第十七話 正義の嘘
仕事にまみれてヒボシが沈没しそうです。。。。タシケテ
『こんごう』が微睡みの淵に落ちた頃
男達は眠らぬ討論のまっただ中に入っていた
昼過ぎ16時を回ったばかりの閑散とした基地
波の音が静かに流れ秋の日々を感じさせる緩やかな日和なのに
佐世保地方隊の監舎の中,誰よりも大きな声を挙げていたのは
基地責任者である佐世保司令の宗像司令ではなく。。。。
粉川だった
折りたたみの簡易テーブルとイスだけの部屋の中
イスを蹴倒し立ち上がったままの力説に「事情聴取」として呼び出されていた間宮と和田,そして東京の防衛庁から出向で来ていた今泉は唖然としていた
「。。。。落ち着いて」
壮年に入った宗像は司令職にしては熱血なタイプで
二群の最高職にはうってつけの人物だ
真っ黒に近く日焼けした顔に左眉毛の上に切り傷。。。これが何の傷なのかはわからないが
ゴツゴツとした厳つい顔に箔を付けている事はたしかだ
その宗像が
手に持ったタバコを耳に挟み両手を平に上げて,熱弁を振るう粉川に静かにと注意した
本当なら。。。。こんな大事件になってしまった出来事に対する
やり切れない思いを一番最初に恫喝したかったのだが,すっかり気が失せてしまっていた
「我々が問題としている事は。。」
粉川とは問い面に座る今泉の声を同じ返事で断ち切った
「艦長の指示は迅速にして的確な判断でした!」
粉川は立ち上がったまま力強く念を押した
それは聞く側の
佐世保の基地司令にとっては「良い答え」なのだが
「粉川一尉。。。。調査部の質問を混ぜ返さないで頂きたい」
宗像と対面するイスに座っていた今泉が厳しい口調で命じた
今泉は防衛庁調査部で,今度の事件の「犯人捜し」をしに来ている
それはココに並んでいる全ての者が知っている
切れ長の目,オールバックにした髪と自衛隊のイメージとは遠いスーツ姿
バッチリキャリアですと,体で示しているかのような男は痩せた頬を歪ませて立ち上がったままの粉川に告げた
「何も間違った事は言っておりません」
憮然と切り返す粉川に
パソコンを前に置いた今泉は冷たく返す
「あなたの話しは感情論すぎるという事です」
調査部がココに来た理由は一つ,外の空気に敏感な防衛庁がマスコミ向けて作らねばならない「言い訳」の作成のためだ
「不審船」は逃げてしまった
それも大陸に向かって,ただ逃げてしまったのならば「追いつかなかった」と言えるのだが
不運な事に海上保安庁船艇が撃たれてしまった
その上で怪我人が11人という2桁
加えて報道協定により中継に踏み切った瞬間に事件の山場が来た事で「国民」の全てがこの事を知るところとなっていた
「冷静に考えてください,目に見える答えが必要なんですよ」
切れ長の目は冷たい
額に手を当てて未だ立ち上がったままの粉川を見上げると
両手を広げて「アメリカ人」のように説明した
「いいですか?国民は,自衛隊は何をやっていたか?とあれやこれやとマスコミの無責任な情報と憶測に踊らされてるんです。確固たる態度でこの事件の始末をつけるのが今の我々の優先すべき仕事ではありませんか?」
「それはわかります。。。が!これを全て海自の責任とする事は納得できません!!」
事件から向こう公開された『りゅうきゅう』被弾の映像はショッキング過ぎるものだった
この画を見た,いわゆる「軍事評論家」という者達はどの番組でも引っ張りだこではあったが
その言い分はまったく的はずれなものが多かった
「海上自衛隊の護衛艦ならばこんな酷い被弾はしなかった。何故,前にでなかったんでしょうか?」
「護衛艦の装甲は厚いから,海保の船のようにはならなかったハズなのに守らなかった」
などなど。。。
対空機銃が5メートルもの近くで艦橋を狙ったのならば結果は大差ないのに間違った理屈をひけらかすという具合
あげく。。。。
「凶悪とわかっていながら取り逃がした」と言う始末だ
「言いたくはないのですが,九州の新聞社が『りゅうきゅう』の横をすり抜けていく護衛艦の姿を捉えているんです」
そういうと新聞社に文書停止を求めた「草書」を見せた
呆れた話しだった
まるで映画のワンシーンを取り出して全部の話しを作ったかのような
『りゅうきゅう』の被弾を見過ごすように横を走って行く護衛艦。。。。
