おれの後輩が小悪魔すぎる件について
「先輩〜!一緒に帰りましょうよ〜!」
「あ、用事思い出したから帰るわ」
「あ!ひどいです〜!どうせ、帰ってもやることないですよね」
やれやれと言わんばかりに俺のことを見ていた。
「そんなことないぞ。帰ったらおれの彼女が待っている」
「あ〜、どうせ画面上の彼女とかですよね?そうゆうのまだやってたんですね〜」
呆れた表情でこっちを見ていた。
そんな目で見ないでと心の中で思った。
「大丈夫です!画面上の子よりも私の方が100倍かわいーです!」
自慢げに、いつもどおりのあざとい笑顔でこちらを見ていた。
「はいはい、かわいーですねー」
「あ!先輩ひどいです〜!今酷いことされて傷ついたので、私のこと癒すまで帰れませんよ〜!」
めんどくせーたら思いつつもいつものことだとはらをくくっていた。
「あ!そんな嫌そうな顔しないでくださいよ〜!こんなに可愛い後輩からの誘いですよ?」
「はいはい」
自分で可愛いとか言ってるあたりどうなのかと思う気もするが、この後輩の言っていることは間違ってはいない。学校で1位2位を争うほどのかわいさであることは間違いない。その上愛想も良くみんなから慕われている。なぜこんな根暗なおれに絡んでくるのか未だにに謎である。
「それで、おれはなにをすればいいんだ?」
「えっとですね!今週の土曜日に学校祭で使う用具の買い出しをしないといけないので、それに付き合ってください!あ、先輩に拒否権はないですよ〜!」
この後輩は学校祭の実行員をやっているのだ。
「あーわりーな、その日は用事がー」
「ないですよね?」
鋭い目でこちらを見てきた
「あ、はい、ありません。おともさせていただきます」
「ありがとうございまーす!ではでは、また土曜日ということで〜!」
そう言うとにこにこしながら帰っていった。
こういう時の後輩はほんと小悪魔だ。
そして土曜日がやってきた。
「先輩〜!遅いです!こんな可愛い後輩を待たせたら危ないじゃないですか〜!」
「おれは時間どおりだ。むしろ、お前がはやいだけだ。」
「またまた〜!本当は楽しみすぎて眠れなかったんですよね!今回は許してあげます!」
「はいはい。なぜおれが悪いみたいになってるかはさておき、楽しみではなかったぞ。仕方なく来ただけだからな。
「まぁ、そうゆことにしてあげます〜!じゃあ行きましょうか!」
「おう」
それから二人で色々な買い物をしに行った。
「先輩!この下にあるやつとかどうですかー!」
「どうかな」
「適当ですね〜!自分の学校の学校祭なんですからちゃんと選んでくださいよ!」
「ああ、わかったよ」
「それで!これは大きかったりするでー」
後輩は熱心に説明してくれている。そんな時あることに気づいた。パンツが見えてるー、、幸いなことに気づいてるのは俺だけみたいだ。
「おい」
「はい!なんですか?」
「そのー見えてるぞ」
「なにがですかー?」
「だから、そのあれだよ」
「はい?」
「パンツが、、」
「あ、」
後輩は急いで隠した。
「あ、ありがとうございます」
後輩は顔を赤くしてそう言ってきた。
「お、おう」
なんか気まずい。はやく別の話でそらさないと
「結局、どれにするんだー!」
急に言ったので後輩はびっくりしてからこう言った。
「あ、はい!これにしますかね!じゃあ、私買ってきますね!」
そう言うと走って行ってしまった。
「今日は色々ありがとうございました!」
「おう、じゃあまたな」
そう言って帰ろうとした
「先輩ー!ちょっと」
「ん?」
「そのー」
「なんだ?」
「見ちゃいました?」
「いや!はっきりとはそこまで見てないと言うか!いや、見たには見たけど、あんまりわからなかったと言うか、」
すると後輩は笑い出した
「先輩、焦りすぎです!ほんとにおもしろい!」
「いやーその悪かったな」
「いや!いいですよ!私が悪いですし!じゃあ先輩今日は本当にありがとうございました!また学校で!」
「おう」
そう言って駅へ向かおうとした。すると
「先輩!」
後輩が走ってこっちに戻ってきた。そうすると耳元で
「今度は、しっかり見せてあげますよ、私ののパンツ」
「お、おまえなんてことを」
後輩はにこにこした笑顔で帰って言った。
本当におれの後輩は小悪魔だと感じた一日であった。