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スラビーさん (大)

投稿が遅くなってすみません。


1日1話は心がけさせてもらいます。


でも書いてるうちに1話1話文字数が増えていっているんです・・。


今書いてるストックの最新話は1万を超えました、ちなみにこの回は八千ちょっとです。


ではお楽しみ下さい、ブックマークもよろしくです、されると投稿される事がすぐわかるらしいので。


そしてブックマークに入れてくれている読者の方々ありがとうございます(*´・ω・*)

初めて理不尽という言葉を知りました。

その言葉を知ったのは暗い洞窟でした。

肌寒いのにたまに横道流れてくる生暖かい風、見たこともない光景。

怖い場所なのに綺麗な場所もある、それが僕のダンジョンの初印象でした。

僕は周囲を警戒しながら進みます、なのに敵は数えるほどしか現れず、それをヒルマさんが倒していくそんな初ダンジョン。


色んなものが視界に入ってくる、

でも視界に一番たくさん映る物は・・・魔物の飛び散った死骸達!


「ヒルマさん、人も獣も植物もあがらえない力ってあるんですね」


「いきなり何を言ってるんだ美紅?」


「いえ、初ダンジョンで理不尽な大虐殺を目印にして進むと思わなかったので」


「言ってる意味はあまり理解できないが確かにこれは凄いな、スラビチュ副聖堂長という戦力がこのダンジョン攻略に必要だったというモゼットの考えがわかる光景だ」


そうだね、でもここまでする必要あったかな?さっき小さな獣が僕達を見て、ガクガク震えながらお腹を見せたよ?あれって犬とかがする服従のポーズだよね?なんで歩いてるだけで知らない獣に服従されなきゃいけないわけ?思わず撫でちゃったし。


「あのぅ、ダンジョンって階層とかないんですか?このダンジョンは確かに迷路みたいですけど階段みたいなのまったくないですよね?」


「入る時に言ったがここは確信したが主のいないダンジョンだ、だからこのダンジョン自体がちゃんと作られていない、自然に任せる感じになっているからそういったものはないな」


「なるほど、でも下に潜ってる感じはありますけどね」


スラビーさんの大虐殺のせいでダンジョンって感じがしないんだよ・・。


「美紅・・」


「なんですか?」


「そのまま後ろに下がってこっちに来い」


「・・・はい」


僕は素直にヒルマさんの言う事に従った。

だって巨大なムカデが天井にいるんだもん・・。


ムカデはギロッをこっちを見ると向きを変え・・すごい勢いで襲ってきた。

それをヒルマさんは剣で迎え撃つ。

ムカデの頭部の素早い剣撃が入ったと思ったら生物に当たった音とは思えない音が響いた。カキーン


なにあれ?皮膚が鉄でできてるの?大きさも5メートルはあるし・・。


「やっぱりか、あれはアイアンワームだ、普通のワームと違い皮膚が硬質化している」


普通のワームがどんなのか知りませんがさっき見た死骸の中に似たようなのみましたよ?

つまり硬質化したムカデもどきをスラビーさんは粉々にしたんですか?

失礼かもしれませんけどスラビーさんって魔物じゃないですよね?


「美紅耳をふさげ、ちょっと初めての者にはきついかもしれない」


「はい?よくかわらないけどわかりました」


そう言うとヒルマさんは手を前にだして拳を握った、ムカデもどきの方に照準を定めると・・


「ヴォルトール!!」


バりバリィィという轟音とともに前に一直線に稲妻が走る。


その瞬間ムカデは動きを止めて黒焦げになっていた。


「うむ、硬質化していて伝導率がいいせいでよく効くな」


初めて見た魔法は縦に走る稲妻でした・・。

生き物が焦げる匂いも初体験でした。


「す、すごいですね、これがヒルマさんの魔法ですか?」


「ああ、一番使いやすい奴だ、周りに被害もあまりないしな」


へー被害がある奴もあるんですね、使わないで下さい!!


