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人見知り冒険奇譚  作者: ふぁくとりー
初めてのVRMMO
13/40

プレイヤーと交流④

たくさんの方にお気に入り登録&PVしていただきとても嬉しいです!

色々と未熟な点もありますので、気にせずどどんとご指摘下さい。

<レシピ『ハニーマスタードサンド(バトラビ)』を獲得しました>

うん今いいからそれは。


ちなみにカーマインは私をガン見である。だからやんねぇってんじゃんしつこいなもう。

と、その目はじわじわと光を取り戻した。

実はSAN値と正気度って違うらしいよ。


「……ッハ!俺は一体何を……」

いや食いもんに釣られてただけだよ。

「いや、すまない。東の職人街に一緒に来てくれるか?」

差し出された手元に注目する。


手を取れというのか。

手を取れと。

このっ!私に!


ガサゴソ……。


「行く」

「えっ、あ、うん」

距離感は半径3メートルを保つ。それだけあれば逃げられ……いや待て待て。

衝撃度が高すぎたわ。


「カーマインさんは、鍛治師?」

「さんなんてよしてくれよ。俺は鍛治師の卵の称号しか持ってないしあのムカつくチュートリアルを受けたとこで上がんないのは目に見えてるしな」

うーん……そうかあ?

いや掲示板で一人受けた情報が出回れば、大したことないのか。


それでも、運営がいくらふざけているとはいえ、チュートリアルは受けた方がいいと思う。

ふざけながらも、本当に必要なことはポロポロ漏らしているし私だってそれに気づくことがある。


「カーマイン…は、運営嫌い?」

「いやいや、そんなことないけどな。でも、おちょくられるのはなぁ……」

あのチーフなら今現在世界規模でプレイヤーをおちょくっている気がするのは、私だけか?

……一度GMコールしてみれば、分かるよ。


「それで、この数日って短い期間に、だいぶやらかしたようだけども…何をしてた?」

何ときたか。


「狩り、錬金、細工、狩り、料理、伝書鳩」

「最後のは一体……?」

「テーナーの、伝書鳩」

「ああ……なるほどな。それでテーナーはどうしたんだ?」

「風邪引いてログインできないって」

「パーティーに伝えたのか。なるほどな。それにしても、コミュ障にも程がないか?」


私もそう思う。でも実際のところ心ではペラペーラなんだよね。

多分このまま口に出しまくってたら、すごくうざい人だ。間違いなく。


「矯正のために、始めた」

「おぉ、なるほどなー。んじゃあお前はなんてーの?うーん、そんなつもり一切ないのにやらかしたと」

「……うん?」


いや、だいたいドナドナされてるけど、やらかしたこと思い出せないんだよね。腕輪はわかった。メシもまぁうまいから納得いった。

「ポーション改……蛇?うーん……」

「なぜに疑問系なわけさ。明らかにやらかしてるわ。アホか」

あ、いやしょっぱなからやらかしてるわ。さすがにプレイヤーメイドが出てきてちょっと浮かなくなったけど、それでもひどい。


赤い屋根の工房のようなところに到着すると、カーマインはちょっと自慢げに振り返った。にこやかにしても、正直これから知らない人と会わせられると思うと、ゲロ出そう。

きちゃない?

メンゴ。


「うし、着いたぞ。ここにクラン『アルチザン』があるんだ。っと、そうだ。お前プレイヤーネームは?」

「……フォルフィフォーケン」

「な?」

「フォルフィフォーケン」


「フォル…もう一回頼むわ」

「カーマイン……アタッチ申請……」


正直この名前はダメだったか。まぁいいや、好きでつけたものだし。

リズムが特に気に入っている。

アタッチ申請をしてウィンドウをだしたおかげで、普通に打ち込めたらしい。


「よし。これでクランホームに入れるようになった。みんな、連れてきたぞー」

カーマインが、ドアを開けた瞬間、中からヤジが飛んだ。


「みんな、カーマインが幼女攫ってきたわよwww」

「通報だァ」

「24」

「おまわりさんこっちです!あ、ここゲームだからおまわりさんいない!」

「何やってんだよしゃんとしろよお前ら。ジョンソンちゃんが来てるんだぞ」


「って攫ってねぇよ合意の上だよ。な?」

な?じゃねぇよ。


ブルブルだよ。

ヴァーチャルなのに変な汗が止まらない。やばい。

喉に塊が詰まったみたいになって、息ができない。あ、息する必要あったっけ?


