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可愛いドレスが羨ましいだけです

私と由梨乃ちゃんはお城の中をメイドさんに案内してもらっていた。


ミルクココアみたいなピンクがかったチョコレート色の髪にぱっちりとしたアメジスト色の瞳を持つ綺麗なメイドさんは由梨乃ちゃん専属のメイドさんで、由梨乃ちゃんの世話の合間なんかにちょこっと私の世話もしてくれるというかんじだ。紺色のふわっとしたワンピースに白いエプロン、白いタイツに黒いストラップシューズという美しい出で立ち。

最近日本の所々で目撃される「萌え」重視のコスプレなどではなく本物のメイドさんに私は内心テンション上がりまくり。


メイド服素敵だなぁ~、あの服私も着たいなぁ~…


少女趣味を持つ私にはたまりません。メイドさん素敵。


由梨乃ちゃんの世話の合間というのは朝由梨乃ちゃんを起こす前に私を起こしに一声かけに来たり、由梨乃ちゃんが王族や魔王討伐チームの皆様と食事をいただいている間に私のご飯を部屋に持ってきて食べ終わったら食器を回収しに来たり…


そんなもんかな?


広い城内の廊下をメイドさん先頭に、3人分の足音がコツコツと響く中で由梨乃ちゃんと何か話すべきなのか迷ったものの…


宰相さんに協力することを懇願されたときに彼女は独断であっさり了承したところをみると、彼女も特に私と話を合わせようという気はないのだろうと判断した私は沈黙を続けた。


由梨乃ちゃん、聞くべきことは全部メイドさんに聞いてるし。


もともと「おはよう」か「ばいばい」の一言くらいしか言葉を交わしたことのない間柄だし、話したところで大して会話が続かないだろう。私は1対1の会話がとても苦手だ。沈黙で済むならそれが一番気楽。うん。


そんな中、突如としてこちらへ駆け寄ってきた第一王女のロゼッタ姫様と第二王女のエメリア姫様。


「「私たちもご一緒してユリノを案内するわ!」」


と、お2人そろって意気揚揚に王城案内ツアー(私命名)にご参加されました。

既に由梨乃ちゃんに懐いているらしい。由梨乃ちゃんを挟んで3人並んで腕を組み、仲の良い女子高生さながらに次々と場所を移動していった。


お2人とも金髪碧眼でよく似ておられます。

しかし年の差や服装の違いの故かロゼッタ姫様は綺麗系、エメリア姫様は可愛い系といった感じだ。ロゼッタ姫様はサラサラなストレートヘアでワイン色に黒いレースが上品にあしらわれたドレスが、エメリア姫様はくるくるのカールヘアに青地に白いレースやフリルをたっぷりあしらったドレスがとてもよく似合っておいでです。眼福眼福。


それにしてもお2人とも、私の扱い空気。


ちなみにメイドさんはお2人にとってお姉さんのような存在らしく、こちらはずいぶん親しいご様子。


もしかして私から挨拶くらいしなければ失礼なのかしら…とも思ったけど


西洋風の綺麗なお城の内装や外の景色、メイドさんや3人のお嬢さん方の可愛いドレス(私の服も由梨乃ちゃんに用意されたような可愛いドレスにしてくれたらよかったのに…チッ)を視覚で堪能するのに夢中でどうでも良くなった。

召喚されたときにお2人ともいらっしゃったから私のこと知ってるだろうしね。


いや~、それにしてもホントどこに視線動かしても素敵な風景だわ~。カメラ持ってないから写真に残せないのが口惜しい。


一通りお城を回った後、お姫様方と由梨乃ちゃんは3人でお茶会をすると言ってテラスの方へ、メイドさんはその準備をするからと廊下の向こうへ消えて行き、私は一人取り残された。

しばらくぽつんと突っ立ていたが、お姫様たちが合流してから慌ただしくハイペースで案内されたので、せっかくだから案内されたところをもう一度周ってしっかり覚えようと来た道を引き返した。





王様率いるお偉いさん方と魔王討伐メンバーの面々に遭遇してしまい、旅についていくことを脅迫されたのは日が傾きかけた頃、そろそろ自分の部屋へ戻ろうと思い、その前に目の前に広がる燃えるように真っ赤な夕焼けを目に焼き付けておこうと一人吹き抜けの廊下にいたときのことだった。





主人公沈黙が多いため台詞が少なく、読みにくくてすいません…。

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