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馬の3人組

1部が30話の設定だったので異世界に行くまでの15話を1部に、


そこから異世界偏を2部の変更しました。



本編に全然関係ない変更なので安心して下さい。


時間が不定期になってきてる・・ゴメンなさい(*´・ω・*)


ブックマークヽ(・ω・。ヽ)ヨロ♪(ノ。・ω)ノ シク♪(σ。・ω)σでっす♪


「幻獣村?ヒルマさん聞いたことは?」


「ないな、そもそも幻獣という言葉を始めて聞いた」


「俺たちは、俺以外滅多に村の外にでませんから・・」


なんか凄い村の人なのかな?幻の獣・・獣・・ペガサスとかドラゴンとか安易な物しか思い浮かばない!


「それにしてもいいですか?それって結構大事な秘密じゃないんですか?」


「確かにな、聞く奴が違えば興味を持って調べ出すぞ?」


「そう思います、だから俺たちは村に引きこもって全然外にでません、それでもさすがに外の世界との交流がまったくないのは困るので俺みたいなのが仕事で出るくらいです、あとはほとんど出ませんね」


「何か理由があるみたいですね」


「何個は検討はつくがな」


「たぶん、ヒルマさんが思ってるのは当たってます」


僕もたぶんだけどわかる、珍しい物は人の興味を引きつける。それがどんな物であってもだ。


「捕獲者か?」


「捕獲者ってなんですか?」


「ヒルマさんの言うとおりです、全部じゃありませんが俺たちは珍しいので・・」


「美紅、捕獲者というのは珍しい魔物や生物を捕獲してそれを闇で売買するクズの俗称だ」


クズ呼ばわりしてる時点でヒルマさんが嫌悪してるのがわかる、つまり密漁みたいなものですね。


「なるほど、カイユウさん達種族は珍しいのでそう言った人達から危害をくわえられると」


「そういう事だ、人の欲望なんてものは底がない、力を得れば使ってみたいし、珍しい物を手に入れればさらに珍しい物を求める」


「俺たちの村は昔そういった人達から逃げてきた奴ら集まって作った村です、希少種より数が少ない幻獣種と昔は呼ばれていました」


「でもそれを聞けばあの馬の3人組の目的なんてすぐわかりますね」


「ああ、しかしムカつくな・・珍しい物だからなどと・・珍しければ数も少ないだろうとは考えないのか・・」


ヒルマさんは自分の事のように言う、そうだよね、言ってしまえばヒルマさん自体希少種だ。恐らく現時点でダークエルフ自体幻獣種と似たような物なんだろう。


「すいません、これを言えばすぐに貴方達ならわかったかもしれないですけど、村では一応外の者に情報を与えるのは禁忌になってまして」


「な、なんで喋ったんですか!!」


「カイユウお前は馬鹿か!」


「そ、そんな俺は自分が情けなくて、それに貴方達なら信用できると思って」


嬉しいけどカイユウさんはちょっとうかつすぎるかも、もし僕達がいい人のフリをしてこの情報を流したらおしまいだと言うのに。



「はぁ・・カイユウさん、僕は今聞いたことは生涯誰にも言わない事を僕の信じてる者に誓いますよ」


「私もだ、私の信じている神に誓おう」


僕もヒルマさんも女神とは言わない、僕は蒼にヒルマさんはいるであろうカナギウス様に誓ったからだ。


「あ、ありがとうござびます」


「だから泣かないでくださいって・・」


「気持ちは痛いほどわかるがお前はお前で今はやることがあるだろう?」


「そうでした・・」


ピクピクっとカイユウさんの耳が動いた気がした。


「ヒィィ」


「美紅どうやら来たようだ」


ヒルマさんは音でカイユウさんは臭いで気づいたらしい、便利だなーこの人達、ちょっと羨ましいかも。


「ヒィィ、きます!近づいてきます!」


「慌てるなカイユウ、たぶん自分達のとった部屋に行くとかだろう、探し物があるとはいえ、確信もないのに他人の泊まってる部屋にいきなり来るような無神経な馬鹿者はなかなかいない」


「そうですね、僕だったら勇気以前にそんな失礼な事はできないと思います」


「な、なるほど」


ドンドン!ドンドン!


