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3.デスゲームから脱出しないと!PT.2

更新が遅れてしまい申し訳ありません。

ここから脱出しないと!PT.2で完結予定でしたが思ったより話が長くなってしまったため、PT.3で完結しようと思います。


「そこで聞きたいんだが」


中目が私たちを呼んだ理由はここから脱出するために手伝ってほしいという内容だった。


私たちが通された給食室の出入口の逆側端にシャッターが閉まっている場所がある。

中目が言うにはこの学校の構造的にこのシャッターは外に繋がっているとのこと。

このシャッターを開けるには鍵が必要らしい。


だがここを開けるための鍵をバリケード内にいる仲間と手分けして探したが見つからないらしい。

まだ見ていない場所は校長室にある金庫のみ。


何度か試してみたが金庫は開かなかった。


金庫はダイヤル式のものと話してした。

私たちのチームに鍵師的な知識を持った人はいないかと中目が聞いてきた。


私はもちろん、他のメンバーもそういった知識を持ち合わせていないのか、沈黙が続いた。

私たちメンバーも気まずい空気が流れる中、真田が口を開いた。


「俺、趣味で開かずの金庫とかの解除してたことがある」



「「「…え!!」」」


真田の言葉にその場にいたメンバーが固まる。


「それってどんな趣味なの!?」


私がツッコミを入れると山口も会話に加わる。


「真田、それってヤバいこともしてたってこと!?」


中目も会話に加わった。



「おい、お前どうして鍵解除が趣味なんだ

経緯が気になるだろう」


まさか、鍵を解除できる人なんていないと思っていた私たちは真田の発言に驚いていた。


真田は私たちの反応をみて、だるそうに趣味の経緯を話し始めた。


「だから、言いたくなかったんだよ

小さいころ、じいちゃんちの蔵に古い金庫があって

でも開かずの金庫だったんだ。

俺はどうしても中に入ってるのが気になって開けてみたいて思ったからだ。」


「それでその開かずの金庫は開けられたの?」


牧田が目を輝かせながら真田に話の続きを求めた。

武藤と山口も含め、中目までも「それで」と前のめりに話の続きを待っていた。


真田は頭を掻きながら話の続きをする。


「何回も試したがやっぱり開かなかった。

でも、諦めきれなくて金庫の解除方法を勉強したんだ。

それで俺が大学生のとき、開かずの金庫を開けることに成功した。」


「おお!

開けたんだ!」


武藤がウキウキしながら真田に言った。


山口も続けて真田に聞く。


「それで、中には何が入ってたの?」


「俺もずっと気になってた金庫の中だ

心臓がバクバク鳴りながら金庫の中をみたら中には古い土地の権利書と金でできたかんざしやら昔の古銭が出てきたんだ」


楽しそうに話す真田。


中にお宝ものが入っているのを聞いて、山口も「金のかんざしってすごく素敵!」と興奮気味に言っていた。



前のめりに聞いていた中目も「開かずの金庫を開けることができるなら絶対、校長室の金庫も開けられるぞ」と期待のまなざしを真田に向けていた。


「よし!