あんまりな見出しに
粉川は元より,間宮も和田も宗像も呆れて,疲れた
あの嵐の中
わざわざ根掘り葉掘り自衛隊の悪口いいたさにヘリを飛ばしていた新聞社がいた事に疲れ
そして
このヘリがDDH『くらま』から上がっていた哨戒ヘリH-SS2に「領海から追い出し」をくらったと騒ぎ
「悪質な記事」を掲載しようとしてきたことに疲れた
「自衛隊が自分たちの追尾失敗を隠蔽しようとしている」とまで言われそうな勢いだ
「報道協定を結んだのは海上保安庁です!自分たちで結び,解禁した時に事件が起きた。。。その事実は無視のまま,事件の責任だけを自衛隊にとれというのはおかしな話しです」
隣り合うテーブルの上
粉川と今泉は睨み合う
宗像司令は粉川の言う事は全く道理にあっていると思い,うんうんと頷きはするが意見はしなかった
「粉川一尉。。。海保はけが人を出している。十分な装備を持つ海自が無傷であれば「非難」も浴びざる得ない」
「詭弁です!ならば,どおして防衛庁は護衛艦隊を海保の前に進ませなかったのですか?十分に時間はありました」
今泉は顔を曇らせた
「現場レベルでの解決」
目の前で起こった事の判断
その善し悪しで「首切り」ないし「更迭」という自分たちの懐(防衛庁)が痛まない解決が望ましいとされる
つまり
事件の火種が大きくなって防衛管理の仕事を「外」からの圧力で首切りするのは避けたいし
政治屋にそれを漬け込まれたくはない
粉川の意見が正しくても
それより上のレベルで物事をスムーズに判断したい
「粉川一尉は防衛庁の判断ミスである。。。。そう言いたいと?」
「はい」
あまりにあっけない返答に今泉の顔は引きつった
同時に首を振った
「バカげてる。。。。」今泉は本気でそう思った。そしてついにキレた
「誰かがどこかで責任をとらなきゃならん!!どうしてそれがわからないか!!」
上記の問答は何もこの一通りが一回行われていたわけではなかった
粉川がこの会議室に着いてから,かれこれ1時間はこの状態だったのだ
その間
先に呼び出されていた間宮は自分の進退にも関わる責任問題に晒されていたのだが。。。
目の前で行われる「情報部」と「調査部」のケンカに笑いを堪える事に終始する事になっていた
「わかりません!!どうしても責任をと言うのならば負うべきは防衛庁です!!現場の指揮には,どこにも問題はありませんでした!!」
「じゃ国民にどうやって説明する!!」
「ありのままを」
思わず立ち上がっていた今泉は絶句したままふらりとイスに落ちた
これほどにバカ正直過ぎる人間をどおして「情報部」が使っているのかわからなくなった
防衛内部局の人間ともなれば「正義の嘘」も見通すぐらいの頭があってもいいものだ
座ったまま手をフラフラとふって聞いた
「君が。。。そうやって説明するのか?」
「お望みならば」
何故か仁王立ちの粉川の方が自信満々だ
頭で仕事をしている今泉に
同じ背広組である粉川が力で挑んでいるようにもみえる
「そもそも責任責任って言うのならば!!内閣府が事件の通達に返事をよこしたのが発生から1時間後てのにも責任があるハズです!!」
正論
自衛隊の行動に縄をかけている内閣府が「不審船」現るに気がついたのは発生から15分以上もたってからで
むしろ海に出ている他の機関の方が迅速に事に対処していた
その一つが報道協定で海保は内閣府に連絡と同時にその行動を取っている
それほどに慎重な周りをよそに「不審船」からの攻撃を受けてから8分過ぎやっと総理大臣に「事件」が繋がるという不手際,(この情報は伏せられている)
その上リミット10分の間に「決断」を下せなかった事が「不審船」を取り逃がすという失態に繋がっていたのだから
責任うんぬんを話すのなら「国家レベル」の問題だった
「それも君が説明する気か?。。。内閣府と言い争うのは得策じゃないとは考えられないのかね?」
今泉の返答は皮肉にも聞こえた
現行の自衛隊に「内閣」の非難など出来る訳がない。。。。
そんな事をすれは,「軍主導の国家」への先導だと罵られる上
その言動が国民に広まればまたも軍備縮小と叫ばれるのがおちだから
だが目の前の男は違うようだ