……あれ?

顔を隠すなら、包帯でもいけるんじゃない?


だってここはヴァーチャルだ。そして、脳神経に直接映像が流し込まれているのだから、顔を塞ごうと何しようと、与えられる情報は同じだと考えられないか?

耳をふさぐ、手で目を覆う、そういう行為は抜きにしても、まず私の今の髪型。


片目だけ露出しているのに、まるで両目で(・・・)見ているような感覚。

だとするならば、このマスクを外してもそう変わりはないんじゃないか?


まずおかしかったのは、髪型に関わらず視界が両目であること、マスクをずらしたのに普通に景色が見えたことに違和感を持たなかったことだ。

これは、ホッケーマスクを脱いでると思って行動したら……。


いや逆にしないと無理だ。

普段がホッケーマスク被ってると思うしかない。

そうじゃなきゃ半日くらいでダウンするわ。


「…ン、フォルフィフォーケン!」

「ぅぁいっ!?」

呆れた顔のカーマイン。目の前にはふくよかな女性(ザ・オカンともいう)、マイルドヒャッハーなおっさん、そしてケットシーなのか、可愛らしい少女が一人。そして、アゴが発達したおっさん(もはやアゴしか目に入らない)、そして大学生っぽいナヨっとした兄ちゃん。

うん、これが生産職の面々か。


「す、す、すっすすみ、ま、せんっ」

「あらあら、落ち着いて喋っていいわよー。ゆっくりねー、はいすってー、はいてー」

いやオカンさすがだ。怖いくらいすごい。


「よっさすがおふくろ。包容力の塊だぜ」

「ぶっ飛ばすわよボルボ?」

マイルドヒャッハーは、高級車の名前っぽいらしい。おふくろさんにぽかーんと殴られてる。

「さて、じゃあ私から挨拶するわ。キャラネームはおふくろ。裁縫のスキルを取ってるわ」

おおう、オカンだ。これは紛れもなく三人は生んでいる顔だ。

「次は私が挨拶しますね。キャラネームはゴルゴンゾーラ、素材屋……えと、採掘担当です」可愛らしい女の子が、ぺこっと頭を下げる。

「次は俺だな。ボルボサーティーンって名前だ。ああ、マツって呼ばれているぞ!」

ドワーフのマイルドヒャッハーは正直似合いすぎだ。名前はどこかのトウゴウさんから貰ったようだ。

「んじゃ、俺だな。俺はイェメンだ。裁縫で、皮鎧とかそっち担当だな」

もうこのおっさんはアゴしか目に入んない。アゴって呼んじゃダメかな……?

「僕は、RRRR。シアルって呼ばれてるよ。鋳造で小物を作ってる」

一番の癒し系な気がする。穏便なお兄さんだな。

「んで最後に俺は——」

「よろしく、フォルフィフォーケン。フィーでいい」


しょんぼりしないでもいいと思う。自己紹介にレパートリーがあっても困る。

「ナイスですよ、フィーさん」

「GJ」

そんなこんなで私はようやく席に着くと、時計を見た。

一時間、くらいかな?

「それじゃまずは何をしてたのか聞いてみましょう」

私はコクリと頷くと、まずは一日目、レア種族とLUK±100をゲットして、人見知りのため顔を隠せる装備を取ったら、周囲がガチ勢だったこと。

二日目、ポーション改を作ったこと。採集の途中、蛇を殺したこと。

三日目、ブレスレットを作ったこと。ハンスの店のことは控えておいた。

四日目、料理を作ったこと。で、中毒者を出す。

五日目、とうとう人攫い現る←今ココ。


「ちぃっと待て。今聞き捨てならない締めにな「まぁまぁ、それはやらかしたわね!」

「どの、……辺りが?」

「全部?」

地味にダメージを受けた。ぐすん。

……カーマインのどんよりした空気が感染したようだ。イカンイカン。


「まずポーション改って何?ポーションじゃないの?」

私は瓶を普通に出して、机の上に置く。うわぁ注目されてる。

「見た目はポーション、性能は…………普通ですね」

「じゃあ何が違うんだよ」


シアルが思い浮かんだように「そう言えば、」と言ってポーションであろうものを取り出す。

「こういうのは結構味、だったりすることが多いんですけど、ね」


その瞬間、場の空気が変化した。

……ええと、なんなんだろうこの「なん……だと!?」みたいな顔と若干ギスギスした空気は。

ポーションまだ飲んだことないんだけど。


「おいお前さんら、不思議そうな顔して首傾げてる奴がいるぞ。ちょっと製作者本人に試させてやれ」

「え」


その途端、全員の顔が済まなそうな顔に変化した。

「強く、生きろよ」

「生きてたら、味を教えてください」

「……二階級特進おめでとう」


何だよそのフラグのオンパレード。

私は死ぬのか?


