第2話:ここはどこ
「ん………なにこれ!?」
目の前には、私が見たこともない、まるでゲームの世界のような景色が広がっていた。空は綺麗な群青色で風がちょうど良くてきもちがいい。木々は生い茂って葉がひらひらと舞っている。
「まさか異世界転生ってやつ!?……いやありえないありえない」
とりあえず近くの町に向かいたいけど、すごい高い崖の上にいて、降りるのだけで苦労しそうだ。でも、ここから見る景色はとても美しく、しばらく見とれていた。
にゅるるん
「え、スライム!?本当に異世界に来ちゃったの!?」
にゅるるん
「と、とりあえず装備も何もないけど、スライム倒せるかな」
ドゥクシ!
にゅるるん
丸いフォルムの水色のスライムはちょっとひんやりしている。ずっと触っていられるくらいだ。
「すごい弾力!私のドゥクシをくらっても倒れない。まあ倒れるわけないか」
にゅるんっ!
スライムが突然こちらに飛びかかり、体当たりをして攻撃してきた。やっぱりちょっと冷たくてきもちいい。
「いてっ…ちゃんとダメージくらうんだ」
チュドーン!
「!?!?」
初めて聞くような巨大な音を立てながら突然、目の前のスライムが爆散した。
「君、何者?」
スライムが爆散してまもなく、私の目の前に女の子が現れた。彼女はこちらを覗くように見ている。こわい。
「答えて〜、じゃないと君のことを殺さなくちゃならないから」
淡々とした口調で彼女は言った。なんでこんな状況になっているのかよく分からないしこわいけど、殺されたくないから答えることにした。
「凛音です…」
「リンネ……どこからきたの?」
「自分もよくわからなくて、死んだはずなのに急にこの場所に来たんです」
彼女は首を傾げて、斜め上を見ている。
「死んだ…?とりあえず、武器とかは持ってないね。疑ってごめんね〜」
警戒を解くように彼女は爆散したスライムの方へ目を向けた。どうやらスライムの液体を採取しているようだ。
「なにか私に怪しいところがありましたかね…?」
彼女は私の目を見て話し出した。
「あー、最近ね、この場所で民間人の死体が増えてるんだ。犯人探しで君を見て、近くの街では見ない服装をしているから疑っちゃった。けど、転がってる死体の傷を見ると、共通して大剣で斬られているのが分かっているんだ。でも、君は大剣も何も持ってないから違ったみたい。あ、タメ口でいいよ〜」
あまりにも物騒すぎる話だ。そしてこの女の子に聞きたいことが山ほどあって、どれから質問すればいいのか分からない。でも最初にすべき質問はあれだ。
「ねぇ…」
「ん、どうしたー?」
「ここは…どこなの?」




