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ヒーロー狩り  作者: 人見 真乃
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~その少女の名は『イエーガー』~①

初めまして。人見真乃(ひとみしの)と申します。小説はちらっと小さいものを少し書いたことがある程度で、このように人様に読んで頂ける形で書いたのは初めてでして(汗)

素人もので、大変お読み苦しいかとは存じますが、温かい目で読んで頂ければ幸いで御座います。それでは、よろしくお願いいたします。

僕は、ずっとヒーローに憧れていた。誰よりも強く輝くその存在に。弱きを助け、悪を挫くその清廉な精神に。

幼い頃ヒーローに命を助けてもらって以来、いつかは自分も人々を助け導くヒーローになろうと、日々体を鍛えてきた。ヒーローになるための努力は、人一倍してきた。昨年はひったくりを捕まえて、地元の警察から感謝状ももらった。しかし、未だにヒーローにはなれていない。

そんな僕も、今年高校に入学した。ヒーローになれぬまま、16歳を迎えようとしている。僕は非常に焦っていた。このまま、ヒーローになれずに一生を終えてしまうのではないか。ヒーローになるためにしてきた努力は、全て水泡に帰してしまうのか?!いや、そんなのは嫌だ!

「僕はヒーローになるんだ!」

叫んでみても、声は虚しく空に吸い込まれていくだけだった。

そんな悩める日々を三ヶ月ほど過ごした頃…季節はもうすっかり夏になっていた。この三ヶ月の間にも、色んなヒーローが活躍したニュースが流れていた。新しいヒーローも出てきた。ああ、もう駄目なのかも知れない。

「僕はどうしたらいいんだ。」

そんな弱音が知らず、口から漏れた。

「そんなに落ち込む事無いだろ。お前は…深刀はよくやってるよ。きっともうすぐだって。元気出せよ。」

僕の弱音を聞いたのか、唯一無二の親友である梶間新太がそんな風に励ましてくれる。こいつと一緒になって、昔から色々と無茶をやってきた。時には車の廃棄工場で並んだ車の屋根の上を走り回った。またある時は、度胸をつけるためだと、木に登って飛び降り、二人して大怪我をしたこともあった。あの時は大目玉を食らったが、今となっては良い思い出だ。

僕が新太を見ながら回想にふけっていると、いぶかしんだ新太が再び声をかけてきた。

「おい、ぼうっとしてるけど、お前大丈夫か?」

「ああ、少し昔を思い出してただけだ。大丈夫だよ。」

僕の返答に軽く笑って、肱で小突いてくる。以外とシャイな所もあるから、照れ隠しなのだろう。

「それよりさ、お前また告ってきた女の子振ったんだってな?しかも、俺ら1年のアイドル、紗由理ちゃんだろ?明日から大変だぞ~」

この年代というのは、男女問わずこのテの話が好きなものである。しかも僕は(非常に不本意なのだが)何故かいつも話の中心にいる。さして顔が整っている訳でもないと思うんだが。

「やめろよ。僕がそっち方面に興味ないの知ってるだろ?そういうの面倒だし、第一僕には色恋の前にやる事があるんだから。そんな事してる暇なんてないよ。」

あからさまに鬱陶しそうな顔で新太の手を避ける。そう僕にはヒーローになるという大きな夢がある。色恋にうつつをぬかしている場合ではないのだ。

「もったいねぇな~。お前、モテるのに。気になる女子とかいないのかよ。」

頭の後ろに腕を組みながら新太が問う。勿論、そんなものは居るはずもなく、僕はただ首を横に振る。

そんな長閑な会話をしている時だった。

「きゃあああ~!!」

耳をつんざく悲鳴が飛び込んでくる。悲鳴は、僕らが歩いている道の先、繁華街から聞こえてきた。次いで、人々が逃げ惑い、騒ぐ声が聞こえた。

「怪人だ~!!」

誰かが叫んだ。瞬間、僕は悲鳴が聞こえた方に向かって走り出していた。自分に何が出来るか分からない。何もできないかもしれない。

「おい、深刀!!」

しかし、いてもたってもいられなくなって、新太の制止も聞かずにただ走った。


駆けつけた先で目に飛び込んで来たのは、想像もしていなかった光景だった。

明るい昼下がりの街角にそぐわぬ、異質な黒衣の少女。短い黒髪と長い黒の襟巻き、全身黒服であるが、身体のラインを強調するように、際どく肌色の部分を露出している。

その少女の腕の先には、ぐったりしている怪人であろう物体。足下にはピンヒールで踏みつけられたヒーローが、苦しそうに呻いている。

僕が駆けつけるほんの数分の間に、何があったと言うのだろう。僕が状況を理解できず、唖然として立っていたら、不意に少女が振り向いた。ドキッとした。仮面を着けていたので、表情は分からなかったが、一瞬目が合った気がした。