「ヒィィ」


「居ましたね・・失礼な大馬鹿者」


「カイユウ叫ぶな、さっき言った通りにする、お前は奥いろ」


「カイユウさん一応念のために荷物を抱えてて下さい、いつもで脱出できるように」


「わかりました」


ドンドン!!!


うるさいな~出なかったらあきらめてよ・・居留守を使うぞ!


「美紅、まず私が出る」


「わかりました、お願いします」


ヒルカさんは扉を少しだけ開けた。

そして外の人に向かって・・・。


「誰だ?何か用か?」


「すまないがちょっと聞きたいことがある」


「聞いてなかったのか?私は誰だ?と言ったんだ、名乗らない怪しい者に何も教える事ない」


さすがです!話を聞く以前に数秒で向こうを悪者に!!


「ああ、その声は女性であってるか?俺はこの辺で冒険者をしている者だ、後ろの2人もだ。少し探し物していてな、それで今村の者に聞いて回っている」


「もう一度言うぞ?私は誰だ?と聞いたんだ、名前をな、それともお前の名前は冒険者さんなのか?そして後ろの2人もという事は2人も冒険者という名前なのか?3人同じ名前なんて奇跡の出会いでもしたのかお前らは?」


ヒルマさん凄いですけど!話したくないのはわかります、それすでに挑発ですよ~!


「おい!ねーちゃん!ちょっと考えればわかるだろ?冒険者って職業だ俺たちは!」


後ろの1人が我慢できずにそう言ってくる。


「そうか、すまない名前を2度もを聞いたのにそう言われたのでな、てっきり冒険者さん3人組かと思ってな」


「こいつっ!」


「やめろ、失礼をしたな。ちゃんと名乗るよ俺の名前はボーグだ、後ろの2人はカガラドとマガラドで兄弟だ」


「そうか、私の名はヒルマだ、怪しい者など見てない帰れ!」


そういうとバタンと扉を閉めた・・。ヒルマさん慣れすぎです。


ドンドン!ドンドン!


そしてこいつ等はしつこいな。


ヒルマさんはまた仕方なく扉を開けた。


「ヒルマさんと言ったな、ちゃんと名乗ったのにそれはないだろう?」


「そうだな、だが私もちゃんと答えた、怪しい者などいないとな!強いて言うならお前らが怪しい以上だ!


そしてまた扉をしめ・・ようとしたら足を挟まれている。


「ボーグと言ったな、そっちの方が失礼だと思わないのか?」


「悪いが俺たちも必死でね、こんな小さな村だ余所者などすぐ噂になる。お前らの中に布を被ったやつがいるはずだ、そいつに会わせてもらおう」


「仮にいたとして何故会わせねばならないんだ?」


「言ったろ?仕事だと、悪いが時間もかけてられない、多少手荒になるかもしれないぞ?」


「脅しか?まぁいいだろう・・オイ」


そうヒルマさんが言うと僕は布を被って扉に近づいた。


「なんですか?」


「私の連れはこの子だけだが?」


「・・・本当か?」


「ああ、一緒に来たのはこの子だけだ」


「布を取ってもらっても?」


「ダメだ」


「なぜだ減るものでもないだろう?」


「いや減るんだ可愛さが」


減るの!?初めて知ったんですけど・・。


「おい!ねーちゃん何のことか知らないけどいい加減にしろよ」


「お前らこそいい加減にしろ、そもそもお前らの言う事聞くいわれはないんだ、こうして扉を開けて対応してるだけ親切にしているつもりだ」


「だから言ってんだろーが!、俺らは仕事で!」


「それがなに関係あるか!お前らも冒険者ならわかるだろう?冒険者や旅の者はいさかいを起こしたくない為に極力他の者との接触を避ける習性がある!お前らは自分の都合でそれを犯している!さっき実力行使みたいな事を言ったな?いいぞ別に、ただもしそれをして私達にやましいことがない場合お前達はどうする?」


