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村での戦い

1部15話、2部15話長いのです。


そして何故か3部も15話まで行くかも・・。


まぁ3部は1話が1万文字超えてるので1と2より全然長いんですけどね!


それでは戦闘回!お楽しみ下さい!ちなみに次回も戦闘かも!


ブックマークヽ(・ω・。ヽ)ヨロ♪(ノ。・ω)ノ シク♪(σ。・ω)σでっす♪

目の前には3種の獣が混ざった獣人のゴルゴアと4人の希少種。

なんでも女神の使途とかわからない人のお告げで幻獣村の人達を皆殺しにするらしい。


「で?たった5人でか?」


「5人でですか?」


「5人なのです」


「ゴルゴア降参しろ!お前は雷の力を手に入れてたといえこの青い鎧に勝てなかったではないか!!」


ゴルゴアは強いとはいえ、ヒルマさんと互角位、雷の力を手に入れる前はキャッブさんにも負けている。

ここの村人は戦闘に向いてなくても身体能力は人族より高い獣人、キオウさんもその仲間も一応この村では戦える方なので、戦闘部族の貴重種とはいえこの人数差、誰がどう見ても向こうが不利な気がするんですけど?


「ふはははは、お前達は俺が今まで何をしてたと思う?お前達はくだらん決闘としている間に俺は目的を果たしていたのだ!」


「え?神の贈り物とか言うのを探してたんじゃないんですか?」


「それしかないだろうな」


「そうなのです?」


「貴様らわかっていたのか!!」


「おい!キャッブ、基本希少種の特性は馬鹿なのかそれともお前達兄弟が馬鹿なのか?」


「何を言う、我が部族を馬鹿にするのか!?」


「だって、普通気づくでしょ?戦い好きそうな決闘を後回しにする理由なんて他に大事な事があるに決まってるじゃないですか、ならそれしかないでしょ」


「なぜ貴様らが神の贈り物を知っている!」


「ゴルゴア、お前正気か?どうせあの馬3人組はお前らが雇って、村に危機が迫っているという危機感を抱かせて予定より先に村に入れるようにして目的を達成しようとしてのだろう?」


「それで馬3人組が成功してればそのまま馬3人組を見限って助けたフリをして村に恩をきせて懐柔する、今回は失敗したので馬3人を殺して自分達の手柄にして村人に信用される計画に変更だったんじゃないんですか?」


「そうなのか!?ゴルゴア!!」


「なんなのだ貴様らは!貴様ら人族さえいなければ平和ボケした幻獣種など騙せて簡単にいったものを!」


「それは否定できんな、確かにそこの長老達は完全に騙されていたようだし、キオウ達若手は疑っていたが村の掟にばかり気をとられてそこまで考えがいかなかったしな、カイユウに至っては最初から考えていなかったしな」


「でもハレンちゃんなら気づいてたかもしれないですよ?あ~でもハレンちゃんは大事にされすぎて肝心な事をみんなして伝えてなかったみたいですしね、結局村の体制が悪かったのかな?」


「つまり、馬鹿ばかりだな!」


「ヒ、ヒルマさん!!言いすぎです!」


「そうか?だが希少種の方も同じようなものだしな、むしろこれを教訓に反省すべきだろ?昔の事ばかり引きずっていた報いだ、だからこんな気持ち悪い馬鹿なゴルゴアに騙されるんだ」


「そうですけど・・」


「お前ら!我は馬鹿ではない!!」


馬だしね。

そしてキャッブさん貴方もたぶん馬鹿のは否定できません。


「なんか、すまんな反省する事ばかりだ・・」


「お、俺本当に勉強します」


「ハレンもなのです」


キオウさんとカイユウさんとハレンちゃんが反省してる。

ゴメンね、ちょっと言い過ぎたかも、特にヒルマさんが・・。


「言い過ぎかも知れんが、ゴルゴアの作戦が浅すぎる、普通こんな作戦は通じないぞ?女神の使途と言ったか?選ぶのを間違えたんじゃないか?そもそもそんな者がいるとは思えん」


