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【第6章】次に会うのは、デイジーの咲く頃 第4話

「私が勉強する理由はさぁ」

秋穂がお椀に手を伸ばしながら、ちらりとこちらを向く。


「……何よ」

「お姉ちゃんみたいにならないようにってのも、あるんだよ」

「はぁ?」

「だってお姉ちゃん見てると、つまんなそうじゃん」

「……」

「疲れてるっていうか。人生終わった……みたいな顔に見える」

良く見てるんだな……と思い、何も言い返すことができない。うつむくわたしに見かねたのか、お母さんが口を挟む。


「雪乃にも……色々あるんじゃない? 高校生なんだし」

「……」

「学校だって色々あるでしょ。きっと。雪乃だって頑張ってるんじゃない?別にサボってる訳じゃないと思うし」

お母さんは優しい。わたしだって頑張ってるんだ。


学校では少しずつ将来に向けた話題が出始めている。「専門学校に行って簿記の資格を取る」「歯科衛生になりたい」……でもわたしは社会に出ても、あの満員電車に乗らないといけないと思うと、「何のために生きているんだろう?」と毎日考え込んでしまう。


「せめて……電車に乗らない生活ができれば」と思ってしまうのだ。でも、きっと言っても理解してもらえないような気もする。


「……悩んでるみたいだしね。ちょっと後で聞いてみるかな」

お母さんは「ごちそうさま」と手を合わせ、食器をキッチンに運びながら呟いた。


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