3話「常識」
完全に出オチだったこの作品を、どうにかして救ってあげたい。
……どの口が言うとんねん。
それでは、どうぞ。
常識を話そう。
亜人とは一般に、先天的に動物の能力を一部手にした種族のことである。
彼らに対する世間の目は非常に偏った、だがそれが常識なのだ。
亜人を研究する研究者はいない。これは倫理的な問題ではない。そもそも亜人に倫理問題を提唱できるほどのまともな権利なんて存在していない。
故に亜人の起源は未解明だ。俺が支持しているのは、遠く北にある村にいた、「進化を促す」特能をもった婦女が子孫に影響を及ぼし、亜人が生まれたという説。亜人を確認している最古の文献と時代と地域がほとんど一致することがこの説の由来だ。有り得る話ではある。当時は今と違って一妻多夫制が一般的だった様だし。
ちなみに世間一般が支持する最も有力な説は、「神が最下層を与えてくださった」だそうだ。理論的でもなく酷くくだらない。はなから亜人を下に見るその態度がいけ好かない。
当然といえば当然なのだが、何度も亜人への待遇改善の政策は議題に挙がってはいる。これを教えてくれたのはギムルだ。ちなみに門外不出の情報な。つまりは民衆に届く前に議題が却下されているのだ。
却下しているのは下級・中級貴族の皆々様。要は亜人が隷属していることで直接メリットを受けることができる者達だ。無論、上級貴族のギムルや国王陛下が亜人への待遇改善を推し進めようとすればすぐにでも可能だ。しかし問題はその後。財産を失うことになる下級・中級貴族の反逆……そこまでしないにせよ数の多い彼らの失脚は、国にとって大きな不利益を齎す。故に下手に強硬策はとれない。俺には関係ないから他人事で済むが、政治面では中々に厄介な方々なのだ。
しかし最大の原因はそこではない。かつて政府が推し進めた亜人待遇改善政策に、大きな障害が現れた史実があるからだ。
俺が5歳かそこらだった頃、民衆が暴徒と化した。
もし亜人に何かしらの権利が与えられれば、ただでさえ不景気な生活が奴隷の様に扱われる可能性がある。当然そんなバカなことを国王はしない。ただの憶測による暴走だ。だが彼らの強みは圧倒的な数だ。
民衆は確立した「下から2番目」の地位を手にした。亜人に権利が与えられる日はもう来ないも等しいだろうし、そういった教育がなされているのかもしれない。そして亜人の研究や加担は忌み嫌われ、亜人の犯罪は極刑とされ、亜人に対する犯罪行為は人に対するそれよりも罪が軽くなる……ほとんど無罪に等しい。
当時の俺には、彼らの大声の主張がどれだけ愚かでクズなのか、分かる余裕すら無かった。
何度でも言おう、これが「常識」だ。
郷に入っては郷に従え、ってヤツですね! 書いてて想像が進む世界観でした!
シリアスな内容って書き続けると心が重くなるじゃないですか。自分だって一応無垢な人間なので。ハイ。
だから温和な内容書こうとするじゃないですか。
……向いてないんスよね、俺。作品に限らず、気付けばシリアス路線の展開を書いています。そもそも作品の初期設定からシリアスなものばっかりだから。
なんでしょうね。リアルでは勿論平穏な日々を願って送れてますが、何か物足りないんでしょうかね。恋愛とかいう理想的な青春を送ってこなかったツケでしょうか。でも楽しいけどな!! 今も昔も!!
……まぁ作品世界では自分が望んだ展開で都合良くシリアスに進んでくれるので嬉しいですよ。もっと苦しめ、私だけのキャラクター達よ。
……はぁ。テンション高……。
ズーマ