やっと、鍵師を現れたことだし。

バリケードの外は殺人鬼がうろついていて危ないが真田、校長室の金庫を開けてくれるか?」



中目が真田に聞くと真田は面倒くさそうなそぶりを見せるが表情は金庫という敵にうずうずしている様子だ。


「いいぜ、俺が金庫あけてやるよ」


真田がそういうと中目を含め、その場にいた人たちも「おお!」という歓喜の声がこぼれた。


中目は真田の肩を軽く叩く。


「真田、ありがとな

ここをみんなで脱出するぞ」



真田は力強くうなずいた。





真田のおかげで話はまとまり、校長室にある金庫に真田は行くことになった。

中目から「真田が金庫へ必ずたどりつき戻ってくることが最優先にすべき」という指示がバリケード内で共有された。


そこで「金庫作戦」と名付け、作戦指示のためバリケード内にいる人たちが集められた。


バリケード内にいる人たちは30人ほどだ。



中目は給食室の前に立ち、作戦を話し始めた。


「まず、3名ほどがバリケードの外に出て、周りに殺人鬼がいないか周囲の確認をしてもらう。

校長室は1階だがこことは反対の方角にある。

確認班のリーダーが先頭に立ち、誘導。その次に真田が入る。後方に確認班の2人で背後と左右を確認し、校長室に向かってもらう。

校長室についたら、真田が金庫の解除をしている間、隣の部屋である職員室の出入り口と校長室に続くドアの前で待機し、校長室内にリーダーが待機。

もし、殺人鬼が校長室に接近してくるようであれば、リーダーに報告を行い、接近を防ぐよう身を潜めてくれ。

真田は金庫の解除を行ってもらう。


もし、任務遂行中に殺人鬼に遭遇した場合はすぐにバリケードに戻るか、逃げるかしてくれ。

できるだけ、チームがまとまって逃げてくれ。

チームのリーダーが瞬時に判断し、チームの誘導。指示を任せたいと思う。

まず、第一優先として、死なないように。


命がある限り、何回でも挑戦できるからだ。


作戦についてはここまでだ。


ただ、ここの外を出たら地獄だ。

殺人鬼に殺されちまった、他の奴らが無造作に転がっているはずだ。

この中でグロイもんみても平気な奴はいるか。」


中目がそういうと数名が手を挙げた。


「俺は救命救急士だ」


「俺も医療系で働いてる」


など、手を挙げた人たちの職種はまちまちだがグロイものに免疫のある人達が名乗りを上げた。


それを聞いて中目が話を続けた。



「恩に着る。

そしたら、手を挙げてくれた、田中と橋本と藤沢の3人で周囲の確認をお願いしていいか。

できるだけ、目立たないように壁沿いをいこう。

田中は確か特殊部隊だったよな。

現場の潜入とか突撃の経験あるか?」


田中という人物は細見だが、ジャージでも隠し切れないガタイのいい短髪の男性だった。

中目に質問された田中は「経験あります」と答えた。


「よし、そしたらこの作戦のリーダーを頼めるか」


中目がリーダーに田中を指名する。

それを聞いた田中は一瞬にして、体制を整えた。


「はい、ありがとうございます。

必ず、この任務成功させます。」


中目はうなずき、先ほど呼ばれた3人と私たちのチームはこの場に残るよう声がかかった。


他の人たちは数名を除いて一旦、退散となった。



先ほどの3名と私たちのチーム、中目と中目の補佐である高山がこの場に残った。


中目が高山に目線を送ると高山は持っていた紙を調理机の上に広げた。


A3ほどの紙には1階校内の見取り図が書かれていた。


中目が見取り図を指しながら作戦の説明を始めた。

「分かりやすく、方角で説明する。

まず、ここ給食室とその廊下がバリケード内だ。

給食室が北側にある。

バリケードを出たら南に進んでくれ。

一つ目の曲がり道を西に進む。


進んでいくと南側に靴箱置き場があるがそのまま西に進んで真っすぐ進んでくれ。

南側にある職員室を過ぎるとT字路に出るそこを南の通路にいくと廊下の行き止まりに校長室がある。


校長室は職員室ともつながっているが職員室側の出入口は鍵がかかっていて入れないようになっている。

校長室前の廊下には物陰が少ない。


確認班の後方2名には下駄箱近くの職員室出入口に1名、もう1人は職員室中の校長室出入り口からの確認をお願いした。


下駄箱近くの職員室出入口からは2階に続く階段が見える。殺人鬼が降りてきたりするから、注意してほしい。

できるだけ、音は出さずジェスチャーのみで。

どんなジェスチャーにするかは田中が決めて教えてやってくれ。

俺の指示としてはここまでだ。

校長室は逃げ場所がない。

もし、殺人鬼が校長室に向かってきたらできるだけ物陰に隠れてその場をやり過ごしてくれ。

以上だが何か質問のあるやつはいるか。」



中目が一通りの指示を伝え終わった。


真田が質問があるのか手を挙げた。


「校長室にある金庫はダイアル式だけか?

他に鍵穴があるとかないか?」


真田の質問に中目ではなく、隣にいた高山が口を開いた。


「あぁ、ダイアル式のみだ。

俺が確認したから間違いない。」


「もう一つ、確認だけど校長室の職員室と繋がっているドアのカギはどんなものだ」


真田が続けて質問をする。


高山が続けて話し始めた。


「職員室側には鍵穴はなかった。

鍵がかかっていて開かない。


校長室側の取っ手に鍵穴がある。

校長室側からも鍵がかかっていて開かない。

近くにも鍵は見当たらなかった。」


「そうか、教えてくれてありがとう」


真田はそれを聞いて考える様子を見せて質問を終わらせた。


そのあとは真田を含めた、確認班3人と作戦会議が行われた。



私たちは真田が任務に加わったことの話をしていた。


「まさか、真田が重要人物だったとはな」


武藤が腕を組みながら、会議をしている場所をみながら話し始めた。


牧田が続けて武藤に返す。


「金庫開けられるってすごいよね。

私、いまだにダイアル式の鍵とかできないよ」


牧田の言葉に山口が加わる。


「それ分かる!

