『やけあピーとナゥとッとツバクィ』
君はフビスラを知っているか?
そう、フビスラとは私の命と同じだ。
本当にそうであろうか?
そう自分に問いかける。
すると今までになかった視点からこの世界の真理が分かってきた。
なんということだ、私の名前が分かったぞ!
私の、、、名前....。
死のような微睡の中、遂には思い出すことはなかった。
序章完
第一章「コーヒー」
窓から薄陽が差し込み、その朧げな光がひそやかに床に淀んでいる。
その窓を見ると小鳥が数匹おりハーモニーを奏でていた。
所謂朝チュンを他所に日課であるコーヒーを注ぐ。
そして一口飲んでみたのだが、どうもいつもより苦い。
貼りつくような苦みはどこか心を痩せ枯れさせ、私はそれから逃げるように歯を磨いた、机にはコーヒーを残したまま。
鏡に映った自分はどこか虚ろな目をしている。
あぁ、私は私自身が嫌いだ、変わりたいのに変わろうともしない自分を恨むことしかできない。
歯を磨き終え、背広を着た。
そして携帯を確認すると、そこには勤務開始の1時間後を示す時間と夥しい数の電子メールが届いていた。
悉く自分が嫌になる。この後起こるであろう出来事に思いを巡らせると、胃が重くなった。
解放されるであろうことに対する喜びは窓から差し込む薄陽のようだった。
もう全てのことがどうでもよくなった私は、床の木目を数えて遊ぶことにした。
1,2....57まで数えた頃、もしかしたらクビになっていないかもしれないという不安に襲われ電子メールを確認することにした。
だが、職場からのメールはなぜか来ていない。
そして、やけあピーという送信者からの件名が「君はフビスラを知っているか?」のメールが91件届いていた。
私はとてつもない恐怖に襲われた。
おかしい、私の携帯は職場から支給されたものなので職場からのメールしか届かないはずだ。
しかしこのメールはどこか興味をそそられる。
メールに対する恐怖は確かにあるが、今まで耐えてきたものに比べれば遥かにマシだ。
無常を見ぬいた隠者のような心でメールを開けることにした。
しかし、メールの中身は空だった。
あっけらかんとした私は虚無に包まれ、寝ることにした。
その時、突然家のチャイムを鳴らす音がした。
第一章完
第二章「コサイン」
あ、ちなみにチャイムの音は143Hz。
低すぎて獣が寄ってきちゃう!
そんな!は形容動詞説と連体詞説がありますがツバクィはどう思う?
え?なんて?
流れるプールはコサインとの親和性が高いってことだよ。
そうか、それはなんか革命的だな。
革命返ししたから2が一番強いよ。
最初の素数じゃん!
C12H19Cl3O8ってことかい?
あ、そういえば今秋の宿題やってきた?
そんなこと思い出させるな、何もかもが夢見たいに思える。考えれば考えるほど現実が溶解していく。
私は彼の逆鱗に触れてしまったようだった。
次回「彼に宿題を思い出させて逆鱗に触れてみた!」
彼は私の頬に拳を振りかざしてきた。
私「TPOを弁えてください。焼き芋屋呼びますよ!」
彼「???」
私とあなたの仲は野良程度だってコト?!
ひどい!私というものがいながら!
そういうとたかしは徐にズボンを脱ぐと今までになかった視点からこの世界の真理が分かってきた。
そうか....ここがこうでここがコサイン....
死のような微睡の中、遂には思い出すことはなかった。
第二章完
第三章「私の名前」
チャイムを鳴らしたのは私の友人、ナゥであった。
ナゥは世間には知られていない南極の民族の生き残りだ。
続きは暇なとき