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自宅警備員を甘やかすな  作者: 野島なの
3/6

選べないんだもん



「空くーん。こっちだよー!」

淡い水色のブラウスに、白のチュールスカート、春色のピンクリップを塗ってメイクもばっちりのののかが、靴紐を結び直している空太を呼ぶ。


小走りでののかに追いついた空太がにやにやしながら言う。

「のんたん、楽しそうだね。」

「...そう、かな?」

はしゃぎ過ぎだっただろうか、と照れながらののかは顔を背ける。しかし、デートというのは何度しても気持ちが浮ついてしまうものだ。

「俺は、楽しそうなのんたんを見るのが楽しいよ。」


サラッとこんなことを言う空太はずるいと思う。




ののかと空太はリニューアルオープンした大型ショッピングモールへ来ていた。二人で電車に乗って、久し振りの遠出。隣を歩く空太はストライプの洒落たシャツにベージュのMA_1を着ていて、最近はずっとスーツかスエット姿だったから、それだけでいつもよりドキドキしてしまう。



「どこ行こうか?」

空太がののかの顔を覗き込んだ。

「洋服、見てもいい?久し振りに新しいのを買ってみようかなって。」

「良いね、いこう!どこのお店が見たい?」


服選びに付き合わされるなんて暇じゃないかなと不安だったが、空太がノリノリで聞いてくれるのでホッとした。ののかは二軒先のパステルのカーディガンや花柄のスカートが列ぶお店を指さす。空太がそっと手を繋ぎ、その服屋さんへとリードしてくれた。




それから七分、ののかは二つの洋服の前で唸り声を上げていた。

「...こっちにしようかな。でもこっちのボタンも可愛いし。いや、でも青の服はいっぱい持ってるし、たまには黄色に。でもでも似合わないかな?」

空太がじっとののかを見つめる。ののかもそれに気付いて慌てて、

「待たせちゃってごめんね!早く決めろって感じだよね...?」

「あ、そうじゃなくて、のんたんにはどっちが似合うかなって想像してた。どっちも似合いそうだし、悩んじゃうよね。」

空太は真剣な顔で、ののかと二着の服を交互に見る。


「のんたんの好みはどっちなの?」

「私の好みは、こっちかな。でも同じものばっかりになっちゃうし、黄色も可愛くて悩んでる。」

ののかはボタンのデザインが全部違う青色のカーディガンを手に取る。

「じゃあさ、のんたんこっち買いなよ。好きなんでしょ?黄色は俺からのプレゼントってことで。新しいのんたんが見たい俺の願望も叶うし一石二鳥!これで決まり!」


何が一石二鳥なのかは分からないけど、空太はいい事を思いつきました、という顔でののかに笑いかける。

ー空太さん、お買い物でも甘やかし過ぎです!

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