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感謝のSS5 薬膳パラパラチャーハン

総合評価100pt記念のショートストーリーです!

ちなみにチャーハンは作者の得意料理です!


ロッテリアさんの活躍により米が見つかった次の日。


「チャーハンが食べたい。」


というわけで、今回はチャーハンです。


〔へぇ、今回は中華料理ですか?〕


おうともよ!


だが、一つ困ったことがある。


それは、この米がジャポニカ米だと言うことだ!


〔え?そのジャポニカ米ってチャーハンに良くない米なのですか?〕


……まぁ良くないことはない。


その理由は作りながら説明するとしよう。



----------



今回のチャーハンは人参(マンドラゴラ)、ピーマン、玉ねぎ、オークの焼豚でつくるぞ!


中にはベーコンを入れて五目チャーハンとか宣う連中もいるが、ベーコンは元は豚肉だから今回は割愛だ。


俺はアレを五目チャーハンなんて認めないッ……!


〔はいはい、いいから先に進んでください。〕


うっす。


人参、ピーマン、玉ねぎはみじん切りにし、焼豚はブロック状にカットする。


そしてここで、俺は大罪を犯す。


〔えっ?なに?何をしでかす気ですかマスター!?〕


炊き上がったご飯を水で洗う!


〔ぎゃぁぁぁぁ!?何してるんですかマスター!?〕


こうすることで米のぬめりを落として、チャーハンをパラパラにするんだ!


〔でも……こんなのあんまりですぅ!!〕


アイ……そもそも俺がジャポニカ米を使っているからこんなことになってしまったんだ……!


〔どういう……ことですか?〕


ジャポニカ米は本来、白飯として食べるために生まれた(へんたい)だ。


そして白飯の美味さとは米のぬめりに直結する。


つまり___


〔それって、ジャポニカ米の長所をまるっと殺しにかかってますよね!?〕


……そうだ!


本来のチャーハンはインディカ米で作るんだが、インディカ米は元々ぬめりが少ないから、この工程は元々なかったんだよ。


だがジャポニカ米をチャーハンに使う連中(へんたい)が現れたせいで、こんなことになってしまった……!


〔すごいですね……変態の思考はわからないです。〕


一生わからないでよろしい。


さて、下準備はここで終わりだ。


フライパンにラード、なければサラダ油を敷く。


そしてフライパンに人参→玉ねぎ→ピーマン→焼豚の順で具材を入れていくぞ!


〔おぉー!すごいですね!……ってマスター、鍋を振らないんですか?〕


鍋を振る?


……あぁ、あおり炒めのことか!


一般家庭の魔導コンロ(ガスコンロの異世界版)ではやる意味はないな。


〔何故ですか?〕


あおり炒めは鍋に具材が焦げ付かないように具材を浮かせながら炒め続ける調理法だ。


だが魔導コンロでは鍋が焦げ付くほどの火力は出ないから、やる理由はないな。


強いて言うなら、カッコいいから……とか?


〔うっ……たしかにかっこいいとは思ってましたけど…。〕


やってはいけない訳ではないから、そこら辺は好きにするといい。


さて、具材を炒めたら米と溶き卵を入れるのだが、この時にマヨネーズも入れる。


〔マヨネーズ!?大丈夫ですかそれ!?〕


ハハハ、何を言っているのかねチミは?


マヨネーズの原材料は卵、酢、油だぞ?


酢が加わることでまろやかになる相乗効果付きだ!


〔なるほど、入れない理由がないですね!〕


その通りだ!


ちなみに地球ではマヨの代わりになる中華ペーストなんかもあるから、それでもいいぞ!


最後に炒め終えたチャーハンに青ネギ(九条ネギとも言う)をパラパラとかければ…


「よし、パラパラチャーハンの完成だ!」



----------



「よし、では早速いただきま___ 」


ヒヒィーーーン!!!

キャーーッ!?