「僕もそう思います、女神って1人ですよね?代理を立てる意味がわかりません」


「死ね!!」


言い過ぎてキレたようだ。

ゴルゴアがいきなり放電して無差別に360度、周りに雷を浴びせる。


「キオウ!カイユウ!戦えないものを村に避難させろ!」


「ハレンちゃんも下がってね」


「ハレンは避難はしたくないのです」


「え?でも!カイユウさん、ハレンちゃんの説得を!」


「カイユウならもう年寄り達を村に運ぶ作業だ」


「あの人無駄に速いな・・じゃあ、キオウさんお願いします」


「悪いが俺も避難を手伝う、ハレンは好きにさせてやってくれ」


「心配するな!小さな人族!ハレン殿は我が守ろう!」


「遠慮します、キャッブさんは炎で熱くなるので危険なので出来るだけこっち来ないでください」


「何だと!!」


「戦わないならいいですけど、戦うんでしょ?」


「当たり前だ!!」


「なら出来るだけ離れて下さい、うるさいですし、熱いので」


「ハレンも熱いのは苦手なのです」


「ハレン殿!!」


「うぅ・・うるさいのです」


耳をふさぎながら嘆くハレンちゃん。


「美紅、ゴルゴアは私が止めるので仲間を頼めるか?」


「何とかしてみます、ヒルマさん頑張って下さいね」


「ああ、出来れば少し離れて戦ってくれ」


「了解です」


「我も行くぞ!!」


「邪魔だ、熱い、どこかへ行け!」


「断る!!我が部族の恥は我そそぐ!弟とはいえ、もはや命をとって止めて見せよう!青い鎧こそ見ておれ!」


「おい!!待て!!」


「あ・・行っちゃった」


「あの馬鹿馬!!」


どっちから読んでも馬鹿馬・・言ってる場合じゃなかった。

あの人ヒルマさんと決闘で怪我してるのに大丈夫なのかな?


「怪我してても馬なので早いですね、あっという間にゴルゴアさんに仕掛けてますよ」


「あいつが戦うと私も近づけないんだ、あいつは炎を撒き散らすので組んで戦うのに向いてなさすぎる」


「もしかしたら勝つかも知れませんし、とりあえずあっちの4人を対処します?」


「わしも戦うぞ!」


「キャッブさんのお父さん・・」


「いや、貴方も避難してくれるか?」


「おかしくなった息子の始末だ!手伝わせてくれ!」


「もし何かあったらどうするんだ?せっかくカイユウが命がけで助けたのに無駄にすると?」


「ぐっ」


「キオウさん頼みます」


「任された」


「しかし・・」


「責任があると思うならこの騒ぎが終わった後別の形でお願いします」


「・・・わかりました、本来関係ない人族の貴方達に頼るとは情けないが、息子の不始末お願いします」


「待て、行く前に確認したい」


「なんでしょうか?」


「今はキャッブが戦っているがどうなるかわからん、私が戦う場合だがゴルゴアは殺してもいいな?」


「構いません」


「わかった、死体位なら残しておいてやる」


「よろしく・・お願いします」


キャッブさんのお父さんは顔を歪めてお辞儀をしてヒルマさんにお願いする。

おかしくなったとはいえ息子だしね、ちょっと辛そうかな。


「よし、美紅あっちで暴れてる4人を止めるぞ」


「はい!」


「ハレンも戦うのです」


「「え?」」


「え?なのです」


「いやいや!ハレンちゃん無理しないで!戦いはいいからね!」


「そうだぞ、むしろ足手まといだ」


「あの~」


「カイユウさん!?避難担当じゃないんですか!?」


「えっともう2往復位して村人を非難させてるんですけど・・」


本当に無駄に速いな!この人!


