第三十三話 船の幽霊
結局。。。。正月休みを病気療養のために自宅で過ごしたヒボシです。。。
寝たり起きたりの中
とりあえず目標だったイラストはupできたし。。。
新年から止まることなく小説もupできたので良かったとしましょう。。。シクシクシクシクシクシク(涙)
ハゲマシテ〜〜〜
ところで(急転)
しばらく日本を離れた話しが始まります!!!
『こんごう』の妹『きりしま』登場!!です
粉川がフェスティバル会場に向かった日
日本を離れた護衛艦達がいた
「災害派遣」の名のもとに編成された護衛艦隊
旗艦『ひえい』を中心に大型輸送艦『おおすみ』佐世保から出港した補給艦『はまな』と東シナ海域にて合流し,人類史上に残る大災害となったスマトラ島に向かい航行していた
後,少しすれば朝日が丸い地球のヘリを一斉に輝かせる時間
まだ薄暗い海の上を走る『ひえい』艦魂『ひえい』は前方に豆粒のような姿を現した『きりしま』を確認すると気怠そうに唾を吐いた
「DDG(ミサイル護衛艦)など。。。人命救助の役にもたたん」
切れ長の目を彩る長い睫毛
櫛(髪)の一つにも乱れようもないほどにキレイに纏められアップにされた姿は遠目に見れば帆船の船首を飾った「figure head」のようにも見えるが
眉間にある「苛立ち」と目を隠すようにかけられた細身のメガネのせいで,勝ち組に所属するキャリアウーマンのようなどこかヒステリックな印象が強い
波を裂き,風を割って真っ直ぐに進む護衛艦『ひえい』の後ろには,楽しみにしていた横須賀の休暇(フェスティバル等々は艦魂にとって完全な休暇になる)を取り消しにされた輸送艦『おおすみ』が陸自の車両と支援物資を満載に積んだ状態で続く
その横を佐世保から合流した補給艦『はまな』
『おおすみ』は取り消された休暇のせいで機嫌を悪くしてはいたがさすがに司令職の姉である『ひえい』の前でぼやく訳にはいかず
風に長い髪を揺らしながらも口をへの字にしたまま合流ポイントを見つめているが
『はまな』は。。。。。かなり怯えていた
補給艦はその艦の特性からこういった事件には必ず「急遽」狩り出される
長期化する海上行動のために必要な艦なのだが
『はまな』の艦魂『はまな』は,とにかく独りで佐世保から合流海域に行くのだって寂しくて死んでしまうんじゃないかと怯えていたのに。。。。
よりによって
この艦隊の司令が『ひえい』だと聞いて今にも泣きそうになっていた
『ひえい』司令は。。。。何かといわく付きの艦魂だったからだ
任務に際しては誰よりも忠実に艦の心として徒事し冷静沈着にして才色兼備
各隊群の司令の中でもっとも「大人の女」色香と容姿を持つ美しい艦魂ではあったが。。。
例のDDGとの激突,『はまな』の同型艦の姉,長女の『とわだ』から「昔話」を聞いた程度の話しではあったが護衛艦隊を2分割してしまうほどの激しいものだったと
そのぐらい感情の起伏が激しく相手を徹底的に打ちのめそうとする艦魂である事は『はまな』にとって恐怖の伝説として頭の中で増幅されていた
そしてもう一つ。。。。
『ひえい』は護衛艦隊でも有名な「恋女」である事
DDGとの大事件が収束を見た頃から激戦冷め切らぬ内に『ひえい』が起こしたもう1つの事件とも言えた
気に入った艦魂を自分近くに侍らせ,夜を共にすることを厭わないほどに
恋人を作る事自体は。。。それほど禁忌ではないのだが
(だけど大きく見て全体が姉妹の関係なので良い事とまでは思われていない)
誰彼問わずベッドに誘う姉に対して,何度か一群司令であり妹でもある『しらね』が諫めたりもしているらしいのだが
答えはいつも同じ
「私が好きになったんじゃない,私を好きなヤツら多いだけだ」と
モテモテな言い分ではあるが
言い換えれば
自分を愛さない艦魂を許さないとも言える
断りなどしたら。。。。護衛艦隊を2部に割ってしまうほどのケンカをした人だ。。。自分など生きてはいられないとまで『はまな』は思っていた