「・・・カガラド、マガラド行くぞ」


「おい!ボーグ!!」


「むかつくがその女の事は正しい、他の方法を考える」


「ちっ・・」


舌打ちをすると廊下の歩いて奥にある部屋に向かっていった。


「あの・・ヒルマさん?」


「何だ美紅?」


「作戦意味ありました?なんか全部ヒルマさんが言い負かしたみたいな感じですけど・・」


「何を言っている!美紅はいるだけでいいんだ!たぶん布を取っていたらあの3人はカイユウなど捨てて美紅を攫っていったぞ?」


そんな馬鹿な!それじゃ人攫いじゃん!


「だから危なかったんだ、私が言い負かさなければ布を取らねばいけないところだった」


いや・・それ趣旨変わってますから!それで結果オーライとか逆に凄いんですけど・・。


「あの~」


「ん?カイユウじゃないか?いたのか?」


「「ええぇぇ」」


やっぱりこの人違うものを守ってたよ!!


「よくかわりませんけど、ありがとうございました」


「ん?お礼なら美紅が言ってくれ、私が守ったのは美紅だけだ」


「・・・・ありがとうございました」


「うん!任せておけ!」


ヒルマさんいい加減正気に戻って下さい。


「でも馬3人組と一緒の宿に泊まってるのは安心できませんね」


「他の方法とか言っててたな」


「なにかあるんでしょうか?」


「さっぱりです」


「うん、ところでカイユウ、おまえ自身はどうするつもりなんだ?村に帰らないことには話しにならないだろう?」


「・・・はい、怪我もたぶんあと数時間でふさがります、だから俺暗いうちにここを出てこうと思います。

俺は夜目も利きますし、鼻もありますす。あいつ等3人も追ってはこれないでしょうし」


「おー、カイユウさんがなんか頼もしく見えました」


「うん、ちゃんと自分で考えているんだな」


「俺だって男です!やる時はやれるつもりですよ!?」


「男・・そうですよね男ですもんね!僕達に出来る事ありますか?」


男とはっきり言えるのだけ羨ましいとか思ってないよ?


