雇用(三食昼寝付き?)
面白いのはこれからだ!
てかこの二人書いてて楽しい!(*´・ω・*)
「それでね!それでね!そのあと結構色々なスイーツを食べたりしたんだよ!ただあの宝石知ってる食べ物じゃないと出てこないの!そこが残念だったかな~」
「蒼・・食べ物が出てくる宝石の凄さの説明はわかったからできるだけ早く続きを話してくれると嬉しいかな」
「むぅぅ」
「不満そうな声出されても・・」
ぷくっと頬を膨らませてるのが可愛いし・・。
なにやら食べ物の話で興奮しだして話がそれてきたので核心を外れないように僕は釘を刺して続きを話すように促すと、不満そうな顔をしながらも妹は話を再開し始めた。
それでね、あたしはおじいちゃんを待ったんだよ、宝石と一緒に。
「ん~、美味しい!なんかずっと食べてる感じがする、てかここ時間がわからないな~どのくらいたってるのか感覚的にもわからないし・・う・・一人だと独り言多くなるって本当かも・・」
あ~~~!暇暇暇暇!食べ物は美味しいけどずっと食べてるのって飽きるってことがわかったし、ここ本当に何もないし枝のない木が数本あるけだし・・よし!寝よう!魂って寝れるのかな?
結果的に言えば・・寝れるみたいだった。
眠くなるという睡眠欲はないものの目をつぶれば寝れちゃうようだ。
どのくらい寝たかさっぱりわからないけどあたしは目を覚ました。
そして宝石を握ってご飯をだす。
食べる。
寝る。
食べる。
寝る
食べる。
食べる。
なんかコレで太らないって反則だよね?それしても魂になってダメ人間の生活になるとは思わなかったかも・・・。
「いっか!死んでまで考えてもしかたない!食べよう!スイーツを!!!!」
「何を考えても仕方ないんじゃ??」
最初にあったときと同じくどこから現れたのかさっぱりわからない、振り返るとおじいちゃんが帰ってきていた。
ちょっと疲れた顔してるかも?
「あ・・おかえりなさーい」
「ただいまーってお前さんどれだけ食べたんじゃ!!!食器の量が半端じゃないぞ!!!」
「えぇぇ・・だって消し方わからなかったし・・魂なら食べ放題だと思ったし・・暇だったし・・」
「宝石で出したんじゃから消すもの宝石じゃ!握って消えろと念じれば消えるわい!てか消しておくれ!さすがに邪魔じゃ!」
「あ・・そうなの?やってみる!」
あたしは宝石に大量の食器やコップを消してと念じた。
「おぉぉ!消えたよ!」
「・・よかったのぅ」
「お前さんと話すと沈んだ気持ちも忘れるわい」
「いいことじゃん?」
どうやらかなり疲れたような顔をしている、おじいちゃんはやっぱり何か問題を抱えているらしい。
「なんか大変そうな時っぽいけどそろそろあたしがどうなるか聞きたいんだけど?」
「そうじゃな、それを言わなければならんな」
「うん!もう状況は理解したし心残りはかなりあるけど何がきても受け入れるよ!」
あたしは覚悟を決めた、考える時間はいっぱいあったしもう天国でも地獄でもどんとこい!世界各種のスイーツも食べたしね!死んでからこんな贅沢できたのってあたしくらいじゃない?その辺は魂になっておじいちゃんに引っ付いてよかったと思うことにした。
「そうかそうか、お前さんのこれからじゃがな、お前さん女神やらない?」
「へっ????」
自分でも思わずマヌケな声がでた。
予想よりかなり斜め上の答えが返ってきたからだ。
てか女神?なにそれ?死んだ人の選択にそんなのなるの?わけわかんないんだけど!
