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「すっげえなぁ...」
チュートリアルを一通り終えた俺は、
大...テンを待ちながら周りを見渡していた。
この広場の風景も、噴水の流れる音も、
俺の近くで酒飲んでるNPCの酒臭さも、
今食ってる肉の味も、初期装備の肌触りも再限度高スギィ!
本物だよと言われても絶対疑わないだろう。
「お待たせ!」
振り返るとドラゴロイド姿のテンがいた。
「やっぱドラゴロイドにしたのか」
THE爬虫類のザラザラしてそうな青色の肌ととんがった耳。
それ以外は大地だ。
「まあな。戦士やるならドラゴロイドだろ。
アッキーは...ホワイトタイガーのビースト?」
「おお、よくわかったな」
「耳と牙でなんとなくわかった。それより早く戦闘行こうぜ」
「そうだな行くか」
俺達は多少のアイテムを買い、パーティー登録をして
フィールドへと向かった。
<フィールド:アトラント平原>
「あそこに狼の群れおるぞ」
「まず最初にあれ倒すか、テン引き付けお願い」
「了解」
狼の群れに近づいてテンはスキルを使った。
詳しくは知らんが多分ヘイトを上げるものだろう。
だって群れが一斉にあいつに向かっているのだから。
ちなみにヘイトというのは狙われやすさのことだ。
テンが引き付けている間に俺は背後から狼をナイフでめった刺し。
少々えぐい戦法だが効率がいいので気にしないようにしている。
攻撃力の高いテンもいたのですぐに群れを一掃できた。
あの狼...プレインウルフはこのエリアで一番高い経験値を出すそうなので
そいつらをこの戦法で集中的に狩ることにした。
そして二時間後
結果は良好。
プレインウルフの行動パターンも単純なものだったので
作業感覚で倒せた。
俺が8Lv、テンが9Lvまで上がった。
武器スキルもお互いLVが上がり、使える技も増えた。
そしてプレインウルフの素材もたんまり手に入った。
「じゃ、俺お昼食べてくるわ。また一時にここ集合な」
「おっけーじゃあまた」
そういってテンはログアウトした。
ゴールドが貯まってきたので俺は町に装備を買いに戻った。
<アトラント城下町>
「ちょいちょいそこのお姉さん」
武器屋はどこだっけなっと。
「お姉さんってば!」
肩をポンポン叩かれて俺が呼ばれていることに気付いた。
「自分ですか?俺は男ですよ」
「あ、そうなのか。すまねえな」
なんだこのドワーフのおじさん。大地以上にゴツイな。
...自動翻訳機能が働いているから外国人か?
「で、何かご用ですか?」
「さっき<鑑定>のスキルで勝手にあんたのレベルを
見させてもらったんだがLv8とはな~」
「それなのに初期装備のまんまってことはレベル上げが一段落して
金が貯まってこれから武器を探そうとしてたんだろう?」
「ええ、まあ」
するどいな。どうやら大地みたいに頭までは筋肉じゃないらしい。
「ならうちの店に来いよ。最初は無料で武器作ってやるからさ」
「わかりました」
俺は半信半疑でその人についていった。
<ジェイコブの店>
「よし兄ちゃん、最初に自己紹介をしておこう俺はジェイコブ。
職業は武闘家だが、サブで鍛冶職人をやっている」
「自分はアッキー。盗賊です」
「そうかアッキーよろしくな。じゃあ早速だが何をつくろうか?」
「短剣でお願いします」
「短剣な、よしわかった。なんか使いたいは素材とかあるか?」
「これで」
そういって俺はプレインウルフの牙を三本だした。
「プレインウルフの牙か。このモンスターの牙はレア度高いのによく
三本もドロップしたな」
「運がよかったんですよ」
「よかったら防具も作るぞ?」
「...思ったんですがなんで無料なんでしょうか?」
「あぁ単純に鍛冶スキルのレベル上げがしたいだけさ」
「なるほど」
なんか裏があるんじゃないかと考えていたんだが杞憂だったか。
「一時間くらいかかるから終わったら知らせる。
だからフレンド登録してもらえないか?」
「わかりました申請だしますね」
ジェイコブさんとフレンドになりました!
「じゃあまた来ますねジェイコブさん」
「おう、またなアッキー」
一時間後ってことは丁度一時だな。
...そろそろ昼ご飯にするか。
俺はログアウトして昼飯を食った。
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アッキーLv8 ビースト テンLv9 ドラゴロイド
職業:盗賊Lv1 職業:戦士Lv1
サブ:小物職人LV1 サブ:???
HP 230 HP 380
MP 180 MP 60
攻撃 205 攻撃 310
魔攻 180 魔攻 84
防御 125 防御 320
魔防 180 魔防 250
素早さ310 素早さ120
器用さ285 器用さ150
装備:初心者ナイフ 装備:初心者大剣
麻の服 初心者大盾
麻のズボン 麻の服
麻のズボン
スキル:盗賊の心得Lv1 スキル:戦士の心得Lv1
短剣術 Lv2 大剣術 Lv2
隠密 Lv2 大盾術 Lv2
設定
アンファンには自動翻訳機能がある。
アンファンは基本レベルが上がりにくい、二時間でLv8、Lv9は9高い方。
アトラント平原に出現するモンスターはプレインウルフの他に
ゴブリン、マッシュマン、プレインボアがいる。ただし、それはあくまでコンピューターの話である。
<一言>
もうそろそろ投稿ペースが遅くなってくると思います。