「僕に内閣府との話し合いの場をくださればやります。。。変に隠したりするより良い打開策がみつかると思います」
表情さえ変えぬ粉川の返事と
どこから出ているのかわらぬ自信に今泉は溜息がでた
逆に間宮と,宗像は笑いを堪えるのでいっぱいいっぱいだった
今まで
背広組の質疑は色々とあった
大抵は「理想的決着」と称した首切りと更迭で手打ちにするという忌々しい思いをしながら「御上」の命令を聞くのが関の山だったが
間宮は少しだけ顔をうつ伏せた
もはや口元に登った,にやけ顔を隠すことが出来なかったからだ
「参ったね」
それは今泉が言いたい台詞だったが
これほどに愉快な問答を見るのは初めてだったからだ
目線だけで二人のやり取りを追う中,自分の面前に座る宗像と目があった
宗像もまた。。。
渋い表情の中に。。。なんとも言えない笑みを浮かべていた
「とりあえずお茶を。。。」
普段なら一番にいきり立っているハズの宗像はお茶をつぐと緊迫した二人の間に置いた
「それでもどうしても海自に責任をとれというなら,防衛庁みんなで反省して走ったらいいんですよ!!」
「ハァ?走る?だから。。。そんなバカげた事ではなく,明確に誰のミスで,犯人が」
今泉は頭を抑えたまま「任務」を続けようとしたが,言葉は粉川に絶ちきられた
「犯人はとっくに海の向こうです!!海自に犯人なんかいません!!」
そう言うと
纏められた書類を手持ちのアタッシュケースに放り込んだ
「もし防衛庁に呼び出されてもそう言うかね?」
うんざりした表情でタバコに火をつけた今泉に,粉川はカバンと上着を担ぐと部屋のドアを開けながらハッキリと答えた
「指示があれば東京に戻ります!!その時も同じ事を言います!!」
激しい音で締められたドアの向こう
部屋に残された間宮,宗像.和田は,眉間を抑え苦々しい表情のまま沈黙してしまった今泉を少し哀れに思った。と同時に今時あんな熱い男がいた事に微笑ましくなった
「つかれた。。。。」
煉瓦倉庫内の寄宿舎通路を歩く『いかづち』と,『むらさめ』は風呂上がりで弛緩した体のままフラフラと歩いていた
激走の50周の後の湯は体の疲れに良く滲みる
珍しく長髪を解いたままの『むらさめ』はコーヒー牛乳を飲みながら前を歩き
鼻にかかった眼鏡のまま『いかづち』は歩き寝しそうな勢いだった
煉瓦倉庫の寄宿舎の部屋割りは艦隊同士,同じ部屋で大きなスペースを共有部とし中で個別の部屋に別れているという形だ
司令である『くらま』の部屋は一番上にあり
下は準じ艦艇の部屋という作りで三階建ての仕組み
一階と二階は吹き抜けになっており一番奥に図書室がある
もちろん外からはただの倉庫にしかみえないが,見晴らしもよくなかなかに良い場所だ
倉庫の裏手は海べりになっていてそこからは「アメリカ第七艦隊」の艦艇が見える
「機密」の関係上あちらの基地には挨拶をしてからじゃないと入れないが
海自の方は一部出入りを無許可にしているところもある
「それで。。。私,お茶を持っていったの。。。」
通路の窓から外を見ながらフラフラとした足取りで歩いていた二人の前,『いそゆき』『はるゆき』『あさゆき』。。『ゆき』三姉妹の艦魂が通路に広がってはしゃいでいた
午前の課業につけて加わった「修練走」が開けたのだから後は自由な時間とはいえ
規律を重んじる生活の中,通路を遮るように広がって話し込むのは見苦しい事だが
黒のセーラーを着たまま,お盆をもった『いそゆき』を中心に
3人の艦魂達は小娘らしくきゃんきゃんと弾けている
みな15歳ぐらい
髪は右にならえなのか引っ詰めで一本に纏めている
「『くらま』司令。。。『しまかぜ』一佐と今,二人きりなんだよ〜〜〜」
「あの二人はいいよねぇ〜〜お似合いだしぃ〜〜」
後ろから見ていると妙に腰をクネクネさせた『はるゆき』の会話に『いかづち』は内容を把握した様子で口に指を当てると『むらさめ』にシーって合図した
「『しまかぜ』一佐は髪を洗ったばっかでぇぇ。。。もうバッチリって感じぃ。。ねぇ〜〜」
「まじぃ〜〜じゃそのまま?ねぇねぇ〜〜」
三姉妹の真ん中『はるゆき』は事の成り行きに興味津々名お年頃
「わたしも『くらま』司令に抱っこされたい〜〜」
『あさゆき』身をくねらせて絶叫
それに向けて2人がパンチ!
