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クラスメイトの平均レベルは9です。
助けに来たのはクラスメイトの皆。
敵は4人。こちらは35人。
数の利は確実にこちらにある。...だけどあのオーブ持ちミノタウロス一匹を
倒すのにですら皆のレベルじゃ最低でも20人必要だ。...どうするか。
あのキザリッチはまた玉座に腰掛け、ニヤニヤしながらこちらを見ている。
「いいじゃんか、面白そうな展開だね!
じゃあ、僕は手を出さないからこいつら倒して見せてよ!」
なにが『じゃあ』なのかはわからないが、あいつが手を出さないというのはありがたい。
まあ、嘘ついている可能性の方が高いが。
「皆!とりあえず一匹一匹確実に仕留めよう!
俺とテンで他の二匹は引き付けておくからハンマーの奴を頼む!」
「おおぉ!!!!」
気合の入った声が部屋中に鳴り響く。
...アッキー効果すげえな。自分でいうのもなんだけど。
「テン、斧持ちを頼んだ」
「オッケー」
となると俺は大剣持ちが相手か...。
「よし...」
俺は鎧から煙を出した。
この鎧は『改造術』で煙玉をレザーアーマーに取りつけたものだ。
まさかこんなタイミングで使うとは思わなかったが...。
まあいいや。
ちなみにこの煙玉割と範囲が狭い。
だから煙の範囲から出させないようにして戦わないといけない。
目の前が真っ白になっているミノタウロスに俺は短剣術のスキルを
何度も何度もぶつけた。
「グモォォォオオオ!!!!」
50回ぐらい攻撃を当てただろうか、ようやくミノタウロスは倒れた。
残念ながらオーブは落ちなかったが、まあよしとしよう。
テンは...ちょいとてこずってるな。
まあ、テンはタンク職だし仕方ないといえば仕方ない。
にしてもだ...。
「うわあああ!」
「ちょ回復早く!」
「誰か引き付けろよ!」
「戦士攻撃!攻撃してよ全然HP減らないじゃん!」
なんだあれひどすぎだろ...。
連携取れて無すぎ。皆自分の役割が理解できてない。
戦士はアタッカーじゃないんだぞ?アタッカーは剣士だ。
まあ、殆ど初対面のメンツに連携とれなんて無理な話か。
「戦士は引き付けて敵の攻撃を受け止めろ!
魔法使いと狩人はもっと後ろに下がって攻撃!
僧侶は戦士優先で回復!
武闘家と剣士はもっと前に出ろ!」
...あぁ、やってしまった。
なんで俺偉そうに指示なんて出したんだ...。
そういううやつって大体嫌われるんだよな...。
だが皆は俺の指示を聞いて、言うとおりにしてくれた。
「よし!攻撃は俺達が受ける!」
「攻撃は任せとけ!」
「援護頼むよ!」
おお...やっぱアッキー効果はすごいのかもしれない。
俺ならあんな偉そうな物言いをするやつなんて余裕で避ける。
「ふう。なんとか倒せた~」
テンがやってきた。
「お疲れさん」
「おう、なんだアイツら結構押してんじゃんこのままいけば倒せるかな」
テンはクラスメイトの戦いぶりを見てそういう。
フラグ立てやがったと思ったが、杞憂だったようでなんとか
そのまま倒せた。
「やった!倒したぞ!」
「めっちゃレベルアップした!」
「ありがとうアッキー!」
さて、残りはリッチだけだ...。
ミノタウロスいなくなったらもう勝ち確なんだよ。
魔法使いいるし。
「ははは、今回はこちらの負けだね。次は負けないよ」
相変わらずキザリッチはニコニコしている。
「ゲート」
そういってキザリッチは転移呪文を使って逃げて行った。
襲撃イベントが終了しました。
冒険者の勝利です。
目の前にそのアイコンが表示されると町からさっきの何十倍もある
大歓声があがり、気付けば俺は皆とハイタッチしていた。
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アッキーLv17 ビースト テンLv20 ドラゴロイド
職業:盗賊Lv2 職業:戦士Lv3
サブ:小物職人Lv3 サブ:守護者Lv1
HP 360 HP 600
MP 300 MP 120
攻撃 500 攻撃 530
魔攻 340 魔攻 174
防御 289 防御 610
魔防 410 魔防 520
素早さ470 素早さ230
器用さ490 器用さ230
装備:ウルフダガー 装備:ビーストブレード
レザーアーマー・C アイアンシールド大
レザーレガース・C アイアンアーマー
レザーブーツ・C アイアンレガース
アイアンブーツ
スキル:盗賊の心得Lv2 スキル:戦士の心得Lv2
短剣術 Lv3 大剣術 Lv3
隠密 Lv2 大盾術 Lv3
作成術 Lv3 守護術 Lv1
改造術 Lv2
格闘術 Lv1
補助呪文 Lv1