「それより美紅周りの死骸を見ろ、血が乾いていないものがある」


すいません、緑の血なんてあんまり見たくありません。


「前の3人に近づいてきたってことですか?」


「そういうことだな、何があってもおかしくないから気をつけてくれ」






--------------------------------------------------------------------------------





「聖堂長様、ここがお父様から伝えられた場所ですよ」


「モゼット、お前の父上は本部の幹部だ、名前で呼ばずに情報部長官と言いなさい」


「す、すみません慣れないもので」


「スラビチュどうだね、もうこの辺に魔物はいないか?」


「ええ、魔物の気配はないわ、ただ後ろから何か音がしたような気がするんだけどぉ」


「へへ、気のせいですよ~スラビチュ様、最後のほうなんて小型の魔物は貴方に怯えて逃げ回ってたじゃないですか~、本当に感謝してますよ。お父様には必ず貴方のことを報告しておきますからご安心を、ひょっとしたら本部に戻れるかもしれませんよ?へへへ」


「どうでもいいわ~、それよりモゼット、貴方また名前で言ってるわよ?聖堂長の言った事聞いてたの?」


「へへ、すみません、なかなか慣れなくて」


「おい、二人とも魔物の気配がないから急ごう、もうすぐなのだろう?モゼット?」


「は、はいそのはずです」


「なら早くこの様なことは終わらせて事務所でゆっくりしたいものだ」


「聖堂長様、これは本部の直属の指令なんで我慢してください」


「わかっておる、そうでなければ私やスラビチュまで連れてこんなところの君と来るなんてしたくはない」


「こりゃ厳しい」


「あら~、これこれダンジョン石じゃない!珍しいわ~ラッキー!運が良かったのね」


「おー!スラビチュ様さすがですね」


「あげないわよ?」


「いえいえ、そんなつもりで言ったんじゃないんです、それに俺は・・・・」


「おい!いい加減先に進むぞ二人とも」


「は~~い」


「へ、へい」




-------------------------------------------------------------------------------



「ヒルマさん、ヒルマさんはモゼットがここに何をしに来たのかは検討がついてるんですよね?」


「そんな質問をするという事は、美紅も大体の検討はついてるという事か?」


「僕はのはたぶんってだけです、たぶんヒルマさんの方はもう確信してるんじゃないですか?」


僕はこっちの世界にきたばかり、しかも初ダンジョンけどなんとなくモゼットの目的はわかる。

こっちの世界のダンジョンでの旨みはダンジョン石だ、おそらくモゼットはダンジョン石を探してる。


「確信か・・そうだな。予想はある、ただ100%確信までいってない、小さいが可能性もあるしな」


「確信が持てない小さい理由って何ですか?」


え?ヒルマさんもダンジョン石目的って思ってなかったの?まだ何かあるのかな?


「そうだな、1つはダンジョン石目的だな」


それ以外あるの!?


「2つ目は?」


「魔道具の素材目的だよ」


「・・え?魔道具の素材ってダンジョンでとれるんですか?」


「前からなんとなく思っていたが美紅はあまり物を知らないな?何か事情があるのか?」


うっ・・『風』でこっち来たばかりなのです。


「田舎者であまり利口じゃないもので、ごめんなさい」


「せ、責めてはいないぞ!これから覚えていけばいい!私がずっと教えてやる!」


「あ、ありがとうございます」


ずっと??


「3つ目もあるが今回はその可能性はないな」


「なんでですか?」


「3つ目は腕に自信のある者や強くなりたいものが腕試しではいる場合だからだ」


「なるほど~2つ目の魔道具素材の為ってことは?」


「それも少ないが可能性はある、魔道具素材は魔物や魔力を宿した生物の素材を使って作られる、だがここには主がいない、確かに強い魔物もいる、多少素材になる魔物の死骸も先ほどからあったが、聖堂長、副聖堂長の2人が来てまで主のいないダンジョンに求める魔物はいないと思う」


勉強になる、ダンジョン石だけがダンジョンのお宝じゃなかったのね!


ん・・魔物の素材?え?今ヒルマさん素材になる物も見つけてたって言ったよね?つ・ま・り!スラビーさんが粉々にしすぎたせいで素材もダメになってるってことじゃん!何してくれるのあの人!せっかくの素材!お金を!絶対『ん~気持ち一撃がはいったわ~』とか言って素材とか考えずに進んでるに違いない!もったない・・。


「じゃあ、やっぱり1つ目のダンジョン石が可能性が高いってことですよね?」


「ああ、ダンジョン石は強い魔力を持つ生物から漏れ出している魔力がダンジョン内に充満してダンジョンの鉱石が生むものだ、ダンジョンという密閉空間だからこそ発生するといわれている。地上では魔力なんて洩れ放題で充満することはないからな、だから高価なんだ」


ヒルマさん!勉強になります!


「だからこのダンジョンは恐らく踏破されてない、ダンジョン石は長い年月をかけた物ほど良いダンジョン石になるといわれている、私はそのダンジョン石を求めてモゼットはここに来ていると思う」


「モゼットと本部の人たちが悪い事を企んでるならそんな物渡したくないですね、でもそんなに凄いものならきっと大きいでしょうね~」


「もちろん渡せない、だから止めないと。・・・あと美紅・・これはさすがに知ってると思うがダンジョン石の良さは大きさじゃないぞ?当たり前だが明度だぞ?」


え・・?また想像で無知を口に出してしまった・・たしかに持ってる奴で色が曇ってるとかくすんでるとかあったし、スラビーさんにも「それくすんでる?」とか結構聞かれた!なぜ気づかなかった僕!しかも今ヒルマさんになんか遠慮しがちに同情の目で言われたし・・なんて言い返せば?・・でも知ったかぶりしても仕方ないよね?


「ごめんなさい・・僕ダンジョン石の価値は明度って知りませんでした」


「あ、謝らなくてもいいんだ!誰にも知らない事はある!知らない事はわたしがこれから手取り足取りおしえるから!」


「・・ありがとうございます」


手取り足取りってとこも突っ込みたいけど、それ以上に恥ずかしかったし、だってヒルマさん「これはさすがに」って言ったよね!たぶん今のは子供でも知ってる常識だったに違いない。


「み、美紅!ほら!他に質問はないか!何でも答えるぞ!なんなら私のスリーサイズでもいいぞ!」


すっごい同情されてる!しかも自分の一番大切な情報まで犠牲にして!ヒルマさん優しいのはいいけど今はその優しさが痛いからやめて!ぶわっ!


「すみません、じゃあお言葉に甘えて。魔道具素材って魔物ならなんでもいいんですか?あとスリーサイズはいいです自分を大切にしてください」


「美紅そんなに私の事を!」


質問してくれって言ったのに後半だけ反応された!?


「あのぅ、魔道具を・・」


「あ?ああ、すまない、魔道具は魔物でも魔力を持ってる物だけだな、ただ魔物だけじゃない魔力宿してる植物だっている、それは強い生物ほどいい素材が取れるとされている、その辺は専門化やドワーフ、あと・・・エ、エルフも詳しいとされている」


「エルフもですか!!!」


「なぜエルフだけ反応するんだ?」


勘違いしないで下さい!耳触りたいだけです!やましい気持ちはありません!え?それはやましいって?知らん!!


「エルフはあまりいないって聞いたもので」


「そ、そうだな連中は存在はするがどこにいるかはさっぱりなんだ」


「ですよね・・」


物知りのヒルマさんなら耳の場所を知ってると思ったのに!


「そんなわけで魔道具になる物の素材は魔力次第だ、ただ・・それを詳しく調べている者で探究心によってとんでもない事をしようとした者もいる」


「え??なんですか??」


「いや、いいすまないが忘れてくれ、これは私もあまり確信がないし、事実じゃないかもしれない」


「はあ?わかりました」


気になるけど教えたくない事まで無理にきかなくてもいいや。



その時だった・・まだ距離があるとは思うが明らかに前の方から洞窟に反響して声が聞こえた。


『へ~へっへ~、これです、これ!これがお父様の告げられたものに違いない!これで・・・・・』


「美紅!」


「はい!近いです」


「走るぞ!!注意してついて来い!」


「了解しました」


僕達は声が聞こえた事で走りにくいダンジョンなのにそんな事を気にせずに戦力失踪した。





--------------------------------------------------------------------------------




「へ~へっへ~、これです、これ!これがお父様の告げられたものに違いない!これで・・・・・」


「綺麗ね~」


「任務を達成して喜んでいるところを悪いがモゼット、それが情報部部長が言った今回の目的かね?」


「へ?ああ・・聖堂長様、そうですそうです、貴方やスラビチュ様には今回はお父様から『情報本部からの直接指令でオストリア聖域管理のダンジョンにあるものを取ってきてほしい』と俺経由でそれしか伝えてなかったでしたよね~」


「ああ、そうだ!何度聞いてもお前はお前は答えをはぐらかしたな」


「すみません一応極秘なもんで、へへへ、だがもう隠す必要はありません!見てくださいこの輝き!この色!こりゃ聖色ですよ!あなた方も見るのは初めてじゃないんですか!?へ~へっへっへ」


「そ、それが聖なる色なのか!?どの属性にも属さない色のダンジョン石なのか!」


「たしかにお初ね~」


「へ~へっへっへ~、これさえあればこれさえあれば」


「おい!モゼット興奮してないで戻るぞ!そんな貴重な物を手に入れてからいつまでもここにいるわけにはいかん!何が起こるかわからんからな、すまないスラビチュすぐに帰還の準備だ」


「は~い!聖堂長様」


「ちょっ!ちょっと待ってくださいな聖堂長様!」


「何だ?まだ用があるのか?」


「へへ、大した用じゃないんですがね、実はこれを見て欲しいんです」


そう言うとモゼットは懐から1つの石を出した。


「ん?なんだそれもダンジョン石じゃないか?それがどうかしたのか?」確かに見るかぎりそれも輝き具合からして貴重な物というのはわかるが」


「グラブ様~」


「どうした?スラビチュ」


「逃げるか避けるかしたほうが・・よさそうよ!!!」


「何?」


そう言うとスラビチュは聖堂長を抱えて走ろうと聖堂長のほうに駈け寄ろうとした。


「残念!襲いですよスラビチュ様!フローズロック!!」


次の瞬間・・二人は別々に棺桶のような氷の塊の中にいた。


「へっへっへっへ~、お父様!任務完了です!今帰ります!ただし・・このダンジョン石と一緒になってね!」




「初対面の時も時も思ったが気持ちの悪い笑い方だ、私の一番嫌いなタイプの笑いだ」


「ん??おお~、あの時の全身鎧のメスじゃないか!どうしてここにいる?いや簡単だな、追いかけてきたのか?よく場所がわかったな、そんなに頭の回るメスには見えなかったのに」


「お前みたいのに頭が悪いと言われると腹が立つな」


「スラビーさん!あとハ・・グラブ聖堂長!なんで凍って!?これ大丈夫なんですか?あ・・でもスラビーさんならこのまま後世に私の美を保存よ~って言いそうだしいいかも・・って助けなきゃ!!」


「あん?・・もう1匹弱そうなのがいるな?どこかで見たことあるんだが記憶に・・」


「馬鹿だから忘れたんじゃないのか?モゼット、美紅みたいな愛らしい者を一度見ていて忘れる時点で脳がつるつるな証拠だ」


「ば、馬鹿にするな!俺はもうお前達とは違うんだ!」


「美紅、こいつは私が見ているお前はグラブ聖堂長とスラビチュ副聖堂長に危険がないように見張っていてくれ」


「は、はい!ヒルマさんも気をつけて下さい!」


「大丈夫だ!ヴォルトール!!」


「ヒィ・・フ、フローズロック」


そういうとヒルマさんの腕からあのイナズマが走った、だか今度はモゼットも辛うじて反応したのか手に持つ青いダンジョン石が光ったと思ったら目の前にスラビーさん達を閉じ込めている氷と同じ様なっものが出現して盾となって防いでいた。


「無能のクセにやっかいな者をもっているらしいな」


「だ、黙れ!ま、魔法なんて使いやがって!だからお前達魔法使いは嫌いなんだ!力があるからっていつも馬鹿にしやがって!見てろ!それもすぐ終わるからな!」


何かトラウマでもあるのかな?想像はつくけど・・。


「ヒルマさん!モゼットの左の手見てください!」


「何だあれは?青とは別に持っていたのか」」


「たぶんダンジョン石です」


「だがあんな色はみたことは・・」


「早く何とかしたほうがいいと思います!」


僕はアレを見たことがある、ギフトの儀式の時に1回。


モゼットが持ってるのは銀色のダンジョン石、しかも内から輝いている、たぶんアレは・・。


「そうだな・・モゼット悪いが命の保証はできないぞ」




『そ~の必要はないわよ~~~ん』




え?すごい軽い感じで懐かしい声が・・氷の中から聞こえたような・・?


バリーンと言う音とともに氷が弾けとんだ。

そしてそこにはポージングを決めて上半身裸のスラビーさんが・・どうやら氷と一緒に上着も弾け飛んだらしい・・実際筋肉で服破る人見ちゃったよ・・・。



「ひさしぶり!美紅ちゃんって言ってもそんなに立ってないわね」


「ゴメンなさい、お別れ言ったのにヒルマさんに無理言って来ちゃいました」


「気にしないでいいのよ~、この後ゆっくりお別れが言えるんだし」


「・・それよりもその体なんですか?」


「うふ♡気づいちゃった?これ私が使える土属性の一番強い魔法よ、体の運動機能を限界以上に上げてくれてさらにわたしの場合肉体の大きさまで影響がでるみたいなのよ、それで氷の内側から筋肉の膨張で氷を割ったのよ!衰えたわ~時間かかっちゃたし~美紅ちゃんとヒルマちゃんが時間稼ぎしてくれて助かったわん」


あーー・・それでその大きさなんですね・・普段の1.5倍くらい圧力があるんですけど・・身長も・・。


「残念だったわね、私とグラブ様を口封じかなんか知らないけどこのままヤっちゃおうとしたみただけど無理よ!まぁ、わたしとしては~このまま氷の彫刻として後世にわたしの美を伝える存在になってもよかったんだけどね」


やだ、冗談で言ったのに本当に言ってる、当たっちゃったよ・・。


「ス、スラビチュ!このば、化け物め!フローズスピア!」


バリーン!モゼットの叫びで数本の氷の矢がスラビーさんを襲った。


だが・・全部筋肉で弾かれた・・だと・・


「無駄よん、今のわたしの状態は鋼鉄よりちょっとだけ堅いのよん、傷を付けれる人なんていないわよ」


こわっ!!!スラビーさんこわっ!!!


「ひぃっひぃーー!」


「スラビチュ副聖堂長!あのダンジョン石を確保しないと!」


「まっかせて~」


そう言うとスラビーさんは物凄いスピードでモゼットとの距離を詰めると顔面に拳を叩き込んだ。


「ぶへっ!」


凄い勢いで吹っ飛ばされて壁にぶつかるモゼット、雑魚すぎる。


「ふぅ・・一件落着ね~」


「す、すごいな・・スラビチュ副聖堂長」


「素直にその言葉同意しますヒルマさん、それにしてもスラビーさんもしかして気づいてました?モゼットの事あんまり躊躇しなかったですよね?」


「あら~、鋭い子ね美紅ちゃん、ここにいるって事は色んなこと知っちゃったと思うけどわたしはわたしで職業柄色んなしがらみがあるのよ、だからモゼットの事は警戒していたの、何かするのはわかってたしそれが何かわからないから利用されてたのよ」


「つまり、わかっていてで協力するフリをしてモゼットの目的を見極めていたのか、余計な事をしてしまったのかな私達は」


「い~え、実際来てくれて助かったわよ、氷に閉じ込められてから脱出するのに思ったより時間かかちゃってね~感謝するわ美紅ちゃんにヒルマちゃん」


「それはよかった」


「そうですね」


「さっ!それよりも先にグラブ様を解放しましょ!いつまでもあのままだと危険だしね」


忘れてた・・ハ・・グラブ聖堂長も氷づけだったんだ・・後世にハ・・伝えるわけには行かない。


「それにしてもスラビーさんいつまでそのままなんですか?巨大化してますよね?」


「いやだ!そんなに見つめないでよ!しょうがないじゃないこの魔法使うと15分以上筋肉肥大、鋼鉄化と運動能力向上が解けないのよ、あと10分はこのままね。叩いてみる?堅いわよ♡」


「嫌です!」


蒼の体か壊れる!!


氷づけのハ・・グラブ聖堂長の前に来るとスラビーさんは腰を落して拳を引いて構えた。


「ぞりゃっ!!!!!」


そして氷に向かって拳を叩き込んだ。

氷に細かいヒビが入っていく、そして割れたと思ったらその中から聖堂長が出てきた。


「がはっ・・ス、スラビチュか?」


「そうよん大丈夫グラブ様」


「ああ・・すまない平気だ、その二人は?ああ・・あの時の鎧のメスにスラビチュが世話にをしていたメスか、何故ここにいるかはわからんが・・そ、それよりモゼットはどうした!?あの聖色のダンジョン石を確保せねば!!」


「もう落ち着いてグラブ様!平気よ~モゼットは顔面はぐちゃぐちゃだけど生きてるわ、ね?美紅ちゃんヒルマちゃん」


「そうだな、当分目は覚めないと思う」


「ですねー」


「そうか・・よくやってくれた、今回は本当に助かったスラビチュ」


「そんな畏まらないでグラブ様、貴方には恩もあ・・え?????




「ありがとうスラビチュ」




次の瞬間、僕が見たのはその言葉を喋ったグラブ聖堂長が手刀でスラビーさんの体を貫いていた映像だった。

蒼「カナじい、あたしもちょっと聞きたいんだけど?」


カナじい「なんじゃ言うてみぃ」


蒼「男心って何?」


カナじい「・・・・・じゃ」


蒼「え?聞こえないんだけど」


カナじい「それを伝えたつもりで振られたんじゃ!!」


蒼「ちょっと!泣きながら走り去らないでよ!!」


そっとしておいておやり(*´・ω・*)

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