「あんたなんか相手にしてもらえないわよ!!チビ!!」
「酷い〜〜」
両頬を張られ涙目の『あさゆき』『ゆき』型艦艇では一番の末っ子で超がつくほどの甘えんぼは,おそらく話しの「意味」がわかってない
「『くらま』司令かっこいいもんなぁ〜〜私とか相手してくれないだろうなぁ〜〜」
同型艦の中で,佐世保では一番上の姉になる『いそゆき』は指をくわえてなまめかしく揺れる
向かい側の通路からゆっくり抜き足で近づく護衛艦の2人には未だ気がつかない3人は通路にひろがったまま寸劇を始めた
「やっともどってこられたわ『くらま』」
髪をかき上げ,キスまねをする『いそゆき』
「『しまかぜ』。。。危険な任務に君がいってしまって心配していたよ!!おおっセニョリ〜タ」
調子を合わせて『くらま』役を演じる『はるゆき』
「『くらま』。。ごめんなさい,でもお仕事なのよダーリン」
「寂しかったよ,だ・か・ら!今夜は眠らせないよ『しまかぜ』〜〜」
「ああっ貴女の胸で花になる〜〜」
そういって抱き合って飛び上がり
「きゃ〜〜〜〜」黄色い声の合唱
直ぐ後ろで『むらさめ』『いかづち』も揃って「きゃああああ(棒読み)」
一瞬にして固まる三人
「通路にひろがって!くっちゃべってんじゃねぇ!!」
いきなり護衛艦『むらさめ』に怒鳴られ端に吸い付くようにさがって敬礼する3人
「すっすっすいません。。。」
3人とも顔は真っ赤だ
聞かれてはイケナイ愛の話しに耳まで真っ赤にして敬礼するが,目は涙目だ
「聞かれて恥ずかしいならやるな!!」
むしろ聞いてて恥ずかしかった『むらさめ』は怒鳴りながら通路を通った
『いかづち』は固まってしまった『ゆき』三姉妹に笑いながら
「もうええで」と手で散れと合図した
「たくよぉ。。。女所帯ってくっだらねぇ噂が長く続くもんだな〜」
『くらま』×『しまかぜ』はココ佐世保では百合ップル(ユリップル(カップルの造語))の噂が絶えない
どちらも同じぐらいの世代だし
どちらも頭脳明晰の秀でた大人の女だ
その上で『くらま』は容姿が宝塚的で身長も182センチ,並の男なんて目に入らないぐらいカリスマ
ちなみに艦魂は女しかいないので付き合う相手が「女」である事に異議を唱える者はほとんどいないが,あまり褒められたものでもないらしく
やはり「秘め事」の愛だが。。。。
さすがに『くらま』や『しまかぜ』ぐらいになると想像の領域で「噂」にされる(藁)
「『しまかぜ』はんも,司令に抱かれてる噂まで立てられてるなんて思ってへんでしょうなぁ」
お疲れ眼にピンクな笑いを浮かべた『いかづち』
そこにオンブで運ばれる『さわぎり』が見えた
「どなんしたん?」
姉『あまぎり』は同じぐらいの身の丈の妹をバスタオルで包んでおぶって自分も湯アタリしたのか蒸気した顔で苦笑いしながら答えた
「お風呂で溺れた〜〜」
言わなくてもわかる事だった
激走の錘役はそれなりにしんどい。。。。そんな状態で風呂に入って沈んだ『さわぎり』は目を回して伸びていた
何人かの艦魂が手を貸して部屋に連れて行く姿は微笑ましい
「だらしねーなぁ。。。護衛艦隊の一員が。。。」
肩をすくめて笑う『むらさめ』の姿に『いかづち』は珍事件の中,仲良く歩く『あまぎり』達を見て,あの日の事を思いだした
「なあ。。。『むらさめ』」
少し前を歩いていた『むらさめ』は振り向くことなく背中越しに返事した
「なに」
「あんな。。海保の子の事なんやけどな」
「ああ?」
急に不機嫌になった声
それでも『いかづち』は静かに続けた
「わては軍属やから『むらさめ』の言うように『むらさめ』が怪我しても任務を続ける。。。せやけど『むらさめ』が死にそうな怪我したら。。。あの子と一緒や任務はしよってもわても泣く,だからあんな酷い事を言うたらアカンと思うんや。。。姉はん」
『いかづち』の声は湿っていた
そのせいもあって『むらさめ』は立ち止まりはしたが振り向く事が出来なかった
『いかづち』は思いだしていた
目の前で溺れた『さわぎり』を助けおぶって行く,姉の『あまぎり』の姿を見たときに,あの日の事が胸を締め付けた
