まで分裂するのか?

今はまだ致命傷じゃないが何ヶ所か捌ききれず攻撃を受けてしまっている。


幸いなのは分裂したことでアイツらの核に攻撃が届きやすくなったことぐらいだろうか。


だがだからといって攻撃ができる訳ではない。

このままだとこちらの方がジリ貧で押し負けてしまう。


……仕方ない。こうなったらこれしかないか……


僕はある覚悟を決めた。

そして先程までは両方からの攻撃を捌いていたが、一方のスライムだけに向き合う。

片方のスライムからの攻撃を受けながらも無視し、もうひとつの方の攻撃を全力で捌き、どんどん近づいていく。

スライムは焦ったように何度も攻撃を仕掛けてくるが1匹だけに専念するならなんとかなる。

そして、近づくと走っていた勢いを全て攻撃に乗せてそのままコア当たりに思い切り突き刺した。


刺されたスライムは苦しそうにもがいていたがやがて溶けていき動かなくなった。

もうひとつの方は変わらず攻撃を仕掛けてきたがこちらも捌き切って無事に核を貫いて倒した。


ふぅ……何とかなった……

自爆覚悟での特攻だったけどアイツら分裂してたおかげで一体の時よりも攻撃力が落ちていたようだ。

何本かの骨が少しボロボロになってしまったが勝ちは勝ちだ。


この世界で本当に死にそうなレベルの戦いを乗り切ったことで初戦の時とは違って確かに生き物を殺した、という感覚があった。


だが不思議と不快感はあまりなく、むしろ充足感を得ていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