「直接手伝える事は少ないかもしれないがな」


「いえ!お二人にはこれ以上迷惑をおかけできませんし大丈夫です!俺足速いですし!」


「わかりました、でも怪我ってそんな早く治るんですか?」


「俺達幻獣族の回復速度は他の獣人よりも早いらしいので平気です」


「そうなのか、ますます珍しい種族だな」


「はい、だから暗くなったらお2人ともお別れです、本当にありがとうございました。この恩は一生忘れません」


「応援してるので頑張って下さい」


「うん、村の無事を祈ってる」


そうして僕達はカイユウさんの出発まで数時間ほど休むことにした。



「どうです?」


「大丈夫だ、何の音もない」


「臭いも近づいてきてません、部屋のほうからあいつらの強い臭いがしますから」


「じゃあ、この窓から飛び降りて出発ですね」


「旅の無事を祈る」


「はい!あ、あのまたもし会えたらお礼させてください!」


「そうですね、村が安全になって会えたら何か奢って下さい」


「お前達の村で一番美味しい物を持ってきてくれ」


「わかりました、また会える日まで!」


そう言ってカイユウさんは飛び降りた2階だというのに綺麗に着地している。


「ヒルマさん」


「なんだ美紅」


「この世界って色々な人がいますね」


「確かにそうだが、私はこの世界の者だからたぶん美紅ほどそう思えないと思うぞ?美紅の世界にはどうだったんだ?」


「うーん、いましたよ?いっぱい、でも意思疎通が出来る種族が少なすぎました、ほぼ人種(ひとしゅ)です」


「人種のみか!?ダークエルフは!?」


「他にもいたかも知れませんが、僕は知りません。えっとダークエルフは存在してません、知識としてはありましたけど」


「なるほど、美紅の世界の話と今度もっと聞かせてくれ」


「話せる範囲ならいいですよ?」


「やっぱり隠し事があるのか!?」


そう言って僕の肩を掴んで揺らしてくる・・。


「い~や~だ~か~ら~僕~に~も~じ~じょ~う~が~」


僕は興奮するヒルマさんも揺らされながら落ち着かせた。


「ヒルマさん!!!」


「なんだあれは・・」


「あれ・・村の外ですよね?」


「ああ、魔法か?あそこまで光る魔法・・火・・雷・・しかし奴らの部屋からは音がしなかったぞ」


「どんな方法かわかりませんが、あれはカイユウさんを狙ってるのは明らかです」


「美紅はどうしたい?」


「僕は・・正直この世界に来てまだ自分の目的と言えるものはありません、でもやれる事はやりたいと思ってます。それより僕よりヒルマさんですよ、貴方はどうなんですか?」


「私か?私の方は基本自由だ、思想はあるがそんなに固まった組織ではない、何かが起きてそれを成す時だけ団結・・違うな手を組む組織だ。だから私個人の考えが優先される」


「でヒルマさんの考えはどうなんですか?僕は行こうと思います」


「約束してしまったしな、村一番のご馳走を」


ヒルマさんはヘルメットを取って笑顔でそう言った。

そして僕達は荷物を持ち部屋を出てあの光の方向に走った。


「待ちな、どこへ行く?」


村の入り口から出たすぐそばのところで2人組に止められた。

たしか・・カガラドとマガラドだった気がする。


「へー、こんな深夜にお出かけとか、やっぱ庇ってたのか?」


「おい!兄ちゃん後ろの小さい女暗くてよく見えないがすっげーいい女だぞ!」


暗くてよく見ないから頑張ってこっちを見るな。


「どけ、私達は用がある。お前達に構ってる暇はない」


「悪いが俺らのリーダーが本気だしてるところだ、そういうわけにはいかないな」


「行くと巻き込まれちまうぞ、後ろの女!お前みたいないい女が巻き込まれたら可哀想だから忠告してるんだぞ」


女女うるさい、僕は男だ!メスより・・マシ?いや言う人次第かな?あの人に言われると鳥肌が走るし。