しかし、それもほんの一瞬で、少女は怪人に向き直ると、何事か小さく呟いて、怪人の胸に深々と突き刺さっていた腕を一気に引き抜いた。怪人はその場にどさりと崩れ落ちる。引き抜かれた少女の手の上には、結晶のようなものが握られており、少女はそれをそのまま握り砕いた。

次いで、少女は踏みつけているヒーローに話しかけた。

「お前に恨みはない。しかし悪いが、お前のヒーローデバイスは破壊させてもらうぞ。」

それを聞いたヒーローは、息も絶え絶えに訴える。

「た、頼む…!それだけは!」

訴え虚しく、少女は足を振り上げて思い切りヒーローの肩を踏みつけた。バリンッと砕けた音がしたと同時に、ヒーローデバイスによる変身が溶け、ヒーローは唯人になった。そして、ヒーローだった人はショックだったのか、気を失ってしまったようだった。

「う…うう」

呻き声が聞こえた。そちらの方を見ると、先ほどまで怪人の死骸があった場所に、サラリーマン風の男性が倒れていた。

「大丈夫ですか!?」

思わず駆け寄って、男性の安否を確かめる。幸い、外傷は軽く意識がはっきり覚醒していないだけのようだ。僕はほっと息を吐く。

そこではたと気がついた。先程の怪人の死骸はどうしたのだ?怪人が人間になった?いや、あり得ない。だって、怪人は化け物で僕らと同じ人の筈がない。そう教わってきたのだ。それが常識なのだから。

いや、それよりもあの黒衣の少女は何処に行ったのだろう。僕が男性に駆け寄った時は、既に居なかったように思う。

慌てて辺りを見回すと、少し離れたビルの屋上に、はためく黒い布の端が見えた。彼女だ。その時、何故だか僕は彼女を追いかけなければという気になって、慌てて走り出した。あの男性とヒーローだった人は、きっと誰かが見つけて病院に連れていってもらえるだろう。大丈夫だ。

良心の疑念を振り払い、黒衣の少女を追った。


追えども追えども、その背は近づいてこない。体力的に鍛えている男の僕の方が有利なはずなのだが、一向に追い付けない。何故だ!

ビルの上からはとうに降りて、今は地上で彼女を追っている。何度目かの角を少女が曲がる。僕も当然後を追い、彼女が入った路地に飛び込む。しかし、そこに追っていたはずの黒衣の少女の姿はなかった。

少女は、幻のように僕の前から姿を消した。

「おっ前、深刀!!こんなところに居たのかよ。探したんだぞ!」

怒声に驚いて振り向くと、そこには上気しながら憤慨している新太がいた。どうやら、いきなり走り出した僕を心配して、追いかけて来てくれたらしい。我が親友ながら、なんて気の良い奴なのだ。僕は嬉しくなって顔がにやけそうになったが、どうにかこらえて謝罪する。

「悪い、新太。心配かけたな。」

「お前、悪いと思ってねぇだろ。顔がにやけてんだよ!」

どうやら、隠しきれていなかったようだ。それからは、何時ものように他愛もない話をしながら、新太と家路についた。

だが、新太と笑いあいながらも、あの黒衣の少女のことが頭から離れなかった。


翌日、いつも通り学校へ登校したものの、昨日の光景が目に焼き付いて、考えずにはいられない。

一体、彼女は何者なんだろう。身のこなし方からすれば、ヒーローなのだろうが…彼女は違う。

「ヒーローが、仲間のヒーローを攻撃するなんて…あるはずがないよな。」

誰にともなく呟き、再び思考の海に潜る。

怪人を倒してこそいたが、彼女はヒーローを攻撃して、ヒーローがヒーローたる由縁であるヒーローデバイスを破壊した。なんの為に?

昨日会ったばかりの僕にそんなことは分かるはずもなく、

前書きでも申しましたが、改めて「初めまして」人見真乃(ひとみしの)と言います。よろしくお願いいたします。

ヒーロー狩り、いかがでしたでしょうか?お楽しみ頂けたでしょうか?少しでもお楽しみ頂けたなら、至福の極みて御座います。

なにせ、こんな形で自分の作品(妄想)を人様に読んで頂けるなんては初めての経験で…とてもとても緊張しています。

お読み苦しいかったとは思いますが、これからもっと、楽しんで頂けるよう精進致しますので…何卒、これからもよろしくお願いいたします。人見でした。それでは皆様、また次回。

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