右に何番、左に何番てやつでしょ


番号わかってても開かないときとかあるよね。」


「そうそう!

それを殺人鬼がいつ来るかわからない状況でやってのけるって

相当な精神使うよね」


牧田が山口の発言に返した。



私も3人の話しに加わった。


「真田ならできるよ

私たちはここでできること頑張らなきゃだね」



「うん!」


武藤と牧田と山口がうなずいた。





ほどなくして、作戦が開始する時間となった。


バリケードの出入口に確認班リーダーの田中が先頭に立ち、その次に真田、確認班後方2名が一列に並び出発の準備をしていた。


私たちは真田を囲んでいってらっしゃいの挨拶をしていた。


「真田、気を付けてね」


私がそういうと真田がうなずいた。

次に武藤が真田の首に腕を回した。


「俺は真田を信じてるぜ!

必ず、生きて帰って来いよ!」


それを見た山口が「ああ!!」と言いながら真田と武藤の間に割って入る。


「ちょっと、武藤ずるいんだけど!

私も混ぜなさいよ!」


山口がそういうと無理やり2人の間に入り2人の腰に手を回した。


「おい、山口。

俺と真田の邪魔すんなよ!」


武藤が間に入った山口を追い出そうとすると山口が真田にしがみついた。


「真田、助けて!

武藤が仲間外れした挙句、追い出そうとするの!!」


ぎゃーぎゃー戯れている武藤と山口に揉まれている真田はなんとも迷惑そうな顔をしていた。


それを見かねた牧田が武藤と山口の間に入った。



「ふたりともいい加減にしなさい。

真田があきれてものも言えない状態になってるから」


牧田の明確な発言に明日の方向を見ていた真田が現在に戻ってくる。


「牧田、今のナイスすぎるわ」


そんな4人を見て私やバリケードの出入口にいる人たちが笑い始めた。


「こんな危機的状況で何やってんだよ」


「ショートコント見てるみたいだわ!」


など、場が和んでいくのが分かった。



後ろからゲラゲラ笑いながら中目もやってくる。


「お前ら仲良すぎるだろ!」


真田に抱き着いていた山口が急いで離れて中目の前に飛んでくる。



「中目さん、ひどいんですよ

武藤が仲間外れにしたんです。」



それを見た真田が「あれは瞬間移動だろ」と小さくツッコミを入れていた。


目の前に来た山口の頭をポンポンと中目が撫でた。


「そうか、俺には仲良しコントにしか見えなかったぞ」


そういって、山口を横切って真田の前にやってくる。



「この作戦に参加してくれてありがとう

これから、命を懸けることになるが行けそうか」


中目に言われた真田は力強くうなずいた。


「あぁ、ここからみんなで脱出するために絶対、鍵を持って帰ってくる」


「よろしく頼んだ」


中目は微笑むと真田の肩を叩いた。


そのまま中目は田中のところへ向かった。



後ろの方で悶絶している山口はほっておいて真田が話始めた。


「この中でアメピンかUピン持ってるやついるか」


「アメピン?」


牧田が首をかしげると何かを思いついたのか山口のところへ向かった。


「余韻に浸ってるところ悪いんだけど山口、前髪についてるアメピン借りてもいい?」



牧田が山口に言うけど自分の世界に入ってる山口は聞いていないので前髪についていたアメピンを取ると真田に手渡した。


「これでいいの?」


牧田が聞くと真田は満足そうにうなづいた。


「これあるだけで全然違うから助かる。」



そういうとアメピンを伸ばしたり曲げたり加工し始めた。


私たちは何に使うのかわからなかったけど、真田は加工に忙しそうだったため聞くのをやめた。



ほどなくして出発の時だ。


アメピンの加工が終わったのか真田が私のもとにやってきた。


「出発する直前で申し訳ないんだけど、千鶴も一緒にきてくれないか?