「ヒルマさんどうしましょう?」


「そうだな、こいつ等は嘘つきだからな、多少実力行使も仕方ないだろう」


「あ?俺達が何か嘘でもついたか?」


「冒険者じゃないだろう?」


「・・・気づいてたか、お前何者だ?」


「正体を言わないお前らに言う必要はないな、美紅武器を見てわかるようにこいつらは剣士と弓使いだ、私が2人ともやってもいいがどうする?」


「えーと、参戦します・・」


「自信がないから任せてもらってもいいぞ?」


「い、一応修行しましたから!まだ全然ですけど!」


「わかった、危なくなったらすぐに言え、最大魔法をぶつけてやる」


出来るだけ頑張ろう、ヒルマさんの最大魔法がどんなのかは知らないけど使わせたくない気がする。


「おいおい、俺達は冒険者ってのは嘘かもしれないが弱いとは言ってないぜ?」


「それじゃ、僕は弓の人狙いますね」


「ああ、おい弓!美紅に怪我をさせたらお前に地獄を見せる!」


「お前ら話を無視するな!それに戦うんだぞ!怪我させずにどうやって戦うんだ!」


「無抵抗で負けろ」


ヒルマさんそれただの一方的な虐殺です。


「あのヒルマさん時間が・・」


「そうだったな、おい剣士行くぞ、しっかり剣を握ってろ」


「は?な、なんだ!?」


ヒルマさんがそう言うとカガラドと言う人は握ってた剣をいきなり落としてしまった。


「お、おい!待て!手がいきなり痺れ・・」


「うるさい、黙れ」


ヒルマさんは剣を拾おうとしているカガラドに近づくと一線剣の柄の部分で頭を思いっきり強打した。


瞬殺だよ・・この人やっぱり物凄く強い。


「何やってる兄貴!お前なにをした!」


「剣に電流を流しただけだ、威力は低いが便利でな、それに私はしっかり握れと言ったぞ?」


「電流?お前魔法士か?電流?もしかしてあの時の雷はお前か?」


「そんな事追求してる暇はお前にはないぞ?後ろを見ろ」


「あえ?女いつの間に!?」


「ごめんなさい!」


僕は思いっきり頭を剣で強打した、鞘から抜いてない剣で殴ったので斬れてはないが始めてたので手加減できなかった。


「やったな美紅!それにしてもそのダンジョン石は凄いな」


「はい、スラビーさんが別れる時にくれた奴です、ただ・・使ったあとちょっと疲労感が凄いんですよ・・早く魔道具に装着しないと」


「それは仕方ないな、そこまでスピードが出せる様になるダンジョン石だ、直接使えば負担は仕方ない」


「スラビーさんにまた感謝ですね、それにしてもこの人死んでないですよね?」


「それくらいじゃ人は死なない、だがしばらくは起きないだろうな、それでは美紅行くぞ!」


「はい、ヒルマさん」


そして魔法と思われる光が放たれた方向に向かっていく。



「ヒィィィィィィィィ」



結構遠いかも・・疲れてきた。


「美紅、カイユウは生きている」


「何か聞こえたんですか?」


「悲鳴が聞こえた」


例のヒィィかな?それにしても何故深夜に出るのがバレたんだろう?そしてどうやって僕達に気づかれずに

カイユウさんを追えたのかわからない。


「見つけた!」


「ああ、でも倒れてるのは・・カイユウか」


「みたいです、死んでないんですよね?」


「話では捕獲されそうになったと言っていた、殺す理由がない」


走りながら会話しながらも全力で走っていた為結構早く追いつくことが出来た。


「あ~着ちまったか、あいつら何してんだ?おい!ヒルマさんだったな、俺の仲間の兄弟2人に合わなかったか?」


「冒険者と嘘をついた奴らなら村の外で気絶してるぞ、まぁ嘘つきはここにもいるがな」


「やっぱバレてたか、あんた相当賢そうだもんな、ん?そっちのは・・布被ってた奴か?小さいと思ったが女か!暗くてよく見えないが上玉だな」


お前もか・・だから暗くて見えないなら無理してみるな!


