感謝のSS4 コカトリスの親子丼
総合評価70pt達成と累計1000PV突破記念です!
注意!
今回下ネタが多めです!
女性の方など不快にさせてしまったら申し訳ありません!
「…… 」
その日、俺は街の衛兵の一人から相談を受けていた。
「ロールキャベツ」
もちろんマックではない。
罪人の後輩の女性、ロッテリアさんである。
〔マスター、やっぱり根に持っていたんですね…。〕
当たり前だッ!
あのロールキャベツの屈辱を、俺は忘れないッ!
「すみません、ハルトくん。突然押しかけてしまって。」
「あぁ、いえいえ。お気になさらず…。」
マックめ、考えたものだ…。
〔どういうことですか、マスター?〕
このロッテリアさん、かなりの肉体なのである。
つまり、めちゃくちゃ話し辛い!
〔マスターのえっち!変態!〕
やめろ、そういうシンプルな罵倒は俺の心に突き刺さる!
「それで、お願いがあるのですが…。」
「なんでしょうか。何なりとご命令ください!」
〔ちょ、マスター!?〕
すまん、この誘惑には敵わない。
男には、時に譲れない夢があるんだよ!
〔うわっ……マスターキモいです。〕
やめろ、そういうシンプルな以下略!
「実は最近、指名手配犯が捕まったのですが…… 」
「そうなんですか!?知りませんでした。」
〔……(マスターのポタージュスープを飲み干した犯人なんですけどね!)〕
なんか言ったか?
〔いいえーなにもー?〕
「その指名手配犯なんですが、ある料理が食べたいと言って事情聴取に協力しないんです。」
「へぇ、どんな料理なんですか?」
「ロールキャベツ」
「それはない!」
牢屋に入ってまで食べたい料理がロールキャベツな訳ないだろう!?
なんだろう、と思っているとロッテリアさんからとんでもないワードが飛び出した。
「それが、肉を卵でとじたコメ料理ということしか分からず…… 」
「コメ!?米ですか!?」
「ひっ!?は、はい。コメ料理と聞いていますが……?」
コメ、コメ、コメ、Fooo!!
〔マ、マスター!?落ち着いてください!?〕
落ち着いていられるかぁ!!
米だぞ米だぞ米だぞ米だぞ!?
これが落ち着いていられるかぁ!?!?
「ロッテリアさん!その料理作らせてください!」
「う…まぁいいですけど。」
「よっしゃあ!!」
さぁ、料理を始めよう!
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「というわけで、今日作るのは親子丼です。」
〔すごく落ち着いてますね!?〕
あの時は米を見つけた喜びを噛み締めまくっていたんだよ、気にするな。
〔でもマスター、容疑者の取り調べにはカツ丼だと思うのですが……?〕
お馬鹿さんめ、犯人が要求するのはカツ丼ではない!
親子を引き裂くどころか丸ごと喰らい尽くさんとする極悪非道な意志を顕現させた、親子丼だろう!?
〔えぇ……?それはちょっと違う気が…… 〕
まぁ違ったらまた作ればいいだろ。
それではまず、鶏肉___もといコカトリスの肉からだ。
〔もしかして卵もコカトリスのものですか!?〕
いや、卵は普通の鶏のだが。
〔えぇ……?幻滅しましたよ、マスター。〕
それは取ってきたおやっさんに言ってくれ。俺は悪くない。
コカトリスのもも肉をぶつ切りにして、塩麹に漬けておく。
〔また珍しいものを……漬けてどうなるんですか?〕
なんかさっきから素っ気なくない?
鶏肉を塩麹に漬けると柔らかくなって、おまけに塩味がつくからね。
俺は唐揚げとかを作る時によくやるよ。
〔へぇ!それもマスターが考えたんですか?〕
いや、これは料理屋をやってる親戚だ。
どうしてこうなるかは知らん。
〔なんか今日のマスターはいいとこなしですね。〕
お黙りあそばせ。
玉ねぎを半分スライスして、醤油、砂糖、みりん、出汁で作ったタレで煮る。
そしてこの時、天かすをめんつゆに浸しておく。
〔ん?天かすは関係ないじゃないですか。〕
ククク……まぁすぐにわかるさ。
玉ねぎを煮込んでいる鍋に鶏肉(今回はコカトリスの肉)を入れ、鶏肉にも火を通す。
この後溶き卵を入れるのだが、その前に天かすを救出するように!
〔どうやってその天かすを使うのですか?〕
そんなの決まっているじゃないか。
溶き卵を3分の2流し入れる時に、天かすも一緒に卵に混ぜる!
〔えぇ!?混ぜるのですか!?天かすを!?〕
そうそう。
実は天かすって、きのことかエビとかのエキスがいっぱい残ってるわけ。
つまりは……宝石箱だね!
〔素直にエキスの宝石箱と言えばいいじゃないですか。〕
隠されることで魅力が増すものもあるんだよ!親子丼のように!
めんつゆに浸すのは、意外とめんつゆが塩分控えめだからだね。
めんつゆトマトなんて夏バテに効果的だから、やってみると良いよ!
さて、鍋に蓋をしてしばらく蒸したら、残りの卵を入れて余熱で火を通す。
最後に炊き立てのご飯の上に盛り付ければ……
「よし、コカトリスの親子丼の完成だ!」
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「失礼します!なにやらいい匂いがしますが……?」
「ロッテリアさん、できましたよ!」
俺はロッテリアさんに出来立ての親子丼を差し出した。
「おぉー!素晴らしい完成度!」
「ふふんっ、そうでしょう!」
「これがあのカツ丼ですか!」
「……ん!?」
おかしいな?
俺が作ったのは親子丼なのだが…?
「ありがとうございました!これで犯人から情報を得られます!」
「あ、ちょっと。それはカツ丼じゃなくて___ 」
カタン……
俺が声をかけた時、ロッテリアさんの姿はもうなかった。
それ以来、衛兵の間で容疑者の取り調べに親子丼が持ち込まれるようになった。
〔だから私はカツ丼じゃないかって言ったんですよ!〕
そして俺は、アイの言うことには従おうと決めた。
次のSSは総合評価100ptになったら投稿します!
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