「なんだ、何か用事か?まだ安全じゃないだろ?仕事をしろ!」


そしてヒルマさんはカイユウさんには厳しい。


「い、いえ」


「はっきり言え!」


「は、はい!ハレンはこの村で一番強いです!」


「「はあ??」」


「ハレンはこの村で一番高性能です!足の速さも俺と一緒ぐらいで村で一番強いキオウにも1度勝った事があります!」


「本当に?」


「う、嘘はいってません!その後すごい長老様達に怒られましたけど・・」


「ハレンちゃん?」


「あ、遊びのつもりが・・勝ってしまったのです」


キオウさんショックだっただろうな~、あ・・でも女の子だし手加減した可能性もあるか。


「それが本当ならいいが見たわけではない」


「とりあえずカイユウさんは続きを」


「は、はい!」


「美紅行くぞ!」


「ハレンちゃん無理そうなら逃げるんだよ」


「心配しないでなのです」


僕達は村を破壊している4人を止めるに行く事にした。



「ヴォルトール」


ヒルマさんが得意魔法を使う。


1人の獣人に当たるが、それでも動きを止める事はない。


「耐久性が高いな、傭兵をやってるだけある、あの2人は私が相手をするからあっちの2人は美紅頼めるか?」


「わかりました」


「は、ハレンもいるのです」


「そうだったな」


「むぅぅぅ」


凄く悔しそうな反応をするハレンちゃん。

だって小さくて可愛いから戦闘向きに見えないししょうがないよ。


「美紅の邪魔をするなよ、ハレン」


「しないのです!!」


お二人とも喧嘩する相手が違うよ~。



「ハレンちゃんあの二人ってなんの獣人だと思う?」


「あれはキツネとゴリラかと思うのです」


「うわー、キツネはいいけどゴリラは強そうだなー」


「どっちも強いかと思うのです、希少種なので普通の獣人とは性能が上なので」


「自信ないなかも」


「美紅様は私が守るのです!」


あれ・・どっかで聞いたセリフが・・。

なんか情けないぞ?一応男なんだけど?あれ・・そいえばハレンちゃんに言ったっけ?


「うわっ!ちょっと危ないじゃないですか!」


いきなりキツネの人が斬りつけてきた。

ナイフみたいな武器を2本持ってるし。


「小さい人族、お前とハレン様はゴルゴア様のお気に入りだ。殺さないように言われている。今のは威嚇だ、下がっていろ!」


「ゴメンなさい、村を破壊してる時点でその提案は却下で」


「お前は回復のダンジョン石を持っていたな?多少傷つけても問題ないな?気を失わせて終わりしてやる」


「殺さないようにしてくれるのは嬉しいですけど、僕は手加減とかまだ出来ないですよ?」


「笑わせたいのか?俺達は戦闘で食べている種族だぞ?お前のようなひ弱そうな人族に負けるわけないだろ?」


「はあ?そうですか」


「美紅様、ハレンはあっちのゴリラの人を追いかけるのです」


「ちょっとハレンちゃん勝手に!」


行っちゃったよ・・。


どうしようと思いキツネの人のほうを見る。

よく見るとこの人尻尾が2本ある、これが希少種か~。


「あの、急いでるのでいきますね」


僕は剣を抜いてダンジョン石をはめる。

そしてキツネの人に向かってまっすぐ走って斬りつける。


「ははは!遅すぎる!避けるまでもない!」


「えいっ!」


ぶしゃっ!キツネの人のナイフが剣によって真っ二つになって持っていた腕ごと斬りつけられる。


「はあ?なんだその剣の切れ味は!?武器ごと破壊!?ありえないだろ!」


「でも実際斬りましたし・・悪いですけど僕は貴方達みたいに敵に自信満々に種明かしするようなタイプじゃないで、そのまま倒れて下さい」


「また俺達を馬鹿にしやがって!」


いや、言いたくないけど脳筋でしょ!


キツネの人が無事な左に残ったナイフで斬りつけてくる、確かに速いけどヒルマさんと訓練してるので遅く感じる。


「お前本当に人族か!?」


失礼な!こんなに可愛い蒼の体を人じゃないというか!


