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┗(-ω-;)┛重い回

重い話は好きなんだけど書いてると辛いよね(*´・ω・*)

その日僕は夜、僕は何度も妹の携帯を鳴らした。

でも一度としてつながることがなく、心配になった僕は両親に連絡、すぐに両親は警察に行き捜索願だし、妹と出かけたという友達に連絡をつけ一人一人に事情を聞いて回った。


妹達は海の近くの海岸線にあるショッピングモールで買い物をや食事をしてカラオケなどに行った後、夕方ぐらいにバラバラで解散したらしい。

最期に妹といた友達も方向が違ったため現地解散でショッピングモールで別れたといってたらしい。


結局僕と両親の二人は、眠れぬまま朝を迎えた。

僕は両親は現地に向かい時間に関係なく聞き込みをして警察を行ったりきたり、僕は家で待機という形になり、数分と間をおかずに妹の携帯に連絡を取るという形をとった。

しかし何度携帯にかけても不通のままだった・・・。


何か事件に巻き込まれた可能性、事故にあった可能性、拉致された可能性、色んな可能性が頭をよぎったけどそれよりも心配という二文字のほうが先走った。

妹が帰ってこない朝をむかえた僕達は両親は二人とも仕事を休み、僕も学校を休むことになった。


両親はまったく寝てない僕に少しでも良いから寝なさいと言ったが僕はまったくと言っていいほど眠気もなく、心がざわついて睡眠どころではなかった。


その日の夕方になると妹と出かけた友人達が家に来てどうなったかを聞きに来たけど、まだ帰ってないとだけ簡単に伝えて帰ってもらった。

僕も両親も妹のことだけが心配で他のことが手につかないのだ。


それは2日目の早朝のことだった。

警察から連絡があったのだ。

僕達3人はすぐに警察署に向かった。


妹のことが何かわかると思い警察署に行ったのだけれど警察の説明はこうだった。

妹が行った日の海岸の近くで夕方に行方不明者があり、幼い子供が海岸線の海で溺死体で早朝見つかったらしい。

前日に雨が降っていたこともあり水位も上がっていたための両親が目を離した隙に迷子になったための事故らしい。

亡くなった子供も可哀想だけど僕は妹の事件には関係ないと思ってまだ妹は無事かも知れないという感情が先にきて安心してしまった。


でも警察の続く言葉に両親と僕は言葉をなくして絶句した。

子供が溺れたと思われる時間に1人の女の子が遊泳禁止の海に向かって走っていくのを目撃した人がいるらしい・・っと。


警察は目撃者の証言を元にそこから海難救助隊に連絡、すでに捜査を始めているということ、もしかしたら妹の可能性もあるとのことそう言ったことを説明されて僕達は帰路についた。


警察の説明が本当なら妹は帰る途中に海を眺めていて溺れている子供を見つけてしまい助けようとして海に飛び込み、助けれずに今は行方不明になってしまった事になる。

海の事故は2日も見つからなければ絶望的だと聞いた気がする。

いや、運動神経抜群で頭もいい僕の妹ののことだ、きっとどこかの海岸に泳いで流れ着いてる可能性も皆無じゃない!僕がそう思わないでどうする!


両親も同じ考えのようで希望を捨てずにもしかしたら潮の流れで流れ着く海岸付近に連絡をいれ似た女の子が流れついていないか、身元不明の女の子の情報がないかを数日睡眠もとらずに行動した。


