表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/118

【第4章】親不孝者35歳、黒猫と暮らす 第1話

2010年、僕は長崎市で小さな喫茶店を開いた。35歳の時だ。


のんびりやれること

1人でもできること

そして、コーヒーが好きなこと


深く考えずに、僕は貯金をすべて使い果たして……念願だった喫茶店を開いた。


奥に細長い2階建て。確か築53年くらいだったはず。1階でお客が8人ほど入ることができるスペースを作り、毎日の生活は2階。小さな小さな喫茶店。


「にゃおおおー……ん」

2階から細く伸びるように聞こえてくる、にゃーちゃんの声。


(あっ……忘れてたな……)


僕はシンクの下にかけてあるタオルで乱暴に手を拭き、急いで2階へと駆け上がる。


「……ごめん、ごめん!」

「にゃあああ……」

僕の顔を凝視して怒ってる。窓の下の白い容器はすでに空っぽになっていた。急いで僕は昼ご飯の準備をする。


「そんなさ、怒らないでよ」

「にゃあああ……」

甲高い声を出し、キャットフードの袋に手を入れる僕の隙間を縫って、顔を袋の中に入れようとする。もうすでにいつもの時間を1時間も過ぎていた。


「ちょっと。……出すから。ちょっと待ってよ」

「……」

何も答えずに必死に袋の中に頭をねじ込もうとする。「しまったな」「ごめん」と思いながら、ご飯を白い器にザラっと入れた。


「……!」

ようやく準備されたご飯を、むにゃむにゃ言いながら必死にがっつく。


「はぁ。ぼんやりしてたら……忘れてた。ごめん」

僕のパートナーは黒猫の女の子。一緒にこの家に住み始めてこの時5年が経とうとしていた。


(……不思議な子だ)


にゃーちゃんはいつも空を見上げている。


……何をしているんだろう。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