２２．最終話 コリーナは幸せです！
「あー、コリーナとダガーズ卿の交際は認める。で、その先だが……婚姻について。出来ればダガーズ卿にうちを継いでもらいたいんだよなぁ。うちは娘しかいないし。一人だし」
王子だし難しいのかなぁ？
そもそも、あの王国にこの先はあるのでしょうか？
人を見た目でしか判断できない人間ばかり。爵位さえも見た目を下回る。
「ホウショウ公爵家がリーク帝国に来るということはできないのですか？お父様」
「家ごとというのはやってできないことはないが、領民はどうする？そういう問題がな？」
なるほど。
「わかりました。俺がホウショウ家に婿入りしますよ。それがベストでしょう。領地経営もそこそこできますし、問題ないでしょう。リーク帝国は王子も生まれましたし、俺の王位継承権もダダ下がりです。社交の方はコリーナに任せてしまうかな？俺は顔に出たりしてしまうから」
「ありがたい」
お父様はあのお母様の特大肖像画をダガーズ様に見せることになる事をわかってるのかなぁ？私は恥ずかしい。
「そんなんでいいですか？兄上？」
「そうだな。次の皇帝はこの小さい子だしな。お前にはのびのび生きてほしいからな」
のびのび…その結果が騎士だったんだ。過酷なのに。
結果だけ言いますと、フッラクション王国は滅亡し、リーク帝国に吸収されました。
貴族が軒並み、見た目重視の馬鹿ばかりで中身が伴わない人間が重用されたので、瓦解。
戦争で負けた。とかそんな理由でなく、自滅？しました。
ホウショウ公爵家は見越していたので、家ごとリーク帝国に亡命。再びフェロー様とシーラ様にお世話になりました。
「この人がオジ様？」
と、お父様とダガーズ様を見る幼子はデニス王子。大きくなられましたね。元気そうで何よりです。
シーラ様は第２子を妊娠中らしく、安静にしているようです。
かくいう私も妊娠中なので、お父様・ダガーズ様に『絶対安静』を言い渡されています。
追伸：お父様はお母様の肖像画の特大ポスターを大事そうにリーク帝国に持ってきました。
END
終わってしまった…。