結果・・妹は見つからずに5日が経過した。

ちょっとづつ仮眠は取っていたもののさすがに限界が来たのか僕達は眠りたくないのに睡眠をとらずにはいられなかった。


僕はそのまま丸一日寝てしまったあとに両親と話をして父は仕事に、母は仕事を暫く休み妹の捜査を続けると言った。

母に僕も妹の捜査をしたいと申し出たが学校には行かないと駄目と念を押され学校に行くことになってしまった。


正直こんな妹のことで頭がいっぱいな状態で学校に行っても頭に何も入らなく意味はないと苦い気持ちで登校した。


学校に登校するとすぐにクラスメイトや妹のクラスメイトに質問攻めにあった。


「妹さん無事なの?」


「何処にいるかわかった?」


「何か事件に巻き込まれたの?」


「え?何?行方不明なの?拉致とか?」


「ゴメンなさい、私達が最期まで一緒にいれば・・」


「きっと無事だよ、私達も信じてる」


無神経な質問や見当違いな慰めの言葉や雑音、もう学園1の有名人と言っていい妹の噂は学校の生徒達にとってたった5日で知るところになっていた。

でも色んな質問や言葉が投げかけられたがどうでもよかった。

普段から僕は無関心を決めているのだ、他人の相手なんてしてられないので適当な言葉で返しておいた。


「心配しなくても妹は大丈夫ですから」


それ以上聞かないでくれとばかりに僕はこの一言で言葉を切り、席に座って黙り込んだ。

僕が何も言わないことに雰囲気で察した人たちは視線を交し合うと次々に自分の学年やクラスや席に戻っていった。

残りは空気を読めずに見当違い質問を繰り替えずうざい男子生徒数人が残ったけど完全無視を決め込んだ。


僕はいつ両親から連絡があっても対応できるように見つからないように携帯をいつでも出せるようにしてその日を過ごした。


結局下校の時間まで連絡はなく、僕は帰路急ぎ家に帰った。

家には誰もおらず、母に連絡してみるとまだ経過はわからないとのことだった。

ただ海難捜索の方は数日結果が見えない場合は打ち切るのが基本らしく、あと数日で打ち切るかもしれないと連絡があったそうだ。


ふざけるな!!!と僕は心の中で思ったがそんなことを思っても妹が無事に帰ってくるわけではないと心を落ち着かせた。


結局、数日後海難捜索は打ち切られた。

そして学校でも妹が行方不明ということが通知され、もし目撃した場合はすぐに報告すること全校生徒に発表された。

両親と僕でネットを使った捜索、ビラ、もしかしたらいるかも知れない地域、希望を捨てず色んな方法で妹を探した。




結局、妹が行方不明になって1ヶ月が経過した。

母も完全ではないが仕事に数日おきに復帰していた。

僕と言えば1ヶ月間無気力状態で家族以外はまったく会話せずにクラスでは無言を貫いていた。


そして僕はいつも通りには下校時間になるとすぐに学校を出た。

下校途中の人通りの少ない道を歩いていると一人の女の子に声をかけられた。



「やあ、ひさしぶりだね美紅」


幼馴染の奏 来希がそこにいた。


「・・ひさしぶり奏さん」


「おい他人行儀すぎだよ、さん付けとかやめてくれよ」


実に2年ぶりのまともな会話、小さい頃よく遊んでいたといっても相手は女性に大人気の奏である、何かと昔からちょっかいを出してきたけど、久しぶりなのでさんづけしたら感に触ったようだ。


「ゴメン、名前のがよかった?」


「名前はやめろ!知ってるだろ?」


「あぁ、ごめんね奏」


「あ・・そんなつもりで言ったんじゃじゃない、謝るよ美紅」


奏は小さい頃から自分の名前が好きじゃないらしく、妹ともよく遊んでくれていたので勇気をだして来希ちゃんを名前で呼んだら烈火のごとく怒ったのだ。

あれは本当に怖かった・・ちょっとチビッたのはいい思い出だ。

忘れたい。


「いいよ、どうしたの?奏から話しかけてくれるのなんて久しぶりだね、ってまともな会話自体してないか」


「そうだね、話す機会はあったんだけどほら?ボクの周りはちょっと熱狂的な子達がいるからさ」


馬鹿な・・自覚があったらしい、自分に憧れてる障壁系親衛隊に対して正確な感想を言った。

そう思ってるならなんとかすればいいのに、異性とはいえ会話すら遮断する障壁ってどうよ?防音機能か?しかも複数の視線が監視カメラの役目をしてるし、まあ本人がいいならいいいか・・。


「そうだね、何度か話しかけようとしたけどちょっとね」


「うん、あの子達もボクの事を好きって言ってくれるし邪険にできなくてね、友達は大切だしね、それに結構色々してくれるしね、特に異性に対しての対応とかね」


「へー」


奏は可愛いというより綺麗なタイプだ、スラッとしてて胸もあるショートカットなのは昔から変わってないけど肌も少し焼けてて健康的で凛々しいという言葉がぴったりな女の子だ。

あと一人称がボクだし!


そして断言しておこう障壁系親衛隊の中に友達として好きの感情を超えてる子達が何人かいることを・・あの子達の眼は本気と書いてマジだった・・。


奏は異性関係より基本同姓の友達優先って感じがするしその辺にぶいのかもしれない、付けこまれなきゃいいんだけど・・いや奏がそっち系の可能性も捨てきれない・・ないと思うけど・・ないよね?


