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昼飯を食べ終わった俺はすぐにVR器具を装着。
時刻は...まだ12:15だな。よし。
ベッドの上で横になり、電源を入れ再びアンファンを始める。
急いでフィールドへ向かって目が合ったモンスター片っ端に
俺の経験値に変えた。
なんでこんな急いでレベル上げをしているかというと
それはもちろん大地のレベルを超すためである。
今俺のレベルは8。大地は9なのだ。
せめて9までは上げておきたい。
そして採取も欠かさない。
薬草、武器素材。取れるだけ取っておかねば。
あ、てか武器素材はあのスキル使った方がはやいかもしれん。
なぜ気付かなかった俺。
確かジェイコブさん、プレインウルフの牙はレアとか言ってたな...。
よし一回試してみるか。
すぐ近くにプレインウルフがいたのでスキルを使ってみることにした。
そのスキル名は『スナッチ』。盗賊の心得の基本技だ。
簡単に説明すると対象からアイテムを盗めるというTHE盗賊スキル。
盗めるものはランダム。成功率は器用さに依存するというものだ。
「スナッチ!」
そうスキル名を口にすると体が勝手に動く。
気付けば俺の手はプレインウルフの牙を奪っていた。
こりゃいいや。
そんなこんなで奪っては倒し、奪っては倒しを繰り返していると
いつのまにか一時になっていた。
レベルは9に上がっていた。
『スナッチ』を使いまくったので盗賊の心得のレベルも上がった。
「お~いアッキー!」
「お、テン来たか」
「外食行っててちょい遅れたわスマン」
「大丈夫大丈夫」
ピピッ!!
フレンドからのメッセージが届きました。
ジェイコブ:できたぞ
「あ~テン。俺ちょっと鍛冶屋行ってくるわ」
「ん?製作の依頼でも出したんか?」
「うんまぁ。てかお前も作ってもらえば?
まだ初期装備のまんまだし」
「そうだな。素材も有り余ってることだし行くか!」
<ジェイコブの店>
「おぉ来たかアッキー。見てくれ特上クオリティだ!」
ウルフダガー レア度☆☆☆
攻撃力+125 素早さ+25
とある狼の牙から作られた短剣。
その威力は高く、鉄をも貫くほど。
「攻撃力+125って序盤に手に入る武器じゃないだろ...」
「まあ元々素材の質がよかったんだよ。
そんで運よく特上クオリティになったからこの攻撃力」
「おかげで鍛冶レベルが一気に3上がったぜ。ありがとなアッキー」
「あ、いえこちらこそありがとうございます」
「いいんだよ...でそちらは?友達か?」
「テンです!よろしくお願いします!」
「元気が合っていいな。製作依頼か?」
「はい!防具一式お願いします!」
「よし、どんなんがいい?」
「防御力が高ければなんでもいいです」
「使って欲しい素材とかはあるか?」
「じゃあこれで」
テンはプレインウルフの素材を全部出した。
「...悪いがプレインウルフの素材は武器向けなんだ。
これで防具を作っても大した強度にはなんないな」
「あ~そうなのか~」
「まあ、既に作ってある武器防具はたくさんあるから見てってくれよ」
「ありがとうございます」
結局俺は革鎧一式を買い、テンはプレート鎧と大盾を買った。
「ありがとうございましたジェイコブさん」
「ありがとうございました」
「礼はこっちが言いてえよ、ありがとうな」
そういって俺達は店を出て、再びレベル上げを再開した。
レベル上げから少したっておかしなことにことに気付いた。
さっきから他のプレイヤー達がたった一匹のプレインウルフに苦戦しているのだ。
俺の知ってるプレインウルフはあんな十人がかりで
倒しにかかるようなやつじゃない。
「おいテン。あのプレインウルフ強すぎね?」
「確かに...というかあんな行動パターン絶対なかったよな?
あ、全滅した」
その時明らかにおかしな音があいつから聞こえた。
これは...レベルアップしたときの音だ。
「まさかあれって人間が操作しているプレインウルフか?」
確か種族選択にモンスターって項目があったはず...。
そんなことを考えている内にテンが宙を舞っていた。
え?いつの間に?
今俺の真横にはAIじゃない本物のプレインウルフがいる。
そして今低いうなり声を上げて俺を睨みつけている。
「グルルルルルルル....」
まずい。非常にまずい。どうするどうしよう。
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アッキーLv9 ビースト テンLv9 ドラゴロイド
職業:盗賊Lv1 職業:戦士Lv1
サブ:小物職人Lv1 サブ:???
HP 240 HP 380
MP 190 MP 60
攻撃 340 攻撃 310
魔攻 190 魔攻 84
防御 209 防御 390
魔防 250 魔防 300
素早さ330 素早さ120
器用さ305 器用さ150
装備:ウルフダガー 装備:初心者大剣
レザーアーマー アイアンシールド大
レザーレガース プレートアーマー
レザーブーツ プレートレガース
プレートブーツ
スキル:盗賊の心得Lv2 スキル:戦士の心得Lv2
短剣術 Lv2 大剣術 Lv2
隠密 Lv1 大盾術 Lv2
あ~早くヒロインだしてぇ...