中目さんと田中さんには話を通してある。

もし、千鶴が一緒に来てくれるなら俺は嬉しい。」



突然の作戦に加わる誘いだった。


私もなにか力になりたいと思っていた。


「もちろん、参加する。

誘ってくれてありがとう」


そうして私も作戦に加わることとなった。



バリケードが開き、先に田中が周囲の確認を行う。


周囲がクリアのようで手で進んでいい合図が送られた。

真田が先頭で私がその後に続いた。

私の後に確認班2名が続く。


私たちが来ると壁に背を向けるよう田中からの合図が来る。

田中が下駄箱付近の確認をするとクリアの指示で私たちは動き出した。


何度かそれを繰り返し、職員室までつくと後方2名が職員室の確認をすると配置についた。

私たちはそのまま校長室を目指して進む。


私は後方を確認しながら殺人鬼が来ないことを願った。


無事に校長室に到着すると田中が出入口で見張りをしている間、真田は校長室にある金庫に向かった。

私も真田の後に続いて金庫の前までやってきた。


金庫は30㎝くらいの正方形型だった。

高山が言っていたようにダイアル式のものだった。


真田はすでに解除のため、ダイアルを回し始めた。


金庫に耳を付けて音を聞いているようだ。

何度か右回し、左回しを繰り返している。


真田がカギの解除をしている間、校長室を見渡した。


会議で言われていたように廊下には隠れられる場所がない。

校長室もソファーと校長先生が座るであろうデスク、本棚くらいの物の少ない部屋だった。


隠れるにしてもデスクの下くらいだ。


解除を終えてもここから出るのにはさっき来た道を戻らないとバリケードには戻れない。


そんなことを考えていると真田が私に話し始めた。


「千鶴メモとって

右に42 左に68」


「わかった」


私は持ってきたメモとボールペンを取り出し、言われたことを書き出した。


「次が右に16」


真田が続けて番号をいう。


「あと、左なんだけど99か1のはずなんだよな。

99と1だけ壊れてるのか音が聞き取りずらいんだ」


真田がそんなことをつぶやく。


「千鶴、99と1ならどっちがいい?」


突然、真田にそんなことを言われ、私は驚いた。


「それって、重大任務過ぎない?」


私がそういうと真田が微笑んだ。


「そうか?

選んでいいよ」


「そしたら、99で」


私がそう答えると真田は「わかった」といって初めからダイアルを回し始める。


「右に42、左に68、右に16、左に99」


カチッという音がして金庫が開いた。


「千鶴、ナイスだな」


真田が私を抱きしめる。

開いたことにも抱きしめられたことにも驚いていると真田が離れ、金庫の中を確認する。

そこには「給食室」と書かれた札のついている鍵があった。


「田中さん、ありました」


真田がそういうと田中は親指を立てた。

校長室から出ようとしたとき、職員室に繋がっているドアから小さいノックが2回なった。


田中をはじめ、真田と私はお互いを見合わせた。


この合図は殺人鬼が職員室の前を通った時の合図だ。



私たちの中で冷たい空気が流れたのがわかった。

校長室は行き止まりだ。逃げ道なんてない。


鍵を手に入れたのにこうなるなんて。



真田が職員室に繋がっているドアに近づいた。

ポケットから行く前に加工していたアメピンを取り出し、鍵穴に差し込んだ。


廊下から軽快足取りがこちらに近づいてくる音がした。


田中が指でデスクに行くよう私に合図する。


私は音を立てないようデスクの下にいつでも入れるよう体制を整えた。


真田は鍵穴をまだいじっていた。

田中は入口のドアの死角に身を潜める準備をしていた。


足音がすぐそこまで鳴り響いた。







「あいつら大丈夫かな」


中目がバリケードの出入口の前で確認班の帰りを待っていた。


館内はやけに静かなのがまた不安を煽るようだった。


中目の隣に山口がやってきた。


「中目さん、お疲れ様です」


「あぁ、山口お疲れ様

そっちの準備は終わりそうか?」


給食室のシャッターの鍵が届いたらすぐにここを出れるように必要な物品の準備を山口や牧田に頼んでいた。


山口は自慢げに「準備完了しました!」と中目に伝えた。


中目は山口の頭をわしゃわしゃと撫でまわした。


「お前らは仕事が早いな

ありがとう」


頭をわしゃわしゃされた山口は嬉しさを隠すため、下をむいていた。


それを見ていた武藤が「いや、もう体めっちゃあわあわしてるじゃん」とツッコミを入れる。


下を向いたまま、武藤と牧田のもとに帰ってきた山口がふたりに口パクで「すき」と伝えてきたので武藤はため息をつき、牧田はなだめるように肩を撫でた。



そんなことをしていると廊下から足音が聞こえてきた。


「真田たちだ!」


中目がそういうとバリケードの出入口を開けるよう指示をする。


確認班たちは全力疾走でこちらに向かってくるのをみて、中目が指示を出す。


「殺人鬼に追われるみたいだ!