「今日は君に話しがあってちょっと待たせてもらったんだよ、この道を通るのは知ってたしね」


「僕に話?何か言いたいことでもあった?」


「うん、本当は別に事もいわなきゃならないんだけど、今はそんな場合じゃないしね」


ああ・・話の流れで大体聞きたいことがわかってしまった。

奏はきっと妹の事が聞きたいんだろう、たぶんもっと前に聞きたかったんだろうけど僕達のことを思って機会を待っていたのだ。


蒼華(そうか)のことなんだけど」


「うん、その事なら平気だから心配しなくていいよ」


僕は他のクラスメイトに対応したように即答で返した。


「そういう風に言うと思っていたよ、でもね美紅ボクは詳細な情報が知りたいんだよ」


「大体知ってるでしょ?」


妹が行方不明という事実はもう学校では知らない人がいないと言われるほど周知の事実だ。


「知ってるね、でも噂程度だよ遊びに出かけて行方不明になった、一緒に言った友達に状況を聞いた子もいるけど噂が噂を呼んでどれが本物だかわからない、大体推理できるけどあってるかわからないしね、だから知りたいんだよ」


「いいよ、奏は蒼と付き合いも古いし心配してくれてるのもわかるしね、それで事実を正確に知りたいんでしょ?」


「さすが美紅、君の言うとおり付き合いが長いだけにわかってくれるみたいだね」


「うん、事実はこうだよ、蒼は1ヶ月前に友達と遊びに行った帰りに行方不明になった、そこで帰り道に子供が溺れる事故があった、子供は助からなかったらしい、でもそこで遊泳禁止の場所に入っていく女の子を見た人がいるらしい、たぶん目撃者の人は溺れてる子は見えなくて禁止の海岸に入っていく女の子を見ただけなので問題にしなかったんだろうね・・でもその女の子が妹じゃない可能性もある」


「そうか、まだその目撃者が見たという女の子が見つかってないのなら蒼華がどこかで生きている可能性はあるわけだ」


「うん」


「でも逆もあるわけだ」


「何が言いたいの?」


僕は奏を意識せず睨んでしまう。

意志の強い奏にしては珍しく僕の視線から目を背けると言葉の続きを迷わずに言って来た。


「蒼華が行方不明になって1ヶ月、もしかしたら亡くなっている可能性もあるということだ」


「ない!!!」


僕は1ヶ月ぶり・・もしかしたら数年ぶりかもしれない感情をあらわにして大声で答えた。


「き、気持ちはわかる、でも美紅、現実はそんなに甘くない!そう言った可能性も考えなきゃいけないと言うことだ!私だってずっと心配してる」


「僕だって・・僕や僕の両親は今だ満足に寝れないぐらいに心配してる!母だって毎日泣いてる!」


「そ、それはわかるさ!ボクだっていっぱい泣いたさ!蒼華の事はもう一人の妹みたいに思ってる!でも美紅には誰かがこう言ったことも言わなきゃと思って!」


「ゴメン・・聞きたくない、僕や両親が1度でもそんなことを考えたら蒼に失礼だ」


「・・そうか、すまなかった、ちょっと早急すぎたかもしれないね、ボクも自分の妹と話し合って美紅に会いに行ったほうがいいと二人で結論を出したんだ、話を聞いてつい言って置いたほうがいいと思って口にでてしまったんだ」


「・・いいよ」


「美紅、これだけはわかってほしい、ここには勇気がなくて来れないが妹の(けいもとても心配していた、だた慧はこんな状況でも君のことが・・いやこれは関係ないな」


奏にも妹がいる、同じ高校で蒼と同じ学年に、ただ慧ちゃんに関しては奏以上に疎遠になっている、中学では一言も話した記憶がない。


「うん、奏や慧ちゃんが優しいのは知ってるし、僕のためを思って言ってくれてるのはわかるけど今はそう言った言葉は聞きたくないから・・ゴメンね」


「美紅は謝りすぎだ、全然関係ないがボクはそれが苦痛だよ」


「そうなんだ」


どうでもよかった、奏が僕のことをどう思っていても今は蒼以外のことを考える余裕はボクにはない。


「話はこれで終わり?」


「あぁ、聞きたいことはもうない。余計なことも言っちゃったみたいだしね」


「気にしなくて良いよ」


「じゃあね」


そう言って僕は奏での横を通りすぎで家路に向かおうとすると服のすそを掴まれた。


「美紅、変な言い方だけどもう少しお互いに落ち着いたら伝えたいことがあるので一度会わないか?できればゆっくりと」


「落ち着いたらね、その場合は奏で一人で来てね、いつも一緒の友達と一緒は勘弁だよ?」


「あはは、それはないから安心してよ」


「またね」


今度こそ僕は家に着いた。

そして今日も家には誰も居なく静かすぎた。








次回からちょっと軽くなるようにします【●´Д`】=3 ハァ

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