もう最悪!!
またまたエッセイばかり投稿
少し癖になっています。
長編も何卒是非是非お願いします。
「もう最悪!!」
この言葉を私は何度今まで言ってきただろう
何度今まで聞いてきただろう
事あるごとに「もうやだぁ!さいあくぅ!!」
うんうん
嫌なことがあったんだね
俺も言うからわかるよ
(モットモ ワルイ)
文字の意味を考えてしまう。
そこまでのものは、なかなかない
私自身もわかってて使っている。
この言葉を意識してしまったのは、私が学生時代の時だった
山積みのレポートと保育科を専攻した私はピアノのテストも重なった。
友達と2人で歩いている時
あの時も言った
「あーっもう最悪!!絶対間に合わないって!!」
友達も「ねっ最悪だよね...」
そう最悪だった。
そこは歩道
左には、かなり大きめな公園
右には、6車線の大きな道路
6車線の歩道側1本は縦列駐車の車でいっぱいだった。
今でもあの風景が目に焼きついている
凄く暑い夏の日だった
左側の公園からワイシャツを肘までまくり
ベルトには中年の証のお腹が乗っかっていた
銀縁の大きなメガネ
ドタドタと大きな走ってくる音は
友達も私も同時に反応した
公園と歩道を遮るアーチ状に垂れ下がるチェーン
少し…ほんの少しだけ期待した。
期待通りに軽やかに銀縁が舞う
期待通りに足を引っ掛けた!
顔面からいっていた
メガネのレンズは両方とも外れ
1枚は割れていた
鼻血が吹き出し
右手でおさえながら
散らばったメガネを拾っている
ほんの少しの期待は、大きな罪悪感に変わった
声をかけられなかった
そして銀縁メガネと共に縦列の車へ向かっていく男性
無事を願うように車に向かう姿を見守った。
そしてその時、その男性に
「ちょっとすみません」声をかける存在が...
「ここ駐車禁止だから!!」
警察官だった!
(マジかっ!!)
咄嗟に友達の顔を見た...口が開いていた
私たちの最悪など...
あの男性こそ(今日は最悪だった)に相応しい
ほんとうの最悪
そしてあれこそが(口が塞がらない)
というものだったのだろう。
私はあれからも最悪という言葉を使っている
使うたびに思い出すあの時のこと
そしてこれからも言うだろう
そして聞くだろう
そして思い出すだろう
本当にあった、ここまでくると怖い話
信じるか信じないかは...でも本当なんです!!