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終戦 男らしさっていうのは(5)

バスに乗り、僕が学校から道すがら静かな畑と農家の傍を通り抜けて、近くにあるたった一つの私鉄の駅に向かっている。


封筒を握る手を強く握り締めて、彼女らに会ったらどうやって声をかけようかと色々な状況を予測している。


「おまえここで何をやってるんだ?」、「退校されたから流浪でもするの?」、「こんな遠い所に来るなんて、おまえの行動範囲いつも家と学校しかないじゃん?」など。何故か推論してきた予想が全部マイナスの情況を向いた。今回のアクションはひじ鉄をくらうかもしれないし、無駄にしたバス代もまだ計上されてない。


だが、たとえ不快にさせられる状況があっても、引き返すつもりはない。


何しろ、今こんなこと心配してるどころじゃない、これは僕が男らしさを守れるかどうかの挑戦だ!


……とは言え、あの人の見下した目を考えると、やっぱりやる気を失ってしまうのだ。手にしたこの手紙を切り札にすることができるけど、一体最後の結末はどうなるのかは何も保証できない。


目的地にバスが止まるまで、この考えは依然として止まらなかった。


バスを降りて、一本のアスファルトの道が向こうにある鉄道駅を指してる、たった一人の訪客の僕を案内しあそこへ導く。


かなり簡易な構造の駅で、田舎風の葉書きの中にありそうな典型的な景観である。アナログ式の自動券売機が壁に沿って一列に並び、室内の木の桁が歳月の彫刻で色あせている。同じ木でできたベンチに二、三人ファッショナブルな旅行者がいる、旅が終わり東京へ帰るみたいだ。


彼女……たちが見えなかった。


休憩所に柳下と芸音の姿が見つからなくて、向こうのホームにも誰一人見えない。


すでに電車に乗って離れたかもしれない。


電話で確認?何言ってるんだよ、まったくあい……柳下と芸音の携帯番号を持ってないし。こんな手なんて使っちゃいけない。


それに、液晶パネルの中に相手の電話番号が入力できるとしても、発信ボタンを押す勇気がない。


当たり前のように、すべては一足遅かった。


目下の状況は予想してたけど、確かに推定してきた一番目の可能じゃなかった。


ゆっくり肺の中の濁ってる空気を吐き出し、自分の手が封筒をしわしわに握り締めたのに気づいた頃、もういくらの時間が過ぎ去ったのかわからない。


「おまえここで何をやってるんだ?」


……こんな展開に少しも意外だと思わないが、予想が事実になるスピードがどうも速すぎるだろう。


向き直ると、すぐに細い軽蔑した眼差しがこちらと目を合わせた。


確かに探してる人だけど、あるものは予想してなかった。


澄んで落ち着きがある女性ボイスを操る柳下誠は、オフィスにしか現れないような中性的なスーツを着て、片手でトランクケースのバーを握ってる──相手が少女の姿で僕の前に立ってる(またあのみにくい軍服なんか着ていると思ってたのに)。


「ぼ、僕は……」

「退校されたから流浪でもする?」

「この予測能力に喜ぶべきかそれともおまえの皮肉に飽きを感じるべきか」

「何を言ってるのかわからねぇ、でもこんな遠い所に来るなんて、おまえの行動範囲いつも家と学校しかないじゃん?」


僕はもう柳下検定一級の合格証書を持ってるかもしれない、どこか給料の高い会社でこんな能力を重視してほしいな。


「……あの、黒羽さんは?」

「トイレ、すぐ来るよ。自分で入って探すなよ」

「そんな犯罪行為なんて僕のような人の選択肢じゃないよ」

「そうだね、誰かおまえの部のコードを見るとこう思うだろう」


完全にずれた。僕らが最初知り合う時の対立に戻った──あのいつでも彼女にからかわれ、軽視される状態に。

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