でもとりあえず・・・。
「えっと、死んでしまった私の行き先は天国でも地獄でもなく女神になるってこと??」
「そういうことなんじゃがなー強制するわけではないんじゃよ」
「ますますわかんないんだけど?詳しくお願い」
「そうじゃな、ちょっとわし個人の話になるので恥ずかしいんじゃがな、わし他の世界の神ってことは言ったじゃろ?実はそっちでちょっと物凄く困った出来事があってのぅ・・その都合じゃ」
そう言うとおじいちゃんは自分の今の状況や詳細を話し始めた。
心なしか話す前に涙目になってない?そんな悲しい話を今からするの?慰める準備とかいるかもしれない。
「お前さんを女神を薦めた理由は実はこの世界ではなくわしの担当している世界の都合によるものなんじゃよ」
「そうなの?」
「うむ・・実はなわしの世界はわしと長~~~い付き合いの1人女神がわしの部下について世界を管理しておったのじゃよ」
「ふ~ん」
「ここからがちょっと話しにくいんじゃが笑わずに聞いてほしいのぅ・・実はのぅ・・その女神わしの恋人なんじゃ・・」
「・・・・・」
このおじいちゃん今何て言ったの?確かにあった当初から「わし恋人おるもん」っと聞いた気がするけど部下のことだったの?部下に手を出したってこと?神様だろうが恋愛は自由だけどちょ~と引いたかな~。
「こら!そこで黙るでない!」
「なんてリアクションすればいいわからないし!」
「まあ・・ええわい・・それでなぁわしその女神は凄い美女でな、付き合いは長いんじゃが全然相手にされなくてのぅ・・かなりアプローチしたんじゃが・・しかしな!ここ3年ほど前に急にわしの努力が実ったんじゃ!付き合い始めて恋人になったんじゃ!100年の恋が実ったんじゃよ!」
どうしよ・・いい歳してのろけだしたし・・反応に困る老人の恋話・・まあ神様だし歳関係ないのかな?しかも100年の恋って例えとかじゃなくて本当に100年間思い続けたんだろうな~寿命なさそうだし・・でもそれだけ思った恋が実ればこのテンションもしかないよね?あたしも女の子だしわかるけどさー。
「す、すごいね!100年もその人を思い続けるなんて中々できることじゃないよ!思われたほうは絶対幸せだって!実ったときの感動はあたしには想像できないけど気持ちはなんとなくわかるよ!」
あたしは興奮しだしたおじいちゃんが落ちつくことを願って共感できるよっと伝わるように返事を返した。思い返せばこの人出かける前まで苦しんでたしね。
それに普通の人は100年思い続けるなんてできないのは本当にそう思ったからね!だって人間だったら100年想う前に大抵死ぬし!
「そうじゃろ・・そうじゃろ・・わし頑張ったんじゃ・・神だって恋したいんじゃ・・」
涙目だったのがもう完全に泣いてる・・老人の涙とか反則だよ~!こっちまで悲しくなるよ~!
「お、落ち着いてよぉ、泣くことないでしょ!幸せになったんだし!」
「すまんのぅすまんのぅ、幸せか・・そうじゃのぅ・・ずっと幸せだったらよかったじゃがのぅ」
何その反応!恋話じゃないの!ちょっとだけ嫌な予感してたけどやっぱりこのあと話はあたし聞きたくないかも!100年の恋の話の続きって壮大だけど泣いてる時点で不吉な予感しかしないし!
「続き・・話せるようになったら話していいよ」
「うむ・・ぐすっ・・」
ぽんぽん・・っとあたしはおじいちゃんに近づいて肩を優しくさする、ハンカチとかティッシュ持ってたら渡したあげたい・・この宝石ででるかな~ハンカチは無理でも私がティッシュを食べ物と認識すればでるかも?・・・うん!死んだけど人としてやりたくないのでやだ!神様だし自分で出してもらおう!
「わし・・幸せだったんじゃよ・・ここ3年間は天にも登る気分じゃった」
へー・・神様って天にいるんじゃないの?さらに上があるのかな?
「そうなんだ・・でも過去形なんだね」
「うう・・そうじゃな・・それでわしは恋人関係になって浮かれてしまったんじゃな・・きっと」
「浮かれるのわかるよ!100年だもん!神様だって浮かれるよ!」
「ありがとうのぅ・・しかしそのせいでわしは間違った・・わしは恋人になったことでその女神に女神を一時だけ超えた権限を渡してしまったんじゃよ」
「越えた権限?」
どうやら恋人になったことで親愛度が増えて世界の管理とやらの仕事を恋人になる前よりその女神にいつもより力とそれをできる権利を信用して渡してしまったらしい。
恋って人も神様も盲目なのかな~あたしも気をつけよう・・。
「権限じゃ、わし今回のこの世界に来た理由はな、わしの世界にことに関係しておってな、それをこの世界の管理者のババアに許可を得るために出張で来ておったのじゃ」
「へ~、神様も大変なんだね」
神様にも出張ってあるんだ。単身赴任とかもあるのかな?