言われるがままに自分の作ったポーションを口に入れる。

……うん、なんか知らんがミネストローネの味がする。ホワイ?

「普通に……美味しいんですが、」

ガタタタタ。

全員が立ち上がり、顔を見合わせる。


「どんな味なんだ!」

「……ミネストローネ」


いや確かにミネストローネ好きだと思ったけど、それはないんじゃないか?


「う、うん。それじゃあ……普通の行ってみようか?」


私は何でそんなにと思いつつ、入れ物を傾けた。普通の勢いで。

飲み込んだ途端。


鮮烈な泥のような生臭さと、味覚が崩壊するような痺れるほどの渋みと酸味、そして飲み干した後には舌の上にえぐみが「腐って溶けたレタス」のような香りを放つ。


要するに……。

「うぇぇええ……けほっ……けほっ…けほっ」

床で転がっている。床でローリングしている。

味は消えない。

じわぁっと視界が歪んで、十分後にようやく息をつけた。


「もの、……すごく、ま、まず……い」

「そうね、戦闘中には使えないわね」

なんでんなもん作ったんだ運営。


「ちなみに、チュートリアルの悪質さで未だ錬金を取った例は聞いてなかったぜ」

「チュートリアルは………悪質でしたけど、色々とためになりますよ」

と、時間が迫っているのを見て、私は慌てて床から立ち上がる。


「す、すいません、一旦ログアウトさせてもらいます。ご飯とか、お風呂とかあるので……」

「あ、じゃあ外でするといいよ。ここはクランメンバー以外はログアウト不能だからね」

……さっきも言ってたけど、さ。


「クランって何ですか?」


空気が凍った。

復活したおふくろさんがログインまでどれくらいかと言うのを聞いて、「また後でね!」と言い、そして私はログアウトした。


……結局O・HA・NA・SHIはなかった。

ごめんテーナー、私自分のことを書かれた掲示板は読む気になれないよ。何が書かれてるかなんて、恐ろしくて読めない。

人間不信になりそうだ。






フォルフィフォーケン LV11

種族 カンヘル


HP 90/90

MP 126/126

STR 0

INT 96

VIT 70

AGI 13

DEX10

LUK ±100(上限100)


スキル : 細工LV2 魔法・無LV2 錬金術LV2 料理LV5 グラム判断LV- 宝飾LV-


魔法

・『衝撃波(ショックウェーブ)

衝撃波を相手に叩き込むことで、ダメージを与える。追加効果 : 爆散

・『洗浄』

耐久度減少の元になる汚れを落とせる。汚れを落とせる範囲は、INTに依存して拡大する。


レシピ(New!)

・ポーション改

・魔銀のブレスレット

・パーツ : オリジナル①

・魔性の焼きリンゴ

・ハニーマスタードプレート

・ハニーマスタードサンド(New!)


残ポイント0


称号

『持たざる者』ソロの状態でLUK増加・微

『暴き屋』PKK行為により24時間ステータス全てに+100

『錬金術師のタマゴ』錬金に際し、LUKに関わらず錬金成功率を1%上昇させる。

『細工師の卵』DEXが細工の時わずかに上昇する。

『初心者料理人』料理に際して、味を1%上昇させる。BUFF効果通常の2%増



装備

しょしんしゃのいんなー(AGI+3)

くろのまんと

ホッケーマスク

のろいのくつ(効果 蹴りにより相手にランダムの状態異常・微)

テーピング(AGI+10)

魔銀のブレスレット(フォルフィフォーケン作)

ランクC+

ルビーが連結されている魔銀のブレスレット。

INT+15

DEX+10

耐火(微)

ちなみにこの後掲示板にうpしようとして、頭を抱えるアルチザンの面々。

……彼らが息をすることを切に願う。


======

技名修正しました。


======

ご指摘により、⁉︎→!?に変更しました。

おふくろさんの最後の発言の鉤括弧を閉じ忘れていたので、修正しました。

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