誘われたら。。。。応じるしかない。。。。
「こわいよ。。。。」
護衛艦達に対しての挨拶もあるから,そろい踏みで船首の前に立っていなくてはならない時間が近づく中
『はまな』は朝一番に行われる『きりしま』への給油作業のために集中します!!と称して自室で膝を抱えて泣いていた
艦の心を乱せばミリ単位で行われる作業に支障がでるかもしれない
『はまな』の電信に『ひえい』司令は「了解」という返事だけよこしていたが
そっけない電信は『はまな』の小さな心をより不安に,そして明晰な頭の中で被害妄想を最大限大きくしていた
南シナ海域,赤道直下に近づくこのアタリの日の出はだいたい06:50
緊急出動にもあたる護衛艦内の隊員達は朝一番の業務であるRAS(洋上補給)のために忙しなく走り回っている
「頭痛大丈夫?」
あらぬ事を考え過ぎて頭を抱えたまま船首で敬礼を終えた『はまな』のとなりに来たの『おおすみ』だった
巡航海域ではあるが少し外れたところで護衛艦隊は速度を落とし始めていた
風の強い中,自分を心配して飛んできた『おおすみ』は,でこっぱちな額を見せながら涙目の『はまな』に
「何?重傷?どっかヤバイとこあんの?船の中?」
艦魂が重傷
艦魂はbattleshipがあった頃なら迎撃によって撃たれれば必ず同じダメージを体に食らう
同じように病気となれば
船体のどこかに大小は別として損傷,または内燃機関に何かが起こっている事になる
「「虫の知らせ」使う?」
涙目ので歯をガチガチ震えさせている『はまな』の顔に,いつもは軽口ばかりをきく『おおすみ』はびっくりして聞いた
「虫の知らせ」というのは艦魂が自分で艦内に何か不足な事態が起こったとき。。
またそれに「人」が気がつかない時に非常の手段として使う,いわゆる
ラップ音,事「騒霊」の事。。。利き目はまちまちだが,自衛隊員には結構効く
任務の前に始業点検なども課業にあるからそういう事には神経質だからだ
「大丈夫だよ。。。。」
さすがに船体引き付けで「もやい」を発射した今になって「虫の知らせ」を使う訳にはいかない
「緊張してただけ」と近づいた『おおすみ』の手を握った
「なんで緊張してるの?ひょっとして『ひえい』司令が怖いの?」
察しのいい『おおすみ』は上目遣いのまま前を護って海を走る『ひえい』をチラリと見た『はまな』の緊張の理由を言い当てた
「こっ。。怖いって言うか。。怖い」
「怖いんじゃん!」
怖いとはっきり言ってしまったら。。。その事が,司令の耳に入ってしまったらという心配が酔ってもいないのに呂律を滞らせている
言いたい言葉がうまく口から出てこない『はまな』の小さな唇がプルプル震えているのに『おおすみ』は笑ってしまいそうになった
「だって。。。だって。。。」
自分の前,目を開いて笑いを堪えている『おおすみ』
知らないわけでない「噂」の事を『はまな』は出来るだけ小さな声で耳打ちした
「あ〜〜それね。。。大丈夫だよ。はーちゃん(『はまな』)は司令の好きなタイプに入ってないって」
自分より8も年上なのに小動物のように震える『はまな』の可愛さは反則なぐらいだったが,もとよりその気のない『おおすみ』は返事を耳打ちした
「司令はDDG以外の「モデル系」の艦魂がお好みだから。。。ほら『なみ』姉妹なんて結構食われてるらしいよ」
『なみ』姉妹
それは佐世保で言うなら『たかなみ』と『まきなみ』だ
性格ホンワカでどこか天然な『まきなみ』という存在もいるが全員がモデルのように手足の長いスラリとした容姿で黒目の多い美人系でもある
『おおすみ』の返事に二人を思い出した『はまな』は顔を真っ赤にした。。。
「く。。食われてるって。。。」