「その用事でわしは自分の世界を留守にするじゃろ?それでないつもはその間は女神に代理で任すんじゃがないかあったら呼び戻すように言うんじゃが今回に限っては違ったんじゃ」
「何が違ったの??」
「こう言われたんじゃよ女神に」
『久しぶりの異世界への出張ですし少しぐらい羽目を外してゆっくりして来て下さい、行き先の地球は食べ物も美味しいですしね、あなたにはコレからも頑張ってもらわないといけませんしこちらのことは全てわたしくしにお任せ下さいませ、あなた様♡』
「うおおおぉぉぉん」
やばいし!号泣しだした!さっきの比じゃないし!
「優しいじゃろ!100年間事務的な会話しかしてくれなかったのに恋人になったとたんこんなに優しくしてくれるなんてわしはもう幸せ者すぎてどうにかなると思ったんじゃ!だからわしは女神を信用してこう言ったんじゃ」
『そ、そうか!なら温泉でも入ってくるかのぅ!もちろん仕事はしっかりやったあとじゃよ?お土産は!?お土産は何がよいかな!?なんでも買ってやるぞい!わしはこれでも神じゃ!欲しいものを言ってくれ!
』
『うふふ、わたくしは何もいりません、あなた様が無事にかえってきて下さればいいのです』
『ぐふっ・・そうかそうか、それでも何かは買ってくるぞ!わしにも甲斐性があるしのぅ!』
『嬉しいです、ありがとうございます』
『いいじゃ、いいんじゃよ』
『言いにくい事ですが、お出かけ前にお願いしたいことがあるのですが』
『なんじゃ、わしとお前の仲じゃ何でも言っておくれ』
『では遠慮なく、合鍵でいいので置いていって頂けないでしょうか?今回あなた様にゆっくりしてほしいのです、問題が起ころうともあなた様戻ってくるようなことがあろうともあたくしだけで解決してみたいのです、それにそのくらいのことが出来なければあなた様の横にたつ者としての自信をわたくしはなくしてしまいそうで』
『そ、そこまでわしのことを!ええじゃろ!ろええじゃろ!置いていく!合鍵を渡そう、問題などそう起きんが起きたとしても優秀なお主のことじゃ合鍵などなくても解決できるだろうがもしものことがあるでのぅ、よしわしが留守の間は見事お主の力で管理を頼むぞ!』
『信用してくださりありがとうございます、見事あなた様がお仕事を完了するまで頑張ってみせます』
『そんな畏まらないでおくれ、わし達はその・・恋人じゃろ!もう普通の関係ではない!少しぐらいお主に融通しても誰も文句はいわせんわい!』
『ふふふ、そうですね恋人ですね♡』
『そうじゃ!恋人じゃ!ほれ!コレが合鍵じゃ!なくさんようにな!』
『はい、確かにお預かりいたしましたあなた様、では旅のご無事を祈っております』
『い、いってくるぞ!留守を頼む!』
『いってらっしゃいませ』
長いよ~!悲しい話かと思ったら新婚夫婦が夫の出張を見送る幸せなシーンじゃん!!!
なにこの裏切られた感!のろけの続き?泣く要素はないじゃん!これからなの!?
女神様すごいいい彼女してるし!
「幸せそうじゃない?」
「ここまではな・・ここからわしは世界を移動して地球にやってきたんじゃよ、そしてこっちの管理者に会いある許可を貰ったんじゃ、そのあとは温泉につかり、美味しいものを食べ色んなものを見てまわりお土産を選んだりしてから最後にこっちの海を見たくなり飛んでおったんじゃよ」
「それであたしの魂をひっかけたの?」
「そうじゃ」
ここまでの事情はわかった。
ていうかこのおじいちゃんが女神のお言葉に甘えて地球を満喫しまくってたのもわかった。
「それでそろそろさっきの・・ほら・・苦しんだ理由とか聞きたいんだけどいい?」
「そうじゃのぅ・・話さなければいけなくなったからのぅ」
「いけなくなった?」
「うむ・・そうしなければならないのじゃ、言うぞ?苦しんだ理由はわしの力を半分近く持っていかれたからじゃ」
「持っていかれた??もしかして女神に?」
「・・・・・わかるのか」
「うん、これまでの話でそうとしか思えないし」
「そうかぁ・・そうじゃろうな~、結論から言おう・・わし・・裏切られたんじゃ・・」
うわ~・・振られたとかより一段階重いよ言い方!裏切られたって・・また慰める用意しなきゃなのあたし?