「ゴメンなさい!確かに速いですけど普段2本のナイフを使って戦う人ですよね?1本油断して破壊されて片腕まで使えない、完全にバランスを失ってますし、それ以前にヒルマさんの剣技に比べたらゴミ・・言いすぎですね、雑魚なので」


「ふふふ、ふざけるな!」


「さようなら」


僕は左から来たナイフを避ける勢いを利用してナイフ目掛けて剣を振るう。

残ったナイフを破壊してそのままもう無事だった腕を斬りつける。


「う、うわ~腕が腕が!」


できればそこは目が~って言ってくれれば笑えたのに。


「やりすぎたかも・・」


腕を傷つけて終わるつもりが向こうが下手に避けたせいで腕ごと切れてしまった。

キツネの人は片腕になって血を流して地面に転がった。


「いてぇぇ!腕が~」


「すみません、最初に手加減苦手って言ったので許してください」


「腕が、俺の腕が!人族め!」


「叫ぶ元気があるなら大丈夫そうですけど、どうします?僕はさっき言った通り回復のダンジョン石持ってます。血止めくらいならしてあげます、そのかわり先に動けないように縛らせてもらいますけど」


「俺は女神代理様に選ばれたゴルゴア様の部下で傭兵だぞ!死など怖くわ・・」


「怖くないですか?本当に?死にたくないですか?こんな場所で死んでいいんですか?」


「・・助けてくれ」


「わかりました、でも暴れたりしたら斬ります、この騒ぎが終わったら罰を受けてもらいます」


「・・わかった」


僕は縄で縛って動けないようにした。

傷口にダンジョン石を当てると血が止まり多少ふさがるが完全ではない。


「応急処置はしておきました、これで死なないと思いますが一応大人しくしてて下さい」


「感謝する」


「僕に感謝するなら償う事だけ考えて下さい」


僕はキツネの人を近くにあった木にぐるぐるに縛ってゴリラを追いかけていったハレンちゃんのほうに向かった。



「嘘・・でしょ」


そこで僕が見たのは倒れてるゴリラ・・そしてそれに向かって拳を振り上げる・・ハレンちゃん。


「待て待て待ってくれ!」


「ダメなのです!ハレンの大事な村を破壊した罪は重いのです!」


満面の可愛い笑顔で拳を振りぬく。

ぐしゃ・・って音がしたと思う・・次に見た光景はゴリラの人の顔面が潰れていた光景だった。


地面にクレーターっていうのかな・・ゴリラの人の下の地面が割れてる。


「あ!美紅様!終わったのです!」


可愛いな~!さっきまでゴリラの人をボコボコにしたとは思わない笑顔でこっちに向かってくる。


「ハ、ハレンちゃん?だ、大丈夫?」


「平気なのです!ゴリラの人が油断してたのです!」


「よく、ハレンちゃんの3倍以上体積がある人を倒したね・・」


僕ちょっと声が震えてるかも。


「あの人が悪いのです、両手を組んで押し合って力比べで勝ったら俺を殴らせてやるって言ったのです。だからそれに勝ってあの人が後ろに転んだので約束通りに叩いたのです、なのに待ってとか男らしくない方に容赦はしないのです」


ヘー、たしかあのゴリラって小さい小屋を持ちあげた挙句、それを村人に向かって投げてた気がするけど、それに力比べで勝った?そんな馬鹿な~愛玩動物と言っても過言ではない可愛さを持つハレンちゃんが?


「どうしたのですか?美紅様お顔が青いのです」


「な、なんでもないよ、今日は色んな事あったから疲れてるのかな」


うん、今の光景が村に来て一番驚いたしね・・。


「大丈夫なのです!ハレンに出来る事ならなんでも仰って下さいなのです」


「へ、平気だから気にしないで、それよりあのゴリラの人生きてる?生きてたら縛ろう」


「平気なのです!手加減して叩いたのです!」


あれで手加減したの!まさか!クレーターできてるのに!?


「あ・・キオウさん!」


「これは・・ハレンか?」


よくわかったね!そうです、それは貴方達の姫様のハレンちゃんがやりました!


