表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔眼の王と魔法学園  作者: ジコン
1/1

魔眼の王とスクールライフ

はまはまはまはまはやはやはやはやは

いやだ、もうやめてくれ・・・


多くの悲鳴と金属同士がぶつかる音が響く中、アラン=アークライは膝をつき項垂れていた。


「おい、やっと見つけたぞ、アークライの餓鬼だ」


そこへ黒い鎧を着た兵がやってくる。

その兵の声に次々と兵が集まってくる。


「本当に手を焼かさせやがって、ここまでどれだけの兵と時間を割いたと思ってやがる」


舌打ちとともに黒い鎧を着た兵がアランを蹴り飛ばす


「おい、何を勝手な真似をしている」


そこへ黒い鎧、黒い兜、黒い剣を携えた騎士が漆黒の馬に乗りやってきた。


「こ、これは、ディーザス様」


先程まで威勢が良かった黒き兵たちが一同に頭を下げて道を開けた。

そしてそのディーザスと呼ばれている男がアランの元まで近づいてきた。


「アラン=アークライだな。幼き子供であるが、悪いが死んでもらう。」


その言葉とともに漆黒の剣が高々と上げられた。


「最後に言い残すことはないか?」






「なぜだ、なぜこんなことをした・・・」


アランは震える手を押さえ、言葉を放った


「なぜか?」


「なぜか、感情的なものはわしにもわからぬな」

「だが世は戦乱の時代だ。弱きものは喰われ、強きものだけが生き残る」

「同時に強きものを倒す、強きものになる前にその苗を刈る、それこそが自国が富を得、存えるためになる」

「お前のような餓鬼がわからぬことかも知れぬが、アークライ王国は危険だ」

「特に王、王妃、その子供たちは歴代特殊な才能を持ち、乱世を勝ち抜いてきた」

「今回このような形でお前のような才能の苗を殺すことができるのは幸運であった」

「他国の戦争でお前の両親がつきっきりになっていなければ、まず不可能であっただろうな」

「自国のために、家族のために、そのためにお前には犠牲になってもらう」


「お前たちのせいで、僕の友達は全員死んだ」

「もう僕にはわからない」

「何もわからない」

「お前たちの望みが、僕の命なら、他の人たちは殺さないでくれ」


アランは覚悟を決めた目でディーザスを睨んだ。


「よき目だ。その覚悟に免じ、お前の仲間とやらは見逃してやろう」

「お前のような将来有望な騎士を失うのは、わしも辛いよ」

「しかし、仕方がないのだ、許せ少年よ」


ディーザスは剣を強く握り、振りかざした。


その瞬間、アランの目には鮮血と1人の小さな身体が映った。




「イルナ!!!!!!」


アランを守り、剣で斬られ、血まみれの少女が膝の上に倒れ込んだ。

何も思い浮かばなかった。言葉も出てこなかった。


「ア、、ラン」


イルナの声でアランはようやく口が動いた。


「イルナ!なぜ、なぜだ!隠れていれば、僕が死ねば、何もなかったのに」


「だめよ、あなたは私の希望だもの。」


「僕は希望なんかじゃない、僕は何も守れなかった、街もみんなも」


「違うわ、あなたは何度も救ってくれた」

「いじめっ子のディルグからも、魔獣からも、何度も何度も」

「だから、今度は私があなたを救う番なの」


「違う、僕は守ってなんかいない」

「まだ近くの山にピクニックにも行けてない、剣だって、成人したら2人で作りに行こうって、剣屋のダントのとこに行こうって言ったじゃないか」


「アラン、もう私は十分多くのものをもらったの」

「あなたは生きないとダメなの、あなたは未来の希望だから」


イルナは大きな咳と共に血を吐き出す。


「ありがとう、アラン、大好きだよ」


そうしてイルナは静かに目を閉じた。


「イルナ?嘘だよね、イルナ・・・」


アランは何も言えず立ち尽くしていた。


「勇気のある娘だ、だが、お前を撃つことに変わりはない、さらばだ」


ディーザスは再び剣を振りかざした。




もういやだ

いやだ

何もかも忘れたい

なかったことにしたい

平凡で楽しい日々を返してくれ

なんで、こんなことにならないといけないんだ


『何もかもを否定したいか?』

『何もかもを得る力が欲しいか?』

『全てを変える目が欲しいか?』


誰だ?

ほっといてくれ

もう僕には何もない


『復讐をしたくないのか?友をみんなを殺したものを殺める力を、お前は欲しくないのか?』


ほしい、ほしいよ

けど僕には無理だ、そんな力はない


『俺が貸そう、全てを焼き尽くし、何もかもを否定する力を』


『私も貸そう、何もかもを凍てつかせ、全てを得る力を』


『われも貸そう、全てを見通し、変える力を』





神歴1229年


アークライ王国とディーザス帝国、スンダル皇国の連合軍との戦争はわずか一晩で終焉した。アークライ王国の王都には永久に溶けない氷と全てを灰に変える炎に包まれ、ディーザス帝国1万、スンダル皇国8千の兵は全死、その後も王都の炎と氷は消えることなく、現在でも姿を変えず残っている。その発生源とされるアークライ王国第二王子、アランはその後「氷炎の悪魔」と全世界から恐れられるようになった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