姉とも慕った『りゅうきゅう』を撃たれた妹達の気持ちはどんなものだったのだろうと
泣くことまでをも否定されたらどんなに辛い事かと
『はやと』を罵倒した『むらさめ』。。。誰もがやり切れない気持ちであった事はわかっていたが
もし。。。そんな悲しみの中で自分があんな風に言われたら耐えられないとも思っていた
「あれは。。。」
妹が泣きそうになっている事に気がついた『むらさめ』は言葉を一度は濁したが
「わかったよ!もうあんな事はいわねーよ」と告げ
直ぐに場を明るくするためか大きな声で言った
「姉はんとか言うな!!くすぐってぇんだよ!!」
「わかってくれたんならええねん」
「わかったっつーの!!」
くすぐったさのせいか?やけに粗暴に振る舞う『むらさめ』の姿に笑った
心に残っていた思いを告げたことでいよいよ眠気も増した『いかづち』は大きく体を伸ばした
食堂に向かう廊下
急に黄色い声が響く
「『むらさめ』さまぁ!!」
食堂に繋がる面前の通路を駆けてくる複数の艦魂達
「ああっ!!お風呂もご一緒したかったのに〜〜」
「お背中流しましたのにぃぃ〜〜〜」
『むらさめ』は自分をかこんだ女の子達を煙たそうに
「なんてカッコしてんだ?オマエら?」
目の前に並ぶ彼女たちは,みょうにヒラヒラのエプロン姿
「メイドですよ!!メイド!!」
「何でメイド?」
「流行ってるんです!!」
流行ってる?
『むらさめ』は首を傾げた
大抵こういう意味不明な流行は基地内の隊員が読む雑誌から始まる
「また。。。なんで男所帯の基地でそんなカッコが流行るよ?」
「ご主人様にお仕えするから」
「ご主人様ぁ〜〜?」
黒を基調としたスカートにフリルをあしらったエプロンと,ズン帽姿の少女たちはスカートの両端を持ち上げてポーズをとると
「可愛いでしょ!!」
満開の笑顔がズイと迫る
「はぁ?」
可愛いというものにあまりに無頓着な『むらさめ』は迷惑そうな顔をしたが
彼女たちはおかまいなく両腕にからみつき
「お風呂は一緒できませんでしたけど!!料理はお任せくださ〜〜い!!私作りました!!」
「私も作ったの!!お口までお運びしま〜〜す」
両手に花になった『むらさめ』は,様付けの扱いを受けながらも助けを求めて後ろを振り向いた
「『いかづち』?」
だが
そこには居るはずの妹の姿はこつ然と消えていた
カセイウラバナダイアル。。。。。(少数派編)
プーーーーーーー
突然ですが元気がありません
仕事が忙し過ぎて死にいたりそうです。。。
なかなか他の先生の作品を読みに行けない事が悲しい毎日ですが
執筆活動がスランプとかそういうものではなく元気がないです。。。。
何がと言われますと。。。。
まず
パソコンです
ヒボシはパソコンを持って以来ずっとMacintoshなのですが
まわりがWindowsばっかなので色々なものや,事が共有できません
実際。。。。Macをつかっているからという事で困った事はないのですが
コレまでの活動で使ってきた限りではむしろ便利なぐらいなのですが。。。。
半端な事には,なかなか使えない
たとえば
ニコ動のNNMが使えない
動画を作りたいと思ったら本格的なソフトを起動させるならば有利なMacなのですが。。。ちょっとした楽しみ程度のものは使えない
昔取った衣笠(注.違)(昔取った杵柄が正解)でイラストを書く手を鍛え直しているのですが
これも結構めんどくさい
photoshopはだんだんなれてきたのでボチボチイラストは上げられそうなのですが
ペインターの簡易ツールが使えない。。。。elementもいいのですが。。。
音楽ならそこそこ出来るのですが
画の方はなかなかうまくいきません
それで
ちょっとした事のできるソフトを探すのですが
大抵アメリカのだったりで使用条件が厳しい。。。。。
しかも変なメールが来るようになる。。。。イヤだぁ
bootcampを使ってMacの中で窓を動かすこともできるらしいのですが。。。。
窓を使用したくない(爆)
生粋のMacintosh党のヒボシ
なんか。。。良い方法はないかな?