「か、勘違いとかじゃなくて?」
「気を使ってくれるのはわかるがちがうのぅ・・さっき話に出た合鍵というのはわしの管理者として力を保管しておく場所の鍵じゃ、世界にその力を使わなければならないくらいの問題がある場合に開けてつかうのじゃよ」
「そんな凄いものを女神に預けたの?」
「う・・痛いとこつくのぅ・・いつもは絶対預けなかったんじゃ、でも今回はその・・」
「あ・・言わなくいいし、わかるから!関係変わって気を抜いたんだよね!信用してたんだよね!ほら泣かないでよ!」
絶対泣くと思ったし、今さらだけどこのおじいちゃん涙もろいよ・・。
「でもさ、半分って言ったよね?全部持っていかれなかったの?」
「それはじゃな、合鍵でもその場所にはいけるんじゃがな、わし本人の認証がないと全部の力は使えんのじゃよ」
「さすがに用心してたってこと?」
「してたなら預けてないわい、さすがに全ての管理者の力が必要なことなどそうはない、大抵のことは合鍵でも十分なくらいじゃからな」
「つまりさ、半分近く持っていかれたってことは持っていった女神は世界の管理者としておじいちゃんと同じくらいの力になったってこと?」
「理解が早くて助かるわい、そうじゃその通りじゃよ、わしの力を盗んで逃げてしまった・・わしの世界のどこかにおるのは確かじゃが目的がわからんのじゃ・・」
「どのくらいかはわからないけどおじいちゃんの世界が大変なのはわかったよ」
簡単に言うと世界に1人しかいなかった実力者が2人になった感じかな?
それにしてもその女神・・最低じゃん!あれ・・待ってよ・・でも・・。
「あのね、おじいちゃんもしかして力を半分くらい使うような問題が起きたとかないの?」
「ないのぅ、それを確認するためにわしはさっきまでこの世界の管理者のところで見てきたところじゃよ」
なかった・・裏切り確定なのかな~。
「じゃあ、理由は不明だけど女神はおじいちゃんの力を盗んでおじいちゃんお世界のどこかに雲隠れしたってことでいい?」
「正解じゃ、お前さん食いしん坊じゃが利口じゃのぅ」
むかっ!あたし食いしん坊じゃないし!生きてる時もお兄ちゃんの料理は好きだったけどそんなに量食べたことないし!宝石でたくさん食べたのは魂ならいくら食べてもいいってわかったのと待ってる間それしかやることがなかったからだし!失礼すぎ!
「おじいちゃんも色ボケだけど優しいよね」
仕返しはしておいた。
「うぐっ・・きっついのぅ」
クリティカルだったらしい、ちょっとすっきりしたかも。
「話の続きじゃ、それでわしは今から色々をやることが出来てしまったのじゃ、その間に今まで女神に任せておった事をやってもらう者が必要でなそれをお前さんにしてもらいたいのじゃよ、長くなったがそれがお前さんに女神を薦める理由じゃ」
「つまり私は天国にも地獄にも生まれ変わったりもせずに、なおかつこの世界から離れておじいちゃんの世界で女神という名の雑用をしろってことでいいのかな?」
「言い方悪いぞお前さん!仕事じゃ!仕事!」
「ごめん、でもなんであたしなの?」
「ふむ、女神の代わりなどすぐは見つからん、見つかったとしても時間がかかるし、わしも時間が惜しい」
「それが理由?」
「他にもある、お前さんの処遇を聞いたんじゃがな他の世界の神に偶然引っ付くなど前例がなかったみたいじゃからな、ババアが責任と管理はお前にあると言うじゃよ、だからこの問題が起きる前は責任をもってお前さんをこの世界の行くべき場所に連れて行くつもりじゃったんじゃが、この状況がおきてわしに管理責任があるならお前さんに女神をやってもらえば代わりの女神を探す手間も省けて一石二鳥とな!」
・・・選ばれた感じがしない、何その丁度いいじゃん?みたいな感じ。
「むぅ・・なんか納得いかないけど死んだ人間でも女神になれるの?」
「なれるのぅ、それをこれから説明するからそれを聞いてから返答してくれればよいわい、それにこれだけは覚えておいておくれ、代わりの女神はすぐには用意できしのぅ、だから丁度いいしお前さんに白羽の矢を立てたんじゃよ」
そしておじいちゃんは女神の雇用条件をあたしに話し始めた・・・。
頑張っておじいちゃん!
妹もそうだけどおじいちゃんも可愛いよ!(*´・ω・*)