産まれたときから大食らい,名は体を表すを地でいくほどの元気娘である『おおすみ』は他の艦魂の下世話な事情にも動じないほど神経の太い色黒,体育会系の彼女は前髪が目にかかるのはウザイからとばっさり髪を切ったでこっぱちなのにロングヘア
間逆を行くほど自分を純粋培養してしまった『はまな』の動揺などお構いなしで
「やられちゃったんだよ!夜のお共で」
と言うとひっくり返りながらも一応『ひえい』の目を気にして口を押さえて大笑いした
「だから。。。大丈夫だって!!はーちゃん見たいな御子ちゃまには手出さないよ!」
「不潔。。。。もう『まきなみ』も『たかなみ』もキライ」
転げ回る『おおすみ』に涙目ながらも吊り上がった眉で,これまた子供じみた返事をして『はまな』に
「不潔?いいじゃん自由恋愛だよ。。佐世保の『くらま』司令だって『しまかぜ』さんと付き合ってるって噂聞くじゃん!」
「『しまかぜ』さんは!!お酒のお供をしてるだけ!!朝にはちゃんと部屋にいるもん!!」
「だけどさ〜」
「おはよう!!」
馬鹿な話しで言い合いになりそうだった二人の間に入って来たのは『きりしま』だった
敬礼と共にやってきた彼女は護衛艦の姉妹には珍しいパンツルック,男性用の制服姿で
日本な近づく寒い季節に入り風も冷たくなる一方だがココは赤道近く,温かな南海の風の中から2人の場所に彼女は舞い降りた
イージス艦の姉妹特有の青い瞳『こんごう』に比べると少し小柄で短い髪の『きりしま』は
2人を交互に見ながら優しい声で「命令」した
「調子悪いのかと思って心配したよ『はまな』そろそろプローブレシーバーを稼働させるんでしょ。。。大丈夫?」
しっかりと制帽までかぶった『きりしま』は方や涙目,方や大口を開けて声を殺して笑っていた変な2人組に動揺する事なく話しを続けた
「会話は任務が終わってからにしようね!!」
にこやかな微笑みには有無を言わせぬ説得力がある
すくに『きりしま』に向かって敬礼する2人に「よろしく」と付け加えると自分の艦に戻ってしまった
あまりにあっさりした対応に危うく我を忘れて泣きそうになっていた事に『はまな』は恥ずかしそうにしながらも,目の前に迫っている作業に心を切り替えた
「『おおすみ』も艦に戻って。。。任務に入るから!!」
オペレーションに集中するため艦橋の上に立つと,ずれたメガネを鼻にきちんと戻し
一度,目を閉じ
静かに開いた
目の中に光る数式とも幾何学模様ともいえる光
慎重な作業を必要とするRASへ,艦の心は隊員たちの作業に会わせるように錬度を高め没頭の域に入る
止まることのない海の上での作業に,この心は補給という精密なオペに必要な3時間の世界へ集中していった
「敬礼!!」
補給作業が終了し任務の交代と各艦長がペルシア湾からの引き揚げ組を労う時間を縫って艦魂達も任務交代の敬礼をかわした
場所は『おおすみ』の後甲板
前甲板から中程までは陸自の車両が満載に積んであるため
ウェルデッキ付近,本来なら大型ヘリが着艦する場所にての挨拶だった
自衛艦旗の揺れる広間
時間は12:00を廻っており
全隊員も一仕事が終わったことで少し落ち着いた様子
大仕事をこなした『はまな』は足取りもフラフラした状態だったが久しぶりに会う姉の『とわだ』に笑顔で抱えられ自分の任務に満足した顔で整列していた
「『きりしま』一佐にはペルシア湾から引き続きこの任務についていだきます」
冷たい視線
目下ろすほど身の丈も違う『ひえい』司令は命令書を読み上げると敬礼した
「はっ!」
青い瞳,生真面目な顔は,真っ正面に司令を捉えてキレイな敬礼を返した
「現地は相当酷い様子だそうだけど」
「はい。。。かなり酷い状態です」
『きりしま』は災害発生当時の事を思い出して顔をしかめた
まだ幼さを残す彼女の目は過酷な。。。「人類」の行う嗜虐破壊行為である戦場から。。
今や地球を破壊しようとする「人類」を戒めるために降されると言われる「神の鉄槌」の果てを短期間の内に見る事になっていた
「非常に恐ろしい事でした」