「キオウお兄様、ハレンは頑張ったのです!」


「そ、そうか・・」


「キオウさん縄とか持ってません?僕さっき使っちゃって、あ・・でもこのゴリラの人すごい怪力なので縄じゃ気がついたら引きちぎられるかもしれません」


「安心しろ、ハレンがやったなら暫く気がつくことはない、鎖でも持ってきて縛ろう」


「お願いします」


「ハレン、手に血がついてるぞ、これで拭け」


「ありがとうなのです」


キオウさんから布を受け取り手に付いた血を拭いているハレンちゃん。

その隙に僕はキオウさんに小声で話しかけた。


「キオウさん何なんですかあれは!ハレンちゃんあのゴリラに力で勝って笑顔でボコボコにしましたよ!」


「言うな美紅!古傷にひびく!」


「え?もしかしてカイユウさんが言ってたのって本当だったんですか?僕はてっきり可愛いハレンちゃんに戦闘なんてさせないために早く終わらせるために手加減してキオウさんは負けてあげたんだと思ったのに」


「カイユウめ余計な事を!俺だってそのつもりだったさ、だか手合わせをしてすぐわかったんだ、一撃が重いし物凄いスピードで責めてきた、正直死ぬかと思ったほどだ。かと言って俺にも血は繋がっていなくとも兄と呼ばれる意地があったので無様な負け方はできない、だがあの時はそんな事を考える余裕はなくボコボコにされた」


「もしかしてハレンちゃんが本気になれば1人でこの村救えるんじゃないですか!?」


「アレを見たらそう思っても仕方ないだろうがな、ハレンは才能はあっても大事に育てられすぎて体力がないんだ、長期戦は苦手だ」


「な、なるほど」


でも、短期戦で一気にやってもらう方法も・・いやこんな可愛い子にそんな事させるわけには・・。


「何をお話してるのです??」


「え?ちょっとこの後のことを」


「そ、そうだな、美紅!俺はこのゴリラを動けないようにして牢に入れる」


「は、はい向こうにキツネの人もいますのでお願いします、意識はありますけど完全に降参してるので」


「わ、わかった、ハレン俺は行くが無理するなよ」


「わかったのです?」


よかった、聞かれてなったみたいだ。


「ハレンちゃん、ヒルマさんのところに向かおうか」


「はいなのです」


2人を1人で相手にしているヒルマさんのところに向かって僕達は走っていった。



ぷすぷすぷす、結果から言うと焦げた物が2つ転がってました。


「これ生きてますか?」


「さあな、獣人は回復力が高いのだろう?平気だろ」


「あのぅ、ここまですると回復以前の問題だと思うのです」


「私は敵に容赦するほど優しくない」

 

「と、とりあえずこの2人も縛ってしまいましょうか」


「しかし本当にゴルゴアは何をしたかったんだ?」


「どういう意味なのです?」


「たった5人だぞ?もし私と美紅がいなくても幻獣種100人以上でしかも馬鹿とはいえおそらくゴルゴアが暴れた場合、理由はわからなくてもキャッブが止めるだろう、勝てるとは思えない」


