14:01:00 穢された純潔
三人称視点
注意!――この話は一部の方に多大に不快な思いをさせる描写がある可能性があります。この話を見なくとも本編に関しては大きく関わらないので、見たくない方は引き返し下さい。
日を越して一分も過ぎたころ。
一つの小部屋に、二人の男女がいた。
もしその部屋に別の誰かが入ってくれば、部屋に立ち込める臭気に顔を顰めているであろう。
しかし、そこに誰かがやってくるということなどなく、当然そのことを知る物も当事者である二人と、この光景を見ているであろう誰かしかそのことなどわからない。
男と女は交わっていた。
一方的に、暴力的に。
女がどれだけ嫌悪の言を吐こうとも気にせず、力で抑えつけて無理やり犯していた。
生々しい肉同士がぶつかり合う音と。水の音。そして何より、女の悲鳴は常にその部屋に響いている。
不幸なのは女だった。
とある理由より最初は一緒に行動していた者たちと別れ、一人で行動していたのだ。
そして食糧を確保し、順調に端末の地図にある3階を上がり部屋で休んでいた時、出会ってしまった。
男はついていた。
まったくわけもわからない所で目を覚まし、よくもわからない状況下で歩き回り、とある部屋に辿り着くと、そこにはマンガやドラマ、映画などでしか見たことの無いようなものを見つけたからだ。
見た目に比して重く、光は鈍く照らし、真正面から見据えれば本能的に恐怖を覚える銃口。
そう、拳銃だ。
準備よろしく弾も一緒に置いてあり、さらにはチップをインストールすれば道具の取扱説明書だった。端末に備えられているカメラを使って写真を撮ると、その映像から判断された説明書が表示され、それを読むことで男は銃の扱いを覚えた。
そして、人の声がする部屋へとやってきてみれば、誰の目から見ても女としては上質なのがいるわけだから、逃がすわけがなかった。
逃げようとする女に銃を突きつけ、どこでもいいから撃つ。発せられた銃声によって女の身体は委縮し、男が脅せばそれでもう終わりだった。
そこから、男にとっての楽しみの時間が始まり、女にとっての地獄の時間が始まった。
「いや、やめてっ!! いやぁあああああああ!!!」
そしてそれは、まだ続いている。
男は何度果てただろうか? 最初の内は覚えてもいたが、今では数えてなどいない。
最初は抵抗していたものだが、銃を突きつければ大人しくなる。
それでも、始まってから今の間、女は喉が裂けるかのような叫びを続ける。
その叫びは、男にとっては何度も経験したことのあることであり、その類の声を聴くのは行為の最中での楽しみの一つだ。もっと鳴け、もっと鳴けと、反応が鈍くなってきたら叩くなり、殴るなりと、常に女の起こす反応を楽しんだ。
「おらおらっ、もっと楽しませろよぉ! オレを悦ばせろよっ!」
「いやっ、いやっ! もう、やだぁ! 助けてお願いだからっ!!!」
「誰が助けにくんだぁ? 誰も来ねぇえんだよっ! おめぇっはイイからオレの気の済むまで鳴いてりゃいいんだよっ!!」
「どうしてっ!? 何でこんなことするの!?」
女はボロボロだった。
着ていた服など、最初に男に引き千切られて服としての役割など果たさない。
一糸纏わず、冷たいコンクリートの上で男に圧し掛かられていた。
最初は正面から銃を額に押し付けられて、脅されながら女は守ってきた純潔を無理やり奪われた。そして、抵抗空しく男は女にその欲望を吐き出す。女はなすすべもの無く、痛みから始まった行為によって身体も心も汚された。
そのことによるショックも抜けないまま、男は再度女に襲い掛かり、倒れている女を今度は犬のように犯して果てる。今度は壁に押し付けて果てる。立てる元気がなくとも無理やり立たせて背後から犯して果てる。何度も何度も。何度も何度も何度も何度も。休む間など一切なく、無理やり体勢を変えられては汚され続けた。
喉は枯れてようとも叫び続け、コンクリートに爪を立てれば爪は割れ所々に血を散らし、床にはもう何が何だかわからないだけの液体が溜まりを作り、時間が経過していることを知らせるように渇いているものも存在した。
女は既に体に力は入らず、叫んでいるのも最早男に要求されていることを無意識にやっているに過ぎない。涙はとめどなく溢れるのも、また男を悦ばせるためなのだから仕方がない。女の心は、壊れることは無かったが、今この時は塞ぎ、外界の事を気にすることは無く、されるがままにされていた。そうしなければ、女の精神など疾うに壊れている。
「はぁっ、はぁっ……。はっ、オレはまだ楽しめんだ。最後までたっぷり付き合ってもらうぜぇ」
「うぅ……」
そしてこの行為は、女がこと切れ、男もまたある程度満足してから終わりを迎えたのだった。
女の全身は男の欲望によって穢れきったにも関わらず、男が目を覚ませば、また女は襲われるのだろう。それならば、女はこのまま目覚めないことが、一番の幸せなのかもしれない……。
何せこの地獄は、始まったばかりなのだから。
・拳銃――片手で撃つのを目的とした銃の総称。ここで男が持っているのは『S&W M10』。
・S&W M10――通称『ミリタリー&ポリス』。分類は回転式拳銃――つまりはリボルバー。アメリカの『スミス&ウェッソン』社が開発。装填数は六発。使用弾薬は『.38スペシャル弾』。警察や軍隊などと広く使用されている。安定性があり信頼できる銃。
やり過ぎだと思う意見が多かったら即時改稿します。