武器を持ってるやつらはバリケードの中から殺人鬼を狙う準備をしろ!」


その声で武器といっても給食室にあった、皿やコップなどの食器類だがいつでも投げられる準備を始める。



「お前ら、出入り口をあけろ!

確認班が入ってくるぞ!」


中目の指示で出入口から人気がなくなり、田中、真田、私、後方2名が入った。


私たちが入ると出入口が閉まる。


殺人鬼もすぐそこまで走ってきていたが前回と同様、諦めたように帰っていた。



中目が私たちの方へやってきた。


「お前ら大丈夫か!?」


「田中さんが腕を切られてしまって!

止血をお願いします。」


私がそういうと中目が看護班を呼び、田中の処置を始めた。



真田がポケットから鍵を取り出し、中目に渡した。

「鍵、ありました」



真田がそういうと中目は真田を抱きしめた。


「真田よくやった!

恩に着る!」


バリケードの中にいる人たちの歓喜に包まれた。







ほどなくして、シャッターを開けるとそこには車が4台と銃などの武器が置かれていた。


中目が言ったようにどうやら外に繋がっているようであとはここから出るだけとなった。



鍵を取ってきた確認班の感謝を込めてプチ宴会を開くことになった。

給食室にある飲み物と給食の時によく出るデザートのアーモンドフィッシュがバリケード内にいる全員に配られた。


中目が給食室の真ん中に立ち、それを囲む形で私たちは座っていた。


「先ほど、田中が率いる確認班がシャッターの鍵を手に入れて戻ってきてくれた。

真田がいなければあの鍵を手に入れることはできたなかったと思う。

命を懸けて鍵を手に入れてくれたメンバーに大きな拍手を!」


給食室内が拍手喝采に包まれた。


多くの人から感謝の言葉が飛び交った。


私は隣にいる真田を見つめた。

それに気づいたのか真田が私の方に向き「なに?」と微笑んだ。


私は恥ずかしくなって、顔をさらしてしまった。


「なんでかおそらすんだよ」


むくれた真田が私の頬を包み込んで自分の方に向ける。


「だって、真田が微笑むの可愛いんだもん」


そういうと私の頬を包んでいた真田の手に力が加わった。


「だーれがかわいいって?

たこチューみたいな顔の人に言われたくないんだけど」


「しょれはしゃなだがしてりゅかりゃー!」


頬をつぶされたまましゃべったためか間抜けな返しになってしまった。


それを聞いて真田が笑いだす。


「お前のその顔可愛すぎるだろ!」



そんなやり取りをしていることに武藤が気づいた。


「おい、

今、真田が笑ったぞ!」


武藤の言葉に山口が反応する。


「え!

うそ、真田が笑うとかちょーレアじゃん!!」


武藤を乗り越えて、私たちの様子を見る山口。


それに気づいた真田がいつもの真顔に戻る。


「なんだよ、じゃますんな」


それを聞いた山口が牧田に抱き着いた。


「牧田きいて!

真田がひどいこというの!」


山口の背中を擦る牧田が「はいはい」となだめた。



このやり取りが私たちらしくて好きだ。


そんなことを思っていると中目が私たちの元へやってくる。


「真田、ホントにありがとな!

お前のおかげでここから脱出できる」


そういうと真田の肩に中目は腕を回した。



「いえいえ、こちらも一緒に行ってくれるチームがあったから金庫の解除に専念することができた。

ありがとうございます」


真田がそういうと中目が聞いてきた。


「戻ってきたとき殺人鬼に追われていたがトラブルでもあったのか?」


それを聞かれて真田が話し始めた。


「金庫の解除までは順調だったんだけど、戻ろうとしたら殺人鬼が校長室に向かってきたという合図があって」


それを聞いた中目が驚く。


「あそこ行き止まりなのにか!」


「はい、それで隠れる場所もなかったからこれで校長室のドアのカギを開けたんだ」


そういってポケットから加工したアメピンを真田は取り出した。


「もう、殺人鬼が校長室につくって時に鍵が開いて

私たちは職員室に逃げ込んで、田中さんは校長室の出入口にいたので殺人鬼が入ってきた隙に廊下から逃げたんです」


私が話すと中目はなるほどというかをした。


「田中は傷は少し深いが止血を終わった。

ホントに命を懸けてくれてありがとな」


そういって、中目がお辞儀をする。


「もう少ししたらここから脱出する

校庭に出たものは殺されると館内放送では言っていた。

ここにある武器と車を使ってこの学校から脱出しよう」


頭をあげた中目が私たちにそう告げた。


私たちはその言葉に大きくうなずいた。

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