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また視界が真っ白になったかと思ったがそうじゃなかった。
この部屋はもとから真っ白だった。...しかしなんもないなぁ。
そんなことを考えていると、初心者マークの白いTシャツを着た
ナビAIが目の前に現れた。
「こんにちは!早速ですがキャラメイクを始めましょう!」
にっこりと笑うそのAIはまるで人間のようだった。
まさかAIの話し方と見た目までレベルアップしてるとは....。
「では、最初にプレイヤーネームはいかがいたしましょう?」
「アッキーでお願いします」
「わかりましたアッキーですね?」
「はい。それでお願いします」
「では次に種族を選択してください」
「え?そんなんもあるんですか?」
「はい!こちらが選べる種族になります!」
AIがそういうと種族一覧が表示された。
【種族一覧】
人間:特に秀でた能力はないが、それ故に低い能力もないバランス種族である。
エルフ:MPと魔法の威力が全体的に高い。だが物理的攻撃力は弱い。
ドワーフ:攻撃力と器用さが高い。その代わりスピードがない。
ビースト:素早さと攻撃に特化している。HPは低い。
バード:少しの間だけ飛行が可能。素早さがやや低め。
フィッシャー:水中で呼吸ができ、その中では移動速度が少し上がる。HPが低い。
ドラゴロイド:高い防御とドワーフより高い攻撃力を持つ。魔法の威力がかなり低い。
モンスター:悪役としての道も選べるのだ。くわしくはナビAIから。
「...なるほど」
「どれになさいますか?」
「じゃあビーストで」
一瞬モンスターに興味がいったが大地は選ばんだろうしな。
盗賊と相性のいいビーストにした。
「かしこまりました。次に見た目の設定です。先に言っておきますが
現実の姿からは大きくいじれませんのでそこのところご了承ください。」
「わかりました」
「ではこちらがアッキー様をビーストにした姿になります」
そこにはもともとの俺に猫耳をひげを足しただけの姿があった。
...普通だな。
「...これ動物の種類を変更することはできます?」
「ええ、大丈夫ですよ」
「ホワイトタイガーってできます?」
「可能です。ですがどれを選んでもステータスは変わりませんよ?」
「いいんです。雰囲気だけでも強そうにしたいので」
「かしこまりました」
すると先程とは違ったアバターが表示された。
...かなり俺好みのアバターだった。
耳が猫耳からホワイトタイガーの耳になって、
腕と足が少しゴツクなり、牙が生えてきた。
髪の毛は白色になった。
「どうでしょうか雰囲気強そうに少しいじりましたが...」
「いいですね!これにします!」
「かしこまりました。次は職業を選んで下さい」
「それなら最初から決めていたので盗賊でお願いします。」
「かしこまりました。ではサブ職業を選んで下さい」
「そんなものもあるんですね」
「はい、サブ職業は200種類以上あります。
メインの職業と相性のいいものを選んだり、職人になったり
平和な生活を送るための生活系のもだったりと
組み合わせ次第で大きく変わってくるので
メイン職業並みに重要になってきます」
「なるほどじゃあ小物をバンバン作れるようなサブ職業はありますか?」
「はい。小物職人がございます」
「じゃあそれで」
「かしこまりました。最後にスキルの設定を行います」
きた。これ結構気になってたんだよな~。
「スキルは三つまで選べます。アッキー様は先程盗賊を
選ばれましたので既に<盗賊の心得>が追加されてあります。
ですのであと二つお選びください」
「じゃあ短剣のスキルとかありますか?」
「はい。<短剣術>ですね」
「まずそれにします。あとは...隠密行動に役立つスキルが欲しいです」
「<隠密>がございます」
「じゃあ、それで」
「はい...。それではお待たせしました!
Unfinished Fantasyを心行くまでお楽しみください!」
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アッキーLv1 ビースト
職業:盗賊Lv1
サブ:小物職人Lv1
HP 150
MP 100
攻撃 125
魔攻 100
防御 85
魔防 100
素早さ150
器用さ125
装備:初心者ナイフ
麻の服
麻のズボン
スキル:盗賊の心得Lv1
短剣術 Lv1
隠密 Lv1
<設定>
盗賊は素早さと器用さが高めで、防御力が低い。
ビーストは動物人間
バードは鳥人間
フィッシャーは魚人間
ドラゴロイドは龍人間と考えてください。
<一言>
今知りましたがVRものって割と盗賊主人公多いんですね...。