震える拳は怒りではなく。。。
ありのままの起こった真実にいかに自分たちが無力であったかを語っていた
地震が起きたときペルシア湾からの引き揚げでスリランカ島付近まで来ていた護衛艦隊は振動する海に驚いて全ての隊員が課業の手を止めた
早朝の晴れている海が階段のように大きな波を作って押し寄せる光景に絶句し
その後「防衛庁」との連絡を取り合う間に見た物は。。。。
「死」とその残骸の濁流だった
夥しい流木はけっして自然の木ではなく
住宅用に裁断された形を保ってはいたが。。。へし折られた各所に色とりどりの布。。。
それが人に衣服であり
死の破片として巻き付いたまま海を無数に漂っていた
人の形など。。。。どこにもない
ないのに。。。。艦魂の持つ霊験がそうさせるのか自分の周りを漂う残骸に残った「無念」と,あり得ない最後に「涙」した思念だけが伝わる数日は。。。。
眠ることの出来ない地獄の日々だった
共に乗艦していた隊員も同じ
生存者を。。。とにかく動く物を見つけ出す事に終始し海とにらみ合いを続ける数日がどれほどに苦痛だったか。。。
タイ王国からの要請でタイ国領海を捜索にあたるが
それは地震の脅威と恐怖を増し,人の生存の可能性を徹底的に否定する景色を眼前に見る
悲しみの捜索だった
家は倒壊し斜めに潰されたまま海を彷徨い
黒ずんだ流砂が海の下を這う姿
陸地に近い海に。。。。。波に打ち返される人の死に体
人なのか?
人である部分をえぐり取られた無惨な体は男女の区別も付けようのないものだった
「生存者を見つける事は出来ませんでしたが。。。これ以降も救助ならびに支援活動に努めたいと思います!!」
思い出す光景に,引き起こされた災害が未だ多くの人を苦しめている事に決意も新たにした『きりしま』は敬礼のまま強く司令である『ひえい』に告げた
「頑張ることね。。。それがあんた達姉妹が起こした不祥事を帳消しにできるチャンスなんだから」
並んだ艦魂達の耳を疑う返事
聞くも悲惨な被災地の状態を耳にして出た最初の言葉は労いではなく。。。罵倒?
冷たい目は細身のメガネの裏側でピクリとも動くことなく
「あんたのその便利で「万能」を唄う目で遭難者は探せないの?うん?」
あんまりな言葉だった
誰もがそう思った
イージス艦の姉妹達は自分たちで不祥事を起こしているわけじゃない。。。
人の手が謝った方向に動いて露見した「イージス艦機密漏洩事件」
撃つことを前提としない防衛に涙を飲んだ「不審船事件」
どちらも艦魂という立場で解決をする事はできない事件だ
「司令!!言葉が過ぎます!!」
『ひえい』の非道とも言える言葉は誰もの心に怒りを募らせるだけのものがあったが。。
それでも司令職の艦魂に手を挙げる事など出来ない
沈黙の間を流れた風を破ったのは『はまな』の姉『とわだ』だった
背丈こそチビな『はまな』と変わらない彼女は決して自分の上に立つ司令官だからと暴言を許さなかった
「その言葉は暴言です」
「違うわ」
一歩前に進んだ『とわだ』の吊り上がった視線にも動じる事なく『ひえい』は続けた
「私は現地の状況を報告しろと聞いたのに,この子は自分見た悲劇に同情しろと言った。。。被災地の悲惨さは私だって行けばわかる事よ。大切なのはこの重要な任務を引き継ぐ私達にどのような注意が必要かを述べること,違う?これは国際的な任務なのよ?大事な。。違うの?」
正論を暴言と共にさらりと言い切る
老獪にして。。。醜悪な行為
まるで機械と話しをしているような返答
しかしそれで黙ってしまえるほど『とわだ』も新参者ではない
「ものには言い方というものがあります!!貴女はまがりなりにも司令の」
「申し訳ありませんでした!!」
『きりしま』は自分の前にまで進んでしまおうとしていた『とわだ』を制止すると
「未熟でした。任務に必要な注意をよそに自分の感傷を語るなど,護衛艦の魂たる者として配慮が足りませんでした」