「確かにそうですね、僕達がいたことで真相には近づけましたけど、作戦が浅すぎて本当に何を考えてるかのかどうかを見抜くほうが難しいです」


「ハレンにはわからないのです」


「馬鹿の考える事を理解する時間が無駄だな、さっさと最後の馬鹿ゴルゴアを始末するか、もしかしたらキャッブにやられている可能性もある」


「まだ戦ってるんですかね」


「わからん、さっきまで激しい音がしていたがな、ハレン匂いはどうなんだ?」


「申し訳ないです、色んな匂いが混ざってしまって・・でも2人の匂いはするのでご存命だとは思います」


「つまり勝負はついてないってことですかね」


「美紅とハレンのほうは終わったのだろう?では行くか」


「そうですね」


「なのです」



ヒルマさんと合流して村の入り口で戦っているはずの馬鹿兄弟・・間違えた馬と鵺の兄弟対決の場所に向かった。

気になるのはさっきまで戦ってる音がしていたのにしてない事、あの二人が戦った場合炎と雷だから激しい音とか出るはずだ。


「お?人族に姫じゃないか、間に合ったな」


「そのまま父親に続いて実の兄を殺すのか?」


キャッブさんがうつ伏せで倒れていた。

ゴルゴアがキャップさんの背中に足で踏む形で押さえ込んでいる。必死に動こうとしているがもうそんな力もないのか、動けずにいる。


「ん?お前らが来たって事は、俺の仲間は全員やられたか」


「驚かないんですね」


「そりゃそうだろ、青鎧は本気を出してないとはいえ俺と互角だったのだぞ?あいつらじゃ勝てないだろう」


「わかってて村を襲わせに行かせたのか?クズだな」


「挑発しても無駄だぞ?兄上に勝って確信した俺にはこの強さでやる事があると!」


「わかった、頑張れよここじゃないどこかでな」


「ちっ、ムカつく奴だ」


簡単に挑発に乗ってるよね。


「で?どうするんだ?そのまま兄を殺した後に私とやるのか?それとも私達3人全員で相手にしてくれるのか?」


「お前は兄上を殺す事を止めないのだな」


「そいつとはさっきまで決闘してたのだぞ?どうでもいい」


「そうか、ならばトドメを刺し後に相手をしてやる、あん?」


「よいしょっと」


「お前どこから現れた!!」


「どこでしょう?」


ギフトで消えてました。

僕はキャッブさんの足を引っ張って引きずってダッシュする、回収成功!


「よくやった美紅!」


「逃がすか!」


後ろから長い爪を立てて追いかけてくる。

それをヒルマさんの剣が防ぐ形になる。


「さて、やるか」


「ちっ、本当にわけのわからない奴らだ」


「お前に言われたら美紅が可哀想だな、お前の思考の方が私達にはわからないしわかりたくない」


ちょっとヒルマさん「奴ら」ですからね「奴ら」また僕だけわけのわからないみたいに言われてる返しはやめて!


「ハレンちゃん、これ渡すからキャッブさん見ててもらえる?」


僕は回復のダンジョン石を渡した。


「はいなのです、これで治るのです?」


「全部は無理かな、命に別状はない位まで回復すると思う、使わないとこのままじゃキャッブさんあぶないしね」


「美紅様!」


「え?うわっ・・あぶな!」


後ろを見るとこっちに向かって雷を飛ばしてくるゴルゴアがいた。


「ゴルゴア貴様!美紅すまない」


「いいです、もうちょっと離れます」


「ふははは、逃げろ逃げろ!」


「頭のおかしい奴め」


同意ですヒルマさん。


「俺がおかしい?ふははは、そうだなお前らには理解すらして欲しくないわ」


「お前はもういい、死ね」


ヒルマさんが一気に距離をつめて剣と振るう。

それを長い爪で受け止めるゴルゴア。


キンキンキンッっと剣と爪がぶつかり合う音がする。


「なぜ私には雷を使わない?」


「お前もだろ?同じ系統だと決め手にならないとわかっているんじゃないのか?」


「戦闘に関しては馬鹿じゃないようだな」


「いつまでも俺を舐めるなよ、決め手がなかったのも昨日までだぞ?」


「なんだ?何かあるのか?ならさっさと使えばいいだろう?」


「使っていいのか?後悔するぞ?」


ヒルマさんか鉄針を投げた。

それを操りゴルゴア目掛けて針が襲う。


「お前は口を開かないほうがいいな」


「兄には効いたみたいだが俺にその鉄針は聞かんぞ?同じ雷使いだ、それは磁力で操っているんだろ?」


「別にバレても問題ないのでどうでもいいがな」


ガルゴアの体に当たる前に鉄針が地面に落ちる。

ゴルゴアの体から放たれる雷が針を止めているのだ。


「効かないとわかっていてやる意味がわからんな」


「私はバレても問題ないといったが効かないとは言ってないぞ?」


ゴルゴアの体に鉄針が次々に刺さっていく。

腕、足、肩、腕、足。


「なんだぁ!くそっ!何をした!」


「どうした?わかったんじゃないのか?避けないと次々に刺さるぞ?」


「くそっ!だがこんな物いくら刺さろうと俺の動きは・・がっ!」


ゴルゴアの太ももがヒルマさんに斬られる。


「避けるのに夢中でがら空きだ、キャッブとまったく同じだな、さすが兄弟だな」


「俺をクズと一緒にするなぁぁ!」


「喋る暇があるなら足を動かしたほうがいいぞ?」


「はあはあ、くそっ、小ざかしい攻撃ばかりしやがって」


「その攻撃も避けれない奴に言われたくないな」


「はあはあ、だがいくら攻撃しても俺はこの鉄針くらいの攻撃なら回復するんだよ!俺は兄より優れている3種の獣のお陰で俺の回復力は倍以上なんだよ!」


「確かに昨日美紅に傷つけられた傷がなくなってるのは驚いたがな、すぐに全快するわけじゃないだろ?

