ブレーキとアクセルを踏み間違えて人を轢き殺す!
・・・その日は会社の飲み会で、俺はお酒に酔っていた。
それなのに、ちょっとした心の緩みで車に乗って家に帰る事にした。
飲み屋が、家から少し離れた場所でバスでも電車でも距離がある場所。
降りたい場所から歩いていくと、20分はかかる。
面倒くさがり屋の俺は、パーキング場に車を置くことに決める。
最悪! その場に居るお酒を飲んでない奴にでも車を運転させて送って
もらえばいいと軽い考えだったんだ。
それに、運転代行という手もある!
俺は車で来た事を、他の人には内緒にしていた。
何故なら? 飲み会の幹事が、【必ず車に乗って来ないように】と
皆に何度も繰り返し言っていたからだ。
だから、まさか俺が車で来ているとは誰も思っていなかっただろう。
それに、その日の飲み会は凄く盛り上がって。
お酒を飲んでいない奴がいなかった。
皆、仕事の疲れを忘れるかのようにお酒を飲みながらワイワイしていた。
俺もかなりお酒を飲んだ。
久々に楽しかった飲み会だった。
俺は機嫌よく飲み会が終わると、車が置いてあるパーキング場に向かう。
他の皆は、二次会のカラオケに行ったり俺のように一次会で帰る者もいた。
俺はお酒に酔って千鳥足で、車に乗り込んだ。
自分が車を止めた番号を押してお金を払い領収書が出てきた。
車のエンジンをかけてそのまま家の方に向かって帰る。
時間は、夜11時。
車も少なく、人通りも少ない。
お酒に酔っているせいなのか? 信号の色が青なのか? 赤なのか?
色がぼやけてよく分からない。
それに視界も狭くなっているように感じた。
俺は信号が変わると、ブレーキとアクセルを踏み間違えてしまう。
物凄いスピードで車が走り出した。
完全にブレーキだと思っていたのは、アクセルで。
俺はそれに気づいていない。
お酒で酔っているせいだと思い、ずっとブレーキだと思っていた
アクセルを踏み続けていた。
そこに、よろよろとしながら自転車に乗っていた中年のオジサンを
轢き殺してしまう。
次も自転車に乗った20代前半の女の子、次は歩いていた若いスーツ
を着た男性を次々と轢き殺してしまう。
俺は何が何だか分からないうちに、車は電柱にぶつかり止まる。
気が付けば、3人も俺は轢いていた。
100㎞以上出ていた車はあっという間に暴走する。
車はボコボコにはなったが、俺は無傷だった。
・・・その後は、警察や救急車が来て俺は警察官にその場で囲まれ捕まる。
次の日の朝のニュースは、どこを付けても俺の顔や名前が出ていたらしい。
会社の人達も、これにはビックリだっただろう。
あれほど、“車で来るなと”と言ったのだから。
俺が酔いから完全に冷めた時には、“俺は殺人犯”になっていた。
3人の命を奪った男!
俺の一生は、これで何もかも台無しだ!
死ぬまで俺は罪を償い続けなくていはいけいない。
俺の家族にも迷惑をかける。
俺の弟はまだ、17歳で大学受験を控えていた。
俺が加害者になり、普通の生活は難しくなるだろう。
見知らぬ人から野次を飛ばされ、SNSでは誹謗中傷。
すべて俺の責任なのに、家族にも迷惑をかけてしまうのが現実だ!
俺は既に刑務所の中に居るのに、俺への書き込みは終わらない。
何もかも俺のすべては、“今日の為にあったのかと考えてしまう。”
俺は素直に、罪を認めて被害者の家族に謝罪をした。
俺の罪は、“終身刑”
俺はここから二度と、外に出ることはない!
まだ28歳というのに、俺はもう外の世界で生活をする事はない。
たった、“ブレーキとアクセルを踏み間違えた”事で。
3人もの命を俺は奪った。
この罪は、相当重い。
今後は、反省して罪を償っていくと俺は心に決める。
・・・ただ、今でも思う事は?
あの時、面倒くさがらずにバスか電車で行けばよかったのにと
後悔してならない。
あの時、こうしていれば? 今俺は刑務所の中に入らなくても
よかったのかと...。
刑務所の中で、俺が心の底から思った事は、、、?
決して! お酒を飲むときは、車を運転してはならない。
それだけは、絶対にしてはいけない事だと俺は思う!
最後までお読みいただきありがとうございます。