『きりしま』の目は本気の目だった
その返答に嫌味もごますりもなかった。司令の言う事に正しい部分がある事を読み取っていた
「訓戒を胸に今以上の努力をする所存です。。心である私が意識を集中し任務に邁進すれば「遭難者」も見えると思います!!」
真っ直ぐな視線は『ひえい』のおよそ罵倒と言う言葉に挫けぬ気を吐いた
若々しい態度に『ひえい』は顔を背けるとつまらなそうに言った
「やっぱりDDGだわ。。。『あまつかぜ』に似て気持ちが悪い」
そう言うと光の中に消えようとした
「待って下さい!!司令!!」
振り向くことない背中は
「必要な指揮は貴女が執ればいい。。いずれ司令職を継ぐのなら良い経験になるでしょ」
そう言い残すと泡沫の光の中に消えていった
任務交代の護衛艦達を見送り
夕方までの課業を終わらせた『きりしま』は『はまな』を連れて『おおすみ』の甲板の上
陸自の「疾風」の前で小さな食事会を開いていた
「こわいよ。。やっぱり『ひえい』司令。。。なんであんな酷いこと言うのかな?」
昼間の出来事にすっかりすくみ上がってしまった『はまな』は自分を置いて帰路につく姉の背中を泣きながら見送ったせいで目を赤く腫らしている
「色々な責任を持つようになると。。。考える事も色々と多くなるって余分な事は後回しにしなくちゃいけないんだよ」
『ひえい』の罵倒に
あまり動じていない様子の『きりしま』は自分より怯えている『はまな』を励ました
「でもさ。。ひっどい言い方だよ。普通は労をねぎらうってもんだろ」
割り座で小さく座る『はまな』のとなりスカートなのに堂々とあぐらをかいている『おおすみ』はジュース片手に口を尖らせた
「配慮が足りなかったのは事実だから」
素直なのか,その事はもう忘れたいのか一貫して『きりしま』の口から『ひえい』への不満は出てこない
制帽をとった『きりしま』の黒の髪は短いながらも凪いだ海風に揺れる
「ココを。。この海が普通だとやっと思えるようになった」
夕日の煌めく色に目を細め
久しぶりにあった本土の仲間の顔にやっと安心した表情を見せた
「ところで。。『おおすみ』。。。下着,見えてるよ」
小皿を片手にカレーを食べる『おおすみ』の真ん前に座ってしまった『きりしま』はそれが気になって仕方なかった
「はぁ〜〜誰が見てんのよぉ〜〜『ひえい』司令じゃあるまいし〜〜」
困った顔になっている『きりしま』の前スカート捲り上げて手で羽ねのようにはためかせて見せた
「常に見られてるって感覚を持ってないと!!海外の艦魂もそうだったけどココから先の任務をこなすのにスカートはふさわしくないよ!!ボクのようにパンツスタイルにしたらいいよ!!」
「やだよ〜ズボンなんて暑苦しいじゃん!!赤道近いんだよ!!女ばっかの艦魂なのに,だれが下着見て嬉しいのよ!!ましてや「人」に見えないんだからいいじゃん!!」
「見えたんだよ」
その声はまったく逆の方向から聞こえた男の声だった
急に近くに聞こえた声に3人はかたまり
『おおすみ』は大きく広げていたスカートを焦って下ろした
勢いカレーのルーが飛び散ったがそんな事にかまってられない程に
「何。。。がだよ」
男達の声は「疾風」の間を割ってドンドン3人のいる所に近づき通り過ぎた
短髪の3人組はだらしなく迷彩の軍服の前を開いた状態で風をいっぱいに浴びながら
ウロウロと歩く
そのうちの独りが止まって
自衛艦旗に指を向けた
「あのあたりにいたんだよ!!」
真ん中の男。。。いかにもチンピラって感じの彼は目を細めて旗の周りを見回して
前を歩いていた男に聞いた
「梅酢?何がいたんだよ?」
やさぐれた彼の肩を後ろから着いてきた男が叩いた
「鈴村。。。海自の船はやっぱ,出るらしいぜ!!」
鈴村と呼ばれた彼はげんなりした顔になった
「船の幽霊ってか?」
先を歩いていた梅酢は走って戻ると大きな声で