腿の傷がいい例だ、深手の場合はあまりそれも意味ないな、どうせ動かず安静した場合だろ?」


「まったくやりにくい、くそっ!これは献上するものだぞ!わかった!使ってやるよ!お前達さえいなけりゃ使わなくてすんだ者を!」


「神の贈り物か?」


「そうだ!使わせていいのか!?止めなくていいのか!?」


「そうだな、お前の息の根を止めるか」


ヒルマさんが全力でゴルゴアの喉元を狙って突きのように剣を放つ。


「おらっ!!」


「それを蛇が咥えて受け止めた」


「暫く尻尾と遊んでろ!」


「忘れていたな、まったくこの蛇は鉄並みか」


「見ろ!これが女神の使途様が仰った神の贈り物だ!」


「なんだそれは?」


ゴルゴアが手をかざした。

よく見ると手に腕輪がはまっている。

綺麗な腕輪、黄色の腕輪で輝いて見える。


「これは魔道具!女神が作ったといわれる魔道具だ!魔道具という物はドワーフしか作れないとされているらしいがそれは模造品だ!かつて神が作りこの世界の者に与えた、それをドワーフが真似ただけだ!ドワーフの作った魔道具には耐久性があり壊れることがある!だが神が作った魔道具は不滅と言われ壊れる事がない!女神の使途様はそれが大昔この幻獣種の与えられたと言われた!それを献上せよと!そして俺が手に入れた!」


「それがどうした、ダンジョン石すらはまってないじゃないか」


「ふはははは!馬鹿か!用意してないと思ったか!」


ゴルゴアがそう言うと腕輪の穴に黄色のダンジョン石をはめた。


「黄色・・雷のダンジョン石か!自分が雷を仕えるのに雷のダンジョン石などはめてどうするつもりだ!」


「ふはははは!見ていろ!ドワーフの魔道具はダンジョン石を直接使った場合のリスクを軽減するらしいがこれがさらに上!効果を引き上げれる!」


「なっ!お前!」


ヒルマさんは叫びながらゴルゴアから今までにないぐらい距離を取った。

理由はゴルゴアの体から放たれた雷撃。

それが村に向かって飛ぶ。


今までにない規模、無数の雷撃が村を襲い、それが家や木にあたり燃え出す。


「見ろ!これが雷の力に続き女神の使途様が俺に取って来いと言われた力だ!」


「めちゃくちゃだ!」




腕輪の力で倍増した留まる事ない力、どこを狙っているかもわからない無数の雷撃がゴルゴアの体から村に降り注がれた。




蒼「カナじいがいなくて暇~!」


カナじい「ほほほ、わしがおらんで寂しいとは可愛い子というのぅ」


蒼「あ!おかえりー、寂しいんじゃなくて暇ね、ひ・ま!で?お土産は?」


カナじい「・・・素直じゃないのぅ、ほれこれじゃ」


蒼「なにこれ?」


カナじい「ご希望の甘味じゃが?」


蒼「・・羊羹(ようかん)?しかもいろが紫」


カナじい「美味いぞ?わしのお気に入りのサミダグナルの実を使っておる」


蒼「聞いたことないし!わからないし!」


カナじい「そうじゃな~、地球で言うと芋に近いな」


蒼「じゃあ芋羊羹って最初から言ってよ!」


カナじい「わしにはそっちの方がわからんのじゃなが」


蒼「うまい!!!」


カナじい「わしの分も食べおった・・」


羊羹!おじいちゃんチョイス!(*´・ω・*)


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