「……俺は何も聞いてない。」

〔何言ってるんですか!?いきますよ!〕


どうやら表通りで馬車との衝突事故があったらしく、娘が怪我をして重傷のようだ。


「だれか!!だれか薬を持ってませんか!?」


母親らしき女性が悲痛に叫ぶが、そう都合よく薬を持ち歩いている奴はいない。


「そもそもここまでの重傷じゃ、薬があっても治んないだろうよ。」

「ロールキャベツ」


「はぁ、マンドラゴラの薬でもあればなぁ。」


ちょっと待て。


2人目はマックだろうけど3人目!今なんて言った!?


〔マスター、チャーハンの人参って何でしたっけ…?〕


……マンドラゴラです。


〔ダメ元で食べさせてみたらどうですか?〕


嫌だ!これは俺のチャーハンだッ!


〔いや人命が懸かってるんですよ!?〕


と、二人で脳内で言い争っていると、群衆から一人の男が歩み出た。


「フッフッフ……このスーゴイ様のポーションにかかれば、どんな怪我も一瞬で治るのサ!」


白衣に身を包んだ、いかにも“薬師”らしい格好をしたイケメンである。


「あ、あれはスーゴイ様!?」

「ついこの間、国家薬師試験に最年少で合格したって噂の、あのスーゴイ様か!?」

「ロールキャベツ」


マックうるさい、気が散る。


「ハハハ、このボクが開発した“ハイポーション”なら、その少女の怪我も治るはずサ!」


「「「おぉー!」」」


頑張れスーゴイ、俺の運命(チャーハン)は君に託された!


〔でも見た感じ、普通のポーションみたいですよ?〕


ゑ!?


いや、スーゴイならいける!


あいつはデキる奴だ!


と、念を送っているとスーゴイはハイポーションを少女に飲ませた。


すると___


「「「な、治らない!?」」」


「そんな、ボクのハイポーションは完璧なのサ!?そんなはずはないのサ!?」

「でも治ってないぞ!?」

「どうするんだ!?」


辺りは一変して、混乱の渦に巻き込まれた。


しかしそこへ___


「お前ら、大丈夫か!?」


「「「グレゴリウス!?」」」「おやっさん!?」


通りすがったのか、おやっさんが現れた。


ただ、おやっさんが来てもできることはないだろう。


「だが、お前にはなにもできることはない…… 」

「あぁ。残念だがもう駄目だろう…… 」

「せめてマンドラゴラがあれば…… 」


「ん?マンドラゴラか。だったらあるぞ?」

「「「あるのかマンドラゴラ!?!?」」」


なんであるのマンドラゴラ!?


「おう、ちっと料理済みだがな!」


そう言っておやっさんが取り出したのは___


「あっ!俺のチャーハン!?」


皿に盛り付けられた俺のチャーハンだった。


「マンドラゴラの薬効は加熱しても消えなかったと思うぞ!」

「おぉ、でかしたグレゴリウス!」

「でもチャーハンだしなぁ…… 」

「なんでもいいからとりあえず食わせろ!」


「いや、それ俺のチャーハンだから!?」


〔マスター、諦めてチャーハンを差し出しましょう……?〕


そんなことこんなことをしているうちに、俺のチャーハンは少女に捧げられた。


「お願い、これで目を覚まして!」


「んん?美味しい!!」


「ッ!!やったわ!!」

「「「「「うおぉぉぉ!」」」」」


そして無事に少女は目を覚ました。


「そんな、ハイポーションでも治らなかった傷が……?」

「シクシクシクシク………… 」


一人の薬師の犠牲(ハイポーション)と、一人の男の犠牲(チャーハン)を伴って……


〔これにて一件落着、ですね!〕



次回は総合評価が150ptになったら投稿します!


もしよろしければ、高評価とブックマーク登録をよろしくお願いします!

作者のモチベが狂喜乱舞しますので、何卒よろしくです!


追記

SSですが、総合評価150ptもしくはブックマーク20件になったら投稿します!

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