「昼間!!このあたりに変な靄がたくさんいたんだよ!!あれは絶対船に住み着いてる幽霊が海の亡霊達と話ししてたんだよ!!」
「ガキかおまえわ。。。真っ昼間から幽霊は集まって何やってんだよ」
くだらない話しに付き合ったと鈴村は熱くてたまらなかった迷彩の上着を脱いで3人が座る側に振り向き。。。。そのまま固まった
「鈴村!!オマエ最近の幽霊ってのは別に夜じゃなくたって出るんだぞ!!「呪怨」とか観てねーのかよ」
「見てねーよ」
タバコをくわえた顔はたしかに固まっているのだが。。。自分の足元に鎮座している艦魂の少女たちには気がついていない。。。いや,やっぱりみえていないようだ
それは第三者がもし。。艦魂も人も見える者が見たのならあまりに滑稽な図だった
「いねえもんはいねーんだよ。。。」
だが鈴村の態度はどこかおかしな感じだった
否定しながらも。。。何かを感じているような泳ぐ視線。。。
「帰るぞ!!」
「待ってよ!!探そうよ!!」
「しらねーよ!!」
騒ぎ立てる友達を別にタバコをくわえたまま動かない鈴村の視線が自分達を一瞬見た事に『きりしま』は気がついた
「この「人」ボク達が見えてる」
それは『きりしま』達艦魂と陸自の鈴村の冒険の始まりだった
カセイウラバナチャンネル〜〜しらねさんの話し〜〜
この話しの前に『しらね』さんの話しを2話ほどやりました
色々な反応が返ってきて嬉しかったです
『しらね』さんには結構大事な台詞とかも言ってもらいましたから
なかでも
「この国はわたくしたちを愛してくれません」
と言う台詞には評価感想ならびメッセなどでも
「本当にツライ事だ」等々艦魂の彼女の心情にのっとったものから
「国防に携わる者や物を国民が愛さないなんて。。やりきれない」というホントに大事な言葉を返して下さった方もいらっしゃいました
『しらね』さんの言葉にはヒボシの気持ちもいっぱい,こめたつもりだったので多くの方がその気持ちを汲んで下さったことに感謝します
国の事を考え憂う彼女の心ともう一つ
女としての彼女の気持ちも書きました
「触れ合えもしないのに「女」だなんて。。。切なすぎる」
今のところ「何故」か女だけしかいない艦魂達
お互いを見える人がいなくっても
存在を知る事はできる彼女達にとって。。。。人のつくる「家庭」というものはどう写っているのか?
『しらね』さんは艦魂物語の中でも年長に入ります
自分より年上の護衛艦は『はるな』さんと『ひえい』さんだけです
そんな彼女の観てきた
海の男達の家族。。。。。その風景は彼女の心にどんなものを残してきたのか
国に愛されないのに「女」
ふれあう事も出来ないのに「女」
これは現実の女であるなら大変に悲しい事です
好きな人が自分の中を空気のように通り過ぎて行く。。。
きっと彼女にもそういう経験があったのではないでしょうか?
それでも司令官『しらね』!!は強い人!!
一群の司令として
護衛艦隊のまとめ役として頑張ります!!
そんな『しらね』さんがヒボシは大好きです!!
だから。。。。
海自の皆さんあんまり不祥事起こさないでください!!(涙)
彼女を辱めないで下さい!!(泣)
この小説を読んで自衛隊の護衛艦にくわしくなったと言ってくださる方もいます!!
でも
大抵『しらね』さんの事故の事で「火災」がありましたね〜〜とか「またぶつけましたね」とか。。。。知って下さるきっかけは何であっても嬉しいのですが。。
こればっかは
ヒボシ号泣です。。。
ヒボシの大事な『しらね』さんをもっと大切に扱ってあげて下さい!!
もっと
良い事で有名にしてあげて下さい!!心からお願い。。。。
そして今までも『しらね』さんを応援してくれた皆様には超感謝します!!
小説内の彼女も喜んでおります!!(藁)
これからもまだまだ活躍どころありますから期待しててください!!
それではまたウラバナダイヤルでお会いしましょ〜〜