表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

男の回心

作者: とちめん坊

手違いで地獄に堕とされた男が居た。


その男は覚えの無い罰を受けながら、在るべき場所に戻る機会を窺っていた。


死ぬことすら許されない連日の“裁き”に屈しかけていたある日、男の前に閻魔の使いが現れてこう言った。


「あなたを誤って堕としてしまった可能性がある。改めて精査するために本人確認をとりたい。前世での行いについて幾つかの質問に答えてもらおう」


ひとつ目の質問を言おうとした所に、堕ちた男は割り込んでこう言った。


「私は前世で様々な人間を助けて“やった”。飯を食う前も必ず『頂きます』と言ったし、毎日欠かさず『重誓偈(じゅうせいげ)』も読んだ。私は天国に行って当然だ」と。


閻魔の使いはそれを聞くと新たに質問をすることもしなかった。

そして男を置いて帰ろうとした。


男が必死に呼び止めると振り返ってこう言った。


「お前には地獄が相応しい」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