表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界傭兵の救国記  作者: 若宮える
第1章 リグレシア王国編
8/15

居城に到着

 リリーと色々会話を交えた後、馬車は止まり、目的地に着いた。


「うわぁ…」


 俺とリリーは馬車を降りると目前の立派な城の迫力に息を飲む。

 王城と比べれば確かに小さいがそれでも十分に大きい。それに管理も徹底されているようで見た目も綺麗だ。その悠然な姿はヨーロッパのノイシュヴァンシュタイン城を彷彿とさせる。

 …というかこれ本当に二人で住むの?大きすぎない?


「そ、それじゃあ入ってみようか」


 我に返って隣で呆然としているリリーに声をかける。


「あ、はい。入りましょう」


 大層な門を開けるとまず大きな広間があった。恐らく大理石が敷き詰められていてとても綺麗な床だ。他にも派手さはないが、柱の一本をとっても白く美しい仕上がりで良質な素材を使っていることがわかる。


「こんなに立派だとは思わなかった…」

「わ、私もです…こんなに凄いお城に住んでいいのでしょうか?」


 中に入っても呆気にとられる俺とリリー。

 アイラさんから支給されたものだからもちろん自由に使っていいのだろうが…ここまで立派だとなんだか恐れ多い気もする。


「…とりあえず他の部屋も見てみようか」

「…そうですね」


 その後俺とリリーは城を探索する形で全体を回った。キッチン、浴室、客室、寝室、書斎、図書室なんかも備え付けられていた。そしてその全ての規模が大きい。浴室なんて大浴場並みだ。


「リリー…苦労かけると思うけどよろしく…」


 これだけの広さだと掃除とか色々大変だろう。

 後ろめたさはあるけど、メイドである以上リリーがする仕事だ。


「お任せください!」


 だがリリーは予想に反して元気な声で返事をしてくれた。

 いつもの内気なリリーからは想像できない、やる気に満ち溢れている姿だった。


「…こんな仕事押し付けて嫌じゃない?」

「嫌じゃありません!ジン様のお役に立てることならなんでも嬉しいです!」


 そう言って彼女は眩しい笑顔を見せてくれる。

 リリーは良い子だなぁ…

 リリーを選んで正解だったと思った。


「それじゃあ早速御夕食をお作りしますね」

「うん、ありがとう。楽しみにしているよ」


 こうして俺とリリーの城で生活が始まった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