やってきました異世界
ついに来ました異世界
異世界?(*´・ω・*)
異世界偏から第2部に修正しました。
目の前でマッチョな男性が悲鳴をあげている。
「ぎぃぃぃやあああああああああ!見ないでえええ!恥ずかしいぃぃぃお嫁にいけなくなるぅぅぅぅ!!」
ああ・・僕はついに異(常)世界に来たんだなー!
蒼ちゃん僕頑張るよ、早くも現実逃避気味だけど諦めないのが肝心なんだよね!
てか蒼ちゃん!なんでここに飛ばしたの!!知らなかったとかじゃ絶対ないよね!!わざとだよね!!
最後の『お兄ちゃん大好き』って聞こえた言葉が凄い嬉しかったのにコレはないよ!
数年ぶりに聞いたお兄ちゃん発言・・そのあとのこの仕打ち・・蒼・・・。
大好きなお兄ちゃんは今蒼の送った場所のせいで覗き魔扱いされてます。
OKOK、落ち着け僕、マッチョでたぶんお姉言葉だからあっちの趣味の人だろうけど、姿形・・いやあんまり見たくないけど・・ギリギリ人類な気がする。
きっとコンタクトは取れるはずだ・・頑張れ僕!第一村人??(全裸)発見したしとりあえず会話だ!
「あの、すみません僕は怪しいものでは」
全部言い切る前に止められる。
「この泉は漢の聖域よ!!メスは入ってきちゃいけないのよ!!それに今はわたしが貸しきってるの!!そんな時にきた奴が怪しくないって言っても信じられるわけないわ!!うぁぁぁぁん!」
どうやらここは漢とやらの聖域らしい、初異世界で初の情報が手に入った、やだな初情報これって・・。
それにやっぱりと言うかなんと言うか、僕は女の子と勘違いされている・・。
やっぱりね!蒼ちゃんよかったね!君の願った可愛い男の子効果絶大だよ!ぐすっ・・
「あのですね、これには色々を事情がありまして・・せめて冷静に話を聞いたいただけると嬉しいのですが」
「先に後ろを向いて!!いつまで見てるつもり!!見たいのもわかるけどこれ以上汚さないで!!」
「は、はい!」
僕は勢いに押されて後ろを向いて視線を外す。
あれだよ?後ろを向きますって意味の「はい」だからね?見たいのもわかるけどの「はい」じゃないよ?
「向きました!」
「そのままジッとしてて少しでもこっち向いたらその顔掴んで握りつぶすわよ?」
「大丈夫です、もう見たくありません!」
握りつぶされたくないし、出来ればもう見たくない・・見せてくれると言っても。
「今失礼な言い方しなかった?」
「いえ!全然そんな事ありません!恐れ多いという意味です!」
実際恐ろしい映像でした、僕の記憶よ消えろ!
数分位で後ろから声がかかった。
「もういいわよ」
向いても良いと言ってるけどどうしよう、拳とか飛んでこないかな?怖いんだけど・・。
「あの?ほんとに大丈夫ですか?」
「えぇ・・落ち着いたわ、貴方が誰か知らないけど事情を聞いてあげるわ、でも理由次第じゃこの後貴方を憲兵に突き出すわ」
なんてことだ・・ちゃんと説得しないと来て10分も立たないうちに犯罪者!頑張れ僕!
「それじゃあ、そっち向きますね」
・・・ピンクのフリフリのドレス・・。(膝上)
「お似合いですね、その服」
「あら、褒めてくれるの?まだ貴方の正体はわからないけど嬉しいわぁ」
よし、マッチョコンクールでするような笑顔だ。
「まず、理由の前に自己紹介を僕の名前は樹 美紅と言います、美紅が名前ですので美紅と呼んで下さい」
「ご丁寧にどう~も、わたしはスラビチュって言うの、スラビーって呼んでね」
「はい」
さっきはすっごい悲鳴だったけどこの人礼儀正しいかも、もしかしたらいい人なのかもと言う思いが沸いてきた、そうだよね!話が通じないのはあの3人組だけで十分なんだよ!
