嘘か否、偽りである
ネイリの言われた通りに手を人視の玉に置くがベティーはとある事に気付く。
(もしかして……自分の名前がばれてしまうのでは!?)
そう思うが時は既に遅く、妖しい紫色の玉からベティーのステータスが浮き出てくる。
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ステータス
名前 ベティー
※秘匿情報 ベーティス・アイニッヒ
種族 人間
歳 17
能力
体力 B
魔力 C
攻撃力 B
防御力 D
魔法攻撃力 C
魔法抵抗力 F
スキル
なし
※秘匿情報
『強肉弱食』
称号
死を彷徨いし者
弱キ者
※秘匿情報
克服者
強キ者
混沌の獣
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「はい、ありがとうございます“ベティー様“。ではこれから冒険者ギルドのほうでギルドカードの発行の手続きを行う為、少々をお時間を取らせてもらいます」
「え……あの、僕のステータスはなんて写し出されてますか?」
「はい?名前はベティー様ですよね?」
「!?……はい……他は」
「種族は人間、歳は17。能力は上からB、C、B、D、C、Fです。スキルは“なし“です「え!」」
「本当になしなんですか!?」
「はい、この人視の玉は上級の冒険者の方が遺跡から見つけた代物ですが、性能は王都の秘宝と並べられる程の性能です。決して偽りはありません」
「そうなんですか……」
(おかしい……なら、この秘匿情報って言うのが分かるはずだ。名前はともかく、スキルを“なし“とはっきり言ったという事はこの秘匿情報は本当に秘匿されているようだ)
「そして、称号は死を彷徨いし者と弱キ者です。何か虚偽があったのですか?」
「いえ、全部問題なくあっています」
「そうですか、では、私はギルドカードの発行の手続きをします。少しだけ待ってて頂ければ終わるので椅子にでも座って待っていて下さい」
「わかりました」
ネイリは人視の玉を持って別の部屋に向かった。
(この秘匿情報というのは一体何なんだ……スキルか?……いやとても隠すっぽいスキルじゃない、では称号?……スキル同様に違いそうだ。何故、僕の本当の名前が秘匿情報になっているんだ?このスキルは?称号の意味は?全て謎だらけだ)
「ベティー様、ギルドカードの発行が終わりました」
「はやっ!?」
「はい、私達は仕事の早さをモットーにしているので……確認を」
「あ、はい!」
ネイリからギルドカードを渡される。
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冒険者 ベティー
ランク F
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「おぉ!」
「ランクはステータスの様にFからSSSランクまであります。Fランクは薬草の採取や探し物を見つけるなどの依頼を主に受けられます。ランクが上がる事に討伐の依頼、捕獲の依頼など、高ランクの方は個人で名指しの依頼も受けられる様になります」
「わかりました!依頼はどこで受けられるんですか?」
「ホールにある依頼板をお探し下さい。ベティー様はFランクの為、今は薬草採取の依頼がおすすめですね」
「そうですか……では、ネイリさんの言う通り薬草採取の依頼を受けに行ってきます!」
「はい、薬草採取の場は王都の外なので魔物がでる可能性があります。十分にお気を付けて」
「はい!ありがとうございます!」
ベティーは太陽な眩しい笑みを浮かべホールへ向かった。
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