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終戦 男らしさっていうのは(1)

「保健医が全て異常なしと言ってた」


その銀白色の爪が診療録を閉じるのを見ながら、ベットに横になる僕も少し安心した。

窓から見える小さいな風景画は、すでに移動式基地が学院に戻ってきたと語ってて、誘導されて海外へ行ったRも部のオフィスに帰った。Rの話しによると、ドイツに着いたら罠だと気づいたようだ。


「その太ももに当たった銃弾が君の動脈に達してなかったから、お医者さんが取り出してくれたし、射抜かれた肩も骨のかけらを取り除いて治療したんだ。幸運の女神は特に君を贔屓してるらしいね、前は本当に見くびっていたよ」


Rがくわえてる棒付きキャンディの棒でこちらを指し、その眼差しは天然記念物(しかももうすぐ死ぬ)を観察するようだ。


「あのさ、今心配すべきなのは、この事件がもれるかもれないかってことでしょ」

「安心しろ、皆に芸音が夢遊病だって説明したら、疑問を持つ部員は誰一人いなかった」

「夢遊病で回路を取ってって、あちこちぶらぶらしてましたっていうんですか?」

「ともあれこの世に似てる例もあるんじゃない」

「あの心細いように聞こえるのは何なんですか!」

「まあまあ、とりあえずこんな感じで。情報がバレされるとか何とかは心配しなくてもいい、理事会のこともね」


理事会っていうキーワードが言われた拍子に、ある人が脳裏に浮かんできた。


「そういえば、宮部は?」

「あの黒いロングヘアーの?彼女は一階の倉庫に閉じ込めたよ」

「コンクリで封じたりしたわけじゃありませんよね」

「まさか。その口から聞き出すべきことはまだ何も手に入らなかったよ。手錠とか鞭とかアイマスクとか、さらにきつく縛ったりしたが、どんな尋問の手を使っても情報が出てくれない」


あれは尋問ではなく拷問だろう。まさか所謂倉庫って実は拷問室だとか。


「正直、彼女が催眠術をかけられてるかもと疑ってるの」

「えっ?コインを持って相手の目の前に揺らしたりするあれのことですか」

「いや、恐らく薬物などで。彼女の一部の記憶が消えてたし、さらには今学期に何をしてたってことさえも覚えてなかった」

「じゃあの中央情報局のエージェントなんてことは……」

「あの証明書は偽物だ、すでに他の友達に確認してもらったから」


頭の上のポニーテールがゆらゆらと揺れて、今度Rがあっさりと答えてくれた。彼女は顔がかなり広いらしくて、いつか彼女を通し世界経済が不況の中でも仕事を見つけられるかもしれないな。

っていうか、マジで宮部が催眠術をかけられてたのか。それともすべては彼女の芝居なのか。ただの芝居ならまだましだけど、もし宮部が本当に催眠術をかけられてるなら、じゃそれは何の意味を示すのか。僕は想像できない。

……いい、やっぱりRに任せた方がいい。僕のなすべきことじゃないし、もっと面倒を招きたくないから。


「R、黒羽さんがどうして今回の行動を画策したのかって説明しましたか。その動機を知りたいです」

「簡単だよ、宮部が殺人の意図があるってのに気づいて、しかし宮部は理事会にコネがあるし、証拠もないから勝手に告発したら深刻な結果を招くに違いないと思い、あの子は宮部と提携するふりをして彼女に自ら裏をさらけ出させるのを選んだわけだ」

自分のスケジュールを述べるように自然に、Rが棒付きキャンディをぺろぺろなめてから、またゆったりして口を開けた。

「宮部は芸音に声をかけ、提携しようとしてたし、さらにあの子の過去も知ってた。この点については芸音が非常に気に留めてたから、宮部をつかまえなければいけないと思った。そのため、相手の策を逆手にとった芸音が自分はヘプタ・エックスのストーカーってことを認め、お互いの目的のために提携するふりをした。あの子は宮部がどんなルートを通じて自分のことを把握したのか知りたかったけど、その望みはまだ暫く叶わないけどね。まったく、最初から私に教えてくれたらよかったのに、私から逮捕行動を執行したら、理事会のやつらが口を出すのは百年早いんだ」


確かに、芸音は全然自分の計画を教えておかなかったし、宮部が問題あるってのももらしてなかったことから見ると、あの娘が最初からRをこの事に介入させるつもりはなかったってことだ。

そういえば、宮部が手紙だけでRを立ち去らせることができたのを知ったのも、芸音がもらしたからかもしれない。

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