41.命名
「ま・・・まさかあの屈強なムキムキ筋肉脳のダイルが可愛いもの好きだったとは、世の中見た目で判断してはいけないでござるな」
「ムキムキ筋肉脳ってそれもう肉体褒めてねえからな!」
小林はローブを叩きながら、魔王に詰め寄る。
「さぁあて魔王様。人がダイルと対峙しているときに何してたでござるか?」
「そ、それは申し訳なかったでござるよ、でも結果拙者の感が的中してダイルはもじゃもじゃの虜でござるよ!」
「今さっき、まさかって言ってたよね?適当に大きいもの投げとけって投げたよね?」
そばにいるレイディに魔王が泣きじゃくる。
「ひどいでござるよおお、レイディコバ殿は人でなしでござるよおおお」
「レイディはお前のおかんか・・・・うん、まああの、あれだ。助かったよ」
レイディと魔王は顔を見合わせ、二人で小林の顔を見る。
「ねえねえ?もう一回言ってほしいでござるよ?なんてなんて?」
「あぁ!もう言わねえよ!う〇こ!アホ!〇〇〇!」
「ぎゃん!!ひどい!!」
魔王と小林の前に大きな影が立ち尽くす。
「ま、魔王様、コバ殿どうでしょうか」
目の前に立ったダイルは手を素早く動かしもじゃもじゃを触る。
「おお~。まだぎこちないけど凄いなあ。さすが筋肉を使うことに特化しているというか」
「ダイル、コバ殿が抱えていた時はもっとこう、キョロキョロしたりじっとしていたと思ったら急に動き出したりしていたでござるよ!」
「ほ・・ほほう!不規則な動きですな!なるほどなるほど・・・!」
こいつはロッキーザラクーン、ラクーンアニマル、いろいろな呼ばれ方があるが海外ではデビッド・ウィリアムソン、日本ではマギー審司が有名にした演目だ。
「ラクーンを持っている本人とは違う方向を見たり、音が鳴ったほうを反射的に見てしまう。イキイキさせるには単調な動きだけじゃ駄目だし、かといって動きすぎても駄目だからな」
もじゃもじゃを撫でるダイル。
「うむ・・・。戦闘にも同じことが言えるかもしれん。単調な動きだけでは駄目か。意識して無意識。無意識を意識」
(おっ・・・なんだか最初のダイルの印象と違うな。まさかラクーンが戦闘筋肉に分析する大切さを目覚めさせたのか)
「ダイルは過度に筋肉を動かすと興奮して我を失うでござるからな~」
「おいいい!!そんなやつ最前線で戦わせるなよ!!・・・ああそうだ、ダイル。せっかくだしそいつに名前をつけてあげたらどうだ?」
「な・・・名前。ろっきーざらくーんという手品なんだな。俺にピッタリの相棒の名前・・・」
(相棒にする気かよ。戦闘中持ち歩くの?めちゃくちゃ見てみたい)
「うむ、グレイトロッキー、貴様の名は、人呼んで。・・・・グロッキーちゃんだ!!」
「ぐ、ぐろっきー・・・??」
「がはははは!!グロッキー今日からよろしく頼むぞ!」
(グレイトなのにグロッキーか。強いけど胃腸が弱いとかですかね、オムツいりますか?オツムのほうがいりそうですね)




