アイスクリームの甘さに負けないぐらい彼の愛を感じるの。
私の彼は、とっても私に甘い。
優しすぎるぐらいに優しい男性。
でも、他の人には冷たい所もあったりする。
だから、一度私は彼に言った事がある。
『どうして? 私には優しいのに他の人には冷たいの?』
『俺は君だけを想っているからだよ! 他の虫を君につけたくない!』
『“虫?”』
『何も気にしなくていいんだよ、俺が君を守るから!』
『・・・ううん。』
彼は私に、甘々なのだ!
まるで、アイスクリームのように私に甘い。
彼の優しさは、十分過ぎるほど私に伝わっている。
それでも、彼は私だけに優しい。
もっと、他の人にも優しくしてほしいと私は思っているけど。
彼は、私の言う事を聞かない!
私は決して! 彼を独占したい訳じゃない。
彼にはもっと、他に人とも仲良くしてほしいだけ。
私は、彼が他の女性と仲良くしててもヤキモチなんか
妬いたりしない自信もあったわ。
でも、頑なに彼は私以外の人には冷たいの。
*
私はある時、彼の目の前で他の男性とイチャイチャ
してみることにした。
彼もこんな私を見て、他の人と仲良くしてくれるかもしれない
と思ったからだ。
彼は、私と他の男性がイチャイチャしているところを
見て逆上して暴れ出してしまった。
彼は、手に付けられないぐらい暴れまわり私とイチャイチャして
いた男性をボコボコに殴ってしまう。
私が良かれと思いした事だったが、彼からしたら怒りしか出ない
出来事だったのかもしれない。
これを機に、彼のアイスクリームのように甘かった優しさは消えて
しまった。
この頃から、私と他の人への態度が逆転してしまう。
他の人には優しく甘い態度を取る彼も私には冷たくなった。
それでも、私は嬉しかった。
彼の狂気的な冷酷な冷たさを感じる事ができたからだ。
私は、優しい彼より冷たい彼の方が好きなのだと分かる。
『お前は、尻軽女だ! 俺以外の男にもホイホイ着いていく。
俺はお前をそんな軽い女に育てたおぼえはないぞ! 今日も
お仕置きだ、お前の腐った根性を叩き直してやる!』
【キャー痛い、やめて、キャー】
『うるさい! 黙れ、この尻軽女め!』
彼は私を縛る、“束縛男に豹変した”彼は進化したのよ。
私の理想の彼に、私が育ててるの。
私は優しい彼が欲しかった訳じゃない、私を束縛する男になって
ほしかっただけ。
私を心から愛してほしいだけ。
それを感じる事ができるのは、彼の【束縛】だけ!
ただ甘い男に私は興味はない!
彼の冷たさを私に向けたかっただけ。
今の彼は、【理想の彼。】
私好みの彼になってきている。
でも? まだ足りないわ。
もっともっと、私を束縛してほしい!
私だけを見て! 他の女性なんか一生見ないで!
『てめぇーわ! 俺の女だという自覚がないのか?』
『・・・・・・』
『俺の言う通りにしてればいいんだよ! 分かってんのかこの女!』
『・・・ごめん、分かったから、』
『変態女めッ! 俺は今までお前に優しくしてやったというのに、暴力的な
俺の方が好きだなんて! 変態だ、お前は!』
『でも今の方が、“愛”を感じるわ』
『やべえー奴を俺は好きになったもんだよ。』
『ウフフ、嬉しい。』
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