かなしいねぇ〜〜
しょぼくれてます
ところで
自衛隊のごはんというものを通販してみました(藁)
明日か明後日には到着予定なのですが今から楽しみです!!!
ただ
缶ご飯は販売がないようでちょっとショックです。。。
あの緑の缶に入ったのが欲しいのですが。。。。ぬ〜〜
とにかく気になったらとことん買ってしまう悪い癖が出まくってます
相方山に絞められるのも時間の問題か?
しらね 「海自のご飯は売ってないわよ」
ヒボシ 「ええっ。。。。残念な事に亡国のイージスで真田さんが食べてたのがほしかったのですが。。。」
しらね 「亡国のイージスといえば。。。。『みょうこう』が出てたわね」
ヒボシ 「出てましたね『みょん』(藁)『いそかぜ』の役で」
しらね 「最後盛大に沈んでたわね」
ヒボシ 「泣いてましたね。。。。『みょん』(爆)」
しらね 「お腹,爆破されたら泣きたくもなるわよ。。自分自身じゃなくたって」
ヒボシ 「あれはモックでしたが。。。見ていると痛々しいですよね」
しらね 「宮津さん(寺尾さん)。。「許せって」。。。許せないわよ!!わたくし達まで死んじゃうんだから!!」
ヒボシ 「『みょん』は映画のDVD見て寝込みましたからね」
しらね 「しかも『いかづち』も出てたよね」
ヒボシ 「ええっ『うらかぜ』って役で出てましたね。。。。。言うも恐ろしい様でしたが」
しらね 「撃沈でしたわね」
ヒボシ 「ええっ,ハープーンで,ものの見事に」
しらね 「ありえないわ!!私たち魂の存在をなんだとおもってるの!!」
ヒボシ 「でも『いかづち』は転げ回って笑ってましたよ。。。「わて沈んだ!!!」って」
しらね 「神経太いわね。。。あの子」
ヒボシ 「亡国のイージスはロケで横須賀に来てますよね」
しらね 「わたくしの居ないときにね」
ヒボシ 「。。。。。。それはそれは。。。。」
しらね 「ねぇ。。。。前回わたくし出番があったんですけど。。。まるで『こんごう』を虐めるロッテンマイヤーさんみたいに見えたんですけど?まさかそこで出番はまた終了なの?」
ヒボシ 「。。。。。いや!近々ありますよぉ〜(声踊ってます〜〜)」
しらね 「そうよね。。ないと困るわ。。まるでお色気魔神でイジメの大将みたいで。。。イメージダウンだから」
ヒボシ 「ハハハハハ」
しらね 「笑い事じゃないわよ!!そうじゃなくても佐世保じゃ妹の『くらま』があんな扱いなんだから!!」
ヒボシ 「いやぁ。。。それはまぁあの人の上に立つ者の。。。ねぇ。。」
しらね 「良いことヒボシ再三にわたって注意しているけど,この上イラストが可愛くなにかったら。。。。わたくしがハープーン撃つからね」
ヒボシ 「。。。。めっちゃがんばります!!!」
ハフ〜〜
色々大変な近況でした
それではまたウラバナダイヤルでお会いしましょ〜〜〜