「とりあえずカイユウさんを返してくれませんか?」


カイユウさんは倒れていた、足から血が出ていて所々黒く焦げている。

気絶しているようだった。


「あ~ごめんな、お嬢ちゃん、これ仕事なんだわ。コレ捕獲しないと俺達はちょっと困った事になるんだよ」


「やはり捕獲者か、わかっているのか?聖堂にお前らのしたことがバレた場合お前らは束縛され投獄されるぞ?」


「ふ・・ハハハ、そうだなそれは困る、だがあんた等に心配される事じゃないな、2人をやった事は殺してないなら大目に見るからどっか行ってくれないか?」


「却下ですね」


「ああ、ないな」


「残念だな、俺は魔法士だ、気づいてるかも知れないが火系だ、焦げたくないだろ?」


「脅しにもならないな、そんなことは・・美紅」


ヒルマさんが僕の名前を呼んで合図を送ってくる。

僕はそれが何の合図かわかった。


「貴方の事情より僕達はシカイユウんを助ける事を優先しますので」


「そうか、仕方ないな」


そう言うとヒルマさんの手前の地面が自慢が爆発した。


「どうだ?今のは威嚇だ、威力は弱めたがそこから動いた場合容赦なくコレを食らわせる、食らいたくなかったら回れ右を・・ん?おい、あのお嬢ちゃんはどこにいった?」


「ん?何を言っている?頭がおかしいのか?」


「・・・隠れる場所などなかった、目も離した覚えはない・・どこに行った!」


「知らないな、お前の勘違いじゃないのか?」


ドォーン、またヒルマさんの目の前の地面がえぐれた。

今度はもう少しでヒルマさんに当たる位置だ。


「おい、私は一歩も動いてないぞ?」


「その条件は二人に対しでだ、お嬢さんは消えた時点でなしだ。5秒数えるお嬢さんの場所を教えろ、次はお前に当てる」


バリバリと言う音とともにボーグの足元に細い雷撃が走った。


「なっ!」


「当てても良いが私も抵抗はするぞ?」


「お前も魔法士か!」


「質問が多い連中だな、もう5秒たったぞ?やらないのか?」


「くっ」


「賢いな、魔法士同士の戦いは相手の手の内がわからないうちは下手に動かない事だからな」


「雷系か・・やっかいな魔法だ」


「そうだな、魔法のスピードは私のほうが上だ、言っておくぞそこから1歩でも動けば私はお前に当てる」


「くそっ!!」


「大分地が出てきたな、ある程度紳士に振舞っていたつもりだろうが、下品さかにじみでていたぞ」


「クソ女が調子に乗りやがって!」


「それでいい、下手に紳士ぶられても鳥肌がたつだけだしな、それより後ろを見たほうがいいぞ?」


「はあ?そういうのは素人に使う手だぞ?」


「・・・見ないならいい」


「意味のわからない事を!」


「よし美紅そのままカイユウを連れて離れていろ」


「はぁ?なに言っていやがる!」


ボーグはその言葉を聞いて後ろを見た。

そしてすぐ後ろにいたカイユウが10メートル以上先に転がっていた。


「なんであんなところに!アバババババババ!」


「後ろを向くのは素人じゃなかったのか・・」


ヒルマさんはボーグが後ろを向いた瞬間に手から雷撃を放ってボーグに攻撃していた。


「お、まえ・・」


「ん?意識があるか?悪いが眠ってろ」


「アババババババ」


「さっきより威力を強めにしておいた朝になれば目が覚めるだろう、覚めても動けないだろうがな」


「美紅!!よくやったな!」


「ヒルマさんこそかっこよかったです!」


「そ、そんな好きだなんて・・」


言ってないし!どういう変換でそうなった!


「あの・・それよりカイユウさんを・・」


「ん?ああ、そうだったな」


ヒルマさんを連れてカイユウさんのところに行くと傷を見てもらった。


「酷いな、これはすぐに治療しないと元通りにはならないかもしれないな・・肉が焦げてる」


「・・・うぷ」


さすがちょっと見るに耐えない、これも異世界で初体験だ、こういうのになれなきゃいけないんだろうな。


「大丈夫か?美紅」


「だ、大丈夫です、それよりヒルマさんコレ使って下さい」


「コレは・・そうかコレがあったな!さすが美紅だ!」


カイユウさんの漕げた肉が綺麗に治っていく、完全ではないが焦げた部分も治り軽傷と言えるくらいまで回復してくる。

使ったのはダンジョン石、グラブから僕が手首ごと奪い取った回復のダンジョン石。


「これなら平気だ、あとは幻獣種の回復力とやらで治るだろう」


「とりあえずここから離れません?」


「そうだな、まさか私達も夜移動する事になるなんてな」


「仕方ないですよ、それよりヒルマさんあの馬使えません?」


「その方法があったか!よし美紅しっかり掴まれよ!強くだ!」


「いや3人乗るのでギリギリなので気を失ってるカイユウさんを真ん中で縄で固定しますので抱きつけないですよ?」


「カイユウは置いていこう」


「それじゃ意味ないですって!」


「・・冗談だ」


絶対半分本気だった・・だって冗談だって言ってるとき悔しそうだったし!


