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■断章三   Deadly Dreamer

■断章三   Deadly Dreamer

 俺はまた変な夢を見た。冷静に考えてみれば溺れて意識を失った為の臨死体験って奴なのかもしれない。恐ろしい話だが、不思議なことにその時の俺は恐怖感を感じなかった。

 俺は何か漠然とした広い場所にいた。向こうに何か明るい物が見え、意識を向けると吸い込まれるようにそちらに向かっていった……。

 そこで妨害、いや、臨死体験だとしたら救いの手だろうか、引き留めるものが現れた。その姿ははっきり見て取れなかったが、光る人型の影というイメージだけが強く残っていた。

 その人影は何か呟いていたように見えたが、叱咤しったされたかのような気がする。

 強いて言葉にするならば――世話を焼かすな――だろうか。

 そして彼――男性だったように思う――に首根っこを掴まれて後ろに放り投げられた。勢いよく飛ばされた先に見えたのは、千佳の泣き顔。聞こえてきたのは、千佳の泣き声。

 ああ、また千佳を泣かせちまった……今日だけで二度も……俺って馬鹿だな……俺に何かあったら千佳が悲しむのは当たり前じゃないか。俺はもう千佳を泣かせたくないのに。

 なのにまた泣かせちまった……。


「ごめん、千佳」


 そう言葉を紡ごうとした瞬間、俺の意識は急速に覚醒した。


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