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第五戦 戦略芸術(11)

「……きっとユアハイネスは私を許せませんからこの本心が受け入れられないのです。それなら、私は罰を受けなければいけません」

「おい、どこに行くの」

「保護するべき者を怪我させるボディーガードは不手際なボディーガードということで、ただ死ぬことでしかお詫びできません。ユアハイネスに至高の崇敬の念を示すため、自らの処分を行ってきます」


一体相手が何を言ってるのか全然分析できない、身体の調子は迅速に衰弱していく。


その最後の言葉が伝わってきたと同時に、ほとんど踏みとどまる力を失い、完全に潰れた視覚すらも……


これは気絶の前触れ?それとも死亡の前奏ってわけ?このまま僕ここで倒れたら二度と起きられないのかな。


もっと怪しいのは、体内の脈動音が大きくなっていく一方、呼吸も荒れ始め──



「ゲッ!ゲイオンー!」


真っ暗な視界は、柳下の叫びで急に黒い霧が一掃した弾みに、芸音のつま先が崖から離れた一瞬を目撃した。


あの娘が断崖から飛び下りちゃった!しかもこの体はなんと自動的に彼女と一緒に崖へ落ちていく!


とうとう意識が体躯の制御権を取り戻してから、すでに両手が芸音の体と両足を抱え上げたのに気づいた。僕らはちゃんと絶壁から伸びた太い幹の上に座って、落ちなかった。


噂のお姫様だっこだこれは!ずっといつか……違う、今大事なのはそれじゃない。


「なっ、何をしてるんだ!死にたいのか!」

「ほう、調子はよくなったね」

「よくなったって?何──」


あれ?視覚が正常に戻った、元々麻痺した筋肉も力が入ってきたし。誰か復活の術を使ってくれたのかな。


そんなわけがない、こんな状況は自分の直感に関係あるってわかる。


「危機回避が発動すると、本来傷付いた身体組織は細胞の活性化により一時的に回復できること。これは一種の良い副作用といえるでしょう」

「な!……なぜ知ってるの」

「梵灯だから」

「質問に答えてないぞ!それにどうして直感がこんな場合に発動するんだ」


これこそ戸惑う主な原因である──僕が危険に遭ったんじゃないのに、直感が体を制御して芸音を助けるってどういうことだ!それに普通なら直感はまだクールダウンのはず、連続発動といっても速すぎる。


「もし自分と同じ遺伝物質を持つ人が人為的な危険に遭ったら、直感も発動するよ」


遺伝物質?染色体にかかわることらしく聞こえるな。僕は生命科学に対してはただ作る方面で──


──!


息を凝らして、視線が相手の目線に合わせる。


「こんなの誰が教えたの?」

「──」


一体何が聞こえたのか、今回記憶の金庫は徹底的に調べる意図を断ってしまった。


ただ一つ確かなものは、芸音の唇が閉じてから、僕の意識が脳とのリンクを中断したことだ。

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