僕達は馬で夜の草原を走り周りの景色が明るきなり始めた時には草原を抜け岩がいっぱいある場所に来ていた。

そこでカイユウさんを下ろして休憩する事した。


「疲れました~」


「私もだ」


「少し寝たいです」


「わかった、こっちに来い」


「やっぱり見張りをします」


「何故だ!?」


「あ・・あれ?なぜお二人が?俺お別れを言って・・ここはどこ?」


私は誰?まで言ったら完璧だったよカイユウさん!


どうやらかなり混乱しているみたいだ、確かにあれだけ深手をおって、いきなり違う場所にいたらこうなるかもね


「覚えてないんですか?カイユウさんは僕達と別れたあとに、何故かあの人達に気づかれてそれで足に重症を負っていたんですよ」


「それに私達は気づいて助けに行った、そして成功したのでここまで移動してきたわけだ」


「また俺はお二人にご迷惑をかけたわけですね」


「それは気にしなくていいです、僕達は見捨てる事も出来ましたけど2人で話し合って助けに行きましたから」


「それでも俺は!」


「良いと言っている、それよりも何故お前は気づかれた?そこが私達はわからないんだ」


「それです、僕もそれが気になります」


「すみません、俺にもわからないんです、馬で追いかけられて追いつかれた時に魔法士の奴が最初に言ってた事があります」


「なんて言ってたんですか?」



『すげーな!あいつの言ったとおりだよ、動き出したって言われたんで先回りしたらドンピシャだ!便利な奴だぜ!視界が広いって便利だな!』



「本当にそう言ったのか!?」


「は、はい」


「危ないですねそれ」


「ど、どうしてですか?」


「わからないんですか?もう1人仲間がいるってことですよ」


「美紅の言うとおりだ、しかもどうやってるか知らないが場所をさぐれる様な奴だ」


「そんな!」


「この場所も危ないですねー」


「カイユウ傷は平気か?」


「あ?え?治ってる!?」


「それは美紅に感謝しろ、ダンジョン石で治したんだ」


「そ、そんな貴重な物をありがとうございます!」


「いえいえ、いいですよ、それより足はどうなんですか?」


カイユウさんは立ち上がって調子を確かめるようにジャンプしたりその場で足踏みをしてりしている。


「やっぱり本調子じゃないですけど、移動くらいならできます」


「そうか、しかし本当に凄い回復力だな、治したと言っても普通なら1~2日は安静にする傷だぞ」


「それが俺達なんです」


「じゃあ、急いで移動しましょう、出来れば休める場所がいいですけど」


「そうだな、みんな馬に乗れ」


「あ、俺は自分で走るから平気です」


「え?大丈夫ですか?」


「平気です、ここまで治していただけたら走れますよ」


「無理はするな、辛くなった場合はすぐに言え」


地図を見ると近くに川がある。

僕たちはそこに向かう事にした。


「美紅さんヒルマさん、お願いがあるんです」


「なんですか?傷辛いですか?」


「馬に乗って美紅に引っ付いてもらいたい等と言ったら見捨てるぞ」


ヒルマさんそれは貴方の願望です・・。


「ち、違います!」


「ではなんだ?」


走りながらではあるがカイユウさんは下と向き、歯を食いしばりながら言った。




「俺の村まで護衛していただけないですか!!!」




カナじい「スィーニー地球では神というのはどういう扱いだったんじゃ?」


蒼「え?知らないの?知り合いじゃなかったの?」


カナじい「顔見知り程度じゃ!聞きたいもないわぃ」


なら何故あたしに聞く・・。


蒼「ん~、人によって信じる神がたくさんいすぎたかな~、たぶんカナじいの知ってる神様信じてる人もいたと思うけど、この世界みたいに女神1人が物凄い信仰されてるってのかないかも?」


カナじい「つまりあのババアは信じられてないわけじゃな?」


蒼「いや、そういうわけじゃ・・」


カナじい「ざまあみろじゃ!!」


蒼「聞いてないし」


一体二人の神の間に何が(*´・ω・*)

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