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タイトルはアンフィニッシュファンタジーと読みます。(多分)
至らぬ点が多いし、投稿ペースは色々あって遅めですが楽しんでいただけたら幸いです。
『Unfinished Fantasy』
これは今世界が一番注目しているVRゲームといっても過言ではないだろう。
PVを見る限り従来のVRゲームとは数段レベルアップした
さながら現実の物のようなグラフィック。
そして新たに音、匂い、味、質感が追加された。
多種多彩な職業。スキル。
その他にもたくさんのコンテンツ。
圧倒的に自由度の高いこのゲームを目で、耳で、鼻で、舌で、肌で楽しむことが出来る。
こんなもん注目されるに決まってる。
実際に予約開始からわずか五分足らずで三億もあった在庫が売り切れになったのだから。
......さて。
そんな超ギガヒット作は今我が家に俺の部屋にある。
たまには懸賞はがきも出してみるもんだな。
箱を開けるとそこには見たくて見たくてたまらなかった
『Unfinished Fantasy』のパッケージがあった。
おぉ...。パッケージも中々にかっこいいな。
届いて一週間開けなかった甲斐はあった。
すぐにVR器具を取り出して、パッケージに入ってたチップを器具に差し込む。
そして器具を頭に取りつけ、ベッドの上で横になり、電源ボタンを押した。
瞬間、視界が真っ白になる。これ未だに慣れねえな...。
そしてVRの世界へ無事についた。
ちなみにまだゲームは始まっていない。
この空間は例えるなら遊園地の入り口だ。
入り口を通らなければアトラクションには乗れないように
あの東京タワー並みに馬鹿でかくゴツイ門を通らなきゃゲームは始められない。
にしても日本第二サーバーだけでもとんでもない人数だな。さすがサービス初日だ。
あと十分でサービスが開始する。ああ!待ち遠しいぃ!
「お~い千秋ー!」
聞きなれた声。
振り返ると約束していた俺のリア友がいた。
こいつの名前は十文字 大地。俺の唯一の友達だ。
勉強は大分あれだが、スポーツ万能で体力お化け。そして筋肉もりもりと
はたから見たら俺とは真逆の人間だが、もう十年以上も友達でいてくれるいいやつだ。
「よっ大地。」
「いやーすごい人混みだな。見つけるの苦労したぜ」
「本当すごい人多いよな。ところで何の職業にする?俺盗賊」
「俺は戦士にする。キャラ設定が終わったら一緒にレベル上げしようぜ」
「おっけーじゃあ先にプレイヤーネーム教えて」
「いつも通りテンにしとくわ。千秋はどうすんの?」
「十文字だからテンか。安直だな~俺はアッキーにしとく」
「お前も安直じゃねーか!」
そういって大地は爽やかな笑みを浮かべる。
ついでに今更なんだが自己紹介をさせてもらおう。
俺は小鷹 千秋。
さっきも言った通り俺はオタクだ。
少々小柄で、たまに女の人と間違われる。勉強はそこそこできるが運動能力は平凡。
千秋だからアッキー。どのゲームをやるにしてもこのプレイヤーネームだ。
...うん。安直だね。
ピンポーンパンポーン
「大変お待たせしました!これからUnfinished Fantasyのサービスを開始します!」
アナウンスが聞こえると重々しい音を上げて、門が開いた。
吸い込まれるかのようにどんどん人が門を通過する。
ようやく...ようやく始められる!
Unfini...もう長いからアンファンと呼ぼう。いったいどんなんだろうか楽しみだ。
期待に胸を膨らませ、俺達は門をくぐった。
それではいざアンファンの世界へ行ってきます!
設定
千秋はやせ型170cmです。
大地は筋肉質180cmです。
日本には7つサーバーがあります。
<一言>
アンフィニッシュファンタジーでアンファン...うん。安直だね。