「でですね・・スラビーさん実は勘違いをしているかもしれませんが僕はお」
最後まで言う前にスラビーさんがちょっと大きめの声に言葉遮られた。
「はぁぁ、それにしても貴方物凄く可愛らしいわね~、ぶっ潰したいわ~」
「・・ふぇ??」
「おほほ、本当には潰さないわよ、いやあね~、でもこうして冷静に考えると清めの時間を見られたのは恥かしかったけど貴方がメスで本当によかったわ」
「・・・どういうことでしょう」
「あらその反応?やっぱり余所者なのね?清めの儀式を殿方に見られたりしたらわたしその人に責任とって貰わなきゃいけないもの」
「責任と申しますと??」
「やだ恥ずかしい言わせないでよ!もちろん一生の問題のあ・れ・よ!」
「ソウナンデスカー」
「ええ、それよりゴメンなさい、さっき何か言いかけてたわね?勘違いしてるとか」
落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け!これは蒼の体だ!胸はなくても女の子に見えてる!ここで正直に答えたら僕の人生は異世界に来て10分でゴールしてしまう!まったくなんて場所に送ってくれたんだ蒼!嘘はいけない事だけどこの嘘はどっちも不幸にならないための嘘なはず、いやこの人と一生を過ごすことになったら僕が不幸とか考えてないよ?
「はい、実はボク勘違いしないで貰いたいんですけどスラビーさんを覗きたくてあそこにいたわけじゃなくて事故なんです」
よーし軌道修正完了~いける!この体結構頭の回転速い?脳も蒼だからかな?高スペック万歳!
「そうなねぇ、確かに貴方いきなり現れたものものねぇ」
「はい、それにも事情があるのです」
「わたしも被害者だし納得したいし全部話してもらっていいかしら」
「はい、突き出されたくないですし」
男なのは内緒にするとして、ここに来た理由を話しても信じてもらえるのだろうか?
でも僕はこの人に迷惑をかけたみたいだし一応話さなきゃ話せる範囲で。
そして僕はさすがに女神な妹の事や個人の事情はあえて抜かして異世界から来たこと、そして飛ばされたことを大まかに話した。
「つまりこうこうことかしら?貴方は世界干渉の『風』で女神様にここに飛ばされてしまった、そしてその場所で偶然わたしの裸を見てしまった」
「はい・・ゴメンなさい」
「そう、ちょっと当然すぎて信じられないけど憲兵に突き出すのはやめるわ」
「え?許してくれるのですか?」
「そうね、当然姿現れる方法はあるけど貴方の言ってる事の方が信憑性があるもの」
ちょっと驚いたかも、まさか信じてもらえるとは思わなかった。いや・・信じてもらわないと覗き魔になるところだったけどね!
「ありがとうございます!」
「いいのよぉ、それに貴方みたいな可愛い顔でお礼を言われると捻り潰したくなるわ~」
なにそれ!さっきから蒼の笑顔が気に触ってる!?まさか異世界とはいえ蒼の笑顔が効かない所があるなんて!世の中広いなー!
「あはは、笑わないほうが良いみたいですね」
「違うわよ、可愛すぎて嫉妬しちゃうって意味よ?わたしが褒めてるんだから誇りなさい」
捻り潰す=褒め言葉でした、異世界語って難しいなぁ・・。
「そうですか、あのでもなんでこんな変な話を納得してくれたんですか?異世界ですよ?」
「そうね~、この世界で『風』の存在は結構有名なのよ、来たばかりで知らないのね」
「そうなんですか??」
「ええ、女神信仰がある地域は顕著よ、その地域に『風』来ると国や町をあげてお祝いするぐらいの場所もあるわ」
そっち行きたかった~!ドキドキいきなり漢の水浴び見学ツアーよりもそっちの国や町に送って欲しかった~蒼ちゃ~んなんてことしたのぉぉぉ!
「ここにはないのですか?女神信仰は」
「そうね~ここは特別といえば特別だけどしいて言えばあるわ」
わかります!ここがすごい特別だという事は物凄いわかります!!
「特別ってなんですか?」
「そうね、色々説明したげるわ、その前にここを出ましょうか、次の清めの儀式をする人来ちゃうしね。近くにあんまり知られてない静かなお店があるのそこに行きましょう、といってもこの泉の近くには3件ほどしかお店ないけどね、この時間なら人も少ないはずよ」
「はい、でも僕はこっちの通貨をまだ持ってません」
「平気よ、奢ってあげるわ、貴方可愛いし」
「色々ありがとうございます」
そう言うとスラビーさんはマッチョスマイルで笑いこっちよっと案内してくれる。
どうやら僕はとんでもない場所に飛ばされたけど会った人はいい人みたいな気がする。
笑うとピクピク筋肉が動くけどね、逞しい。
スラビーさんのあとをトコトコついていくと確かに見つけにくい場所にお店があった。
中に入ると小柄な男性が1人いた。
「らっしゃい、あら?スラビーじゃない?儀式は終わったの?裏にはすぐ行くの?」
「こらっ!しーー!」
「あら、ごめんなさい!」
そう言った男性は小さいが横に大きい、筋肉が・・そして言葉使いがお姉だ!
なんだろう今のやり取りは・・そして二人とも気味が悪い・・よ。
「色々事情があってね!悪いけど一番静かな席に案内してくれる?連れがいるの二人っきりで内緒の話がしたいの」
「あれ焼けるわね~ついに春がきたの?」
なんて自然な会話なんでしょう、春ってあれですよね?四季の春ですよね?こっちにも春は来るんですよね?
「違うわよ~、ちょっと可愛い子と知り合っちゃって親交深めるのよ」
「まあ!どんな子?」
そう言うとお店のマスター?高身長でマッチョでガタイのいいスラビーさんの後ろにちょこんと隠れていた僕を見つけてこっちを見た。
「あらま!メス?!!珍しいわ~、まあこれは確かに可愛いわね~捻り潰したいわ!」
ワーイ・・マタホメラレタヨ!捻り潰したい=褒め言葉。
「こんにちわ、美紅といいます」
「こんにちわ、この店の女将よ」
女将?男将じゃ・・いや深く突っ込んじゃいけないよね?
「立ってるのも疲れるし案内してくれる?それとわたしには蜂蜜酒を頂戴、美紅は?お酒は飲めるの?」
「僕はまだ飲めませんので他のものでお願いします」
「ならお季節の果実を絞ったジュースがお勧めよ?」
「それでいいです」
「わかったわ!それをお願いね、さっ!席につきましょ」
そうしてスラビーさんと僕はお店の奥にある静かそうな席に案内された。
「どうぞ、ごゆっくり」
女将?さんが2人の飲み物を置いて営業スマイルをして去っていく。
「ではあたし達の出会いに乾杯!」
「カンパーイ」
素敵な?出会いに僕は応え乾杯と返す。
そしてスラビーさんは大ジョッキの蜂蜜種を一気にゴクゴク飲みだした。
「ぶはっ!おかわり!」
はやっ!!
「ごめんなさいね、お清め儀式の後のコレはやめれないのよ」
「いえ、気にしないで下さい」
「それじゃ、まず大切な事から言うわね、貴方が『風』というならここではもう言わないほうがいいわよ、出来るだけ内緒にしておきなさいこれは忠告よ」
「え?なぜですか?」
「あたしは別に気にしないけどね、気にする人とってはたぶん危害をくわえられるわ」
「えええ!暴力とかですか!?」
「それもあるけど、可能性は色々ね、理由はさっき言ったように女神信仰のせいね」
「へ?女神信仰してる場所は歓迎されるって言ってませんでしたか?」
「もちろん普段ならそうよ、でも時期が最悪なのよ」
「もしスラビーさんさえよければ詳しくお願いします」
「ええいいわよ、『風』の存在はこの町には伝記として残ってるわ、そういうのが世界にあるってことは有名なの、そしてそれを行なう女神も有名なの」
行なうのはカナギウス様のはず・・でも女神が行なうってなっているという事は表向きは世界では女神が全面的にでているってことかな?その辺は口挟まないほうがいいかも。
「そうなんですか」
「そしてコレからが重要な事ね、さっき時期が悪いって言ったのがその理由なの」
「時期ですか?」
「先に聞きたいのだけどもしかして貴方女神様に会った?」
いきなりだ、なぜ先にこんな事を聞くのかわからないけどどう答えたらいいんだろう?
でもスラビーさんは親切にしてくれている、ここで嘘をつく意味はないと思い僕は正直に答えた。
「はい、とっても可愛くて愛らしい女神にここに飛ばされました!」
女神のことを正直に伝えてみました!
「そこまで詳しく聞いてないわよ、じゃあその女神様がほんの1月程前にに現れたってことも知ってる?」
「はい、女神が交代したんですよね?」
「そうね知ってるなら話は早いわ、原因はそこなのよ」
「交代すると問題あるのですか?」
なんか嫌な予感するなー。
「ええ、交代する前の女神様ね、とっても素晴らしい方だったらしいのよ、そしてこの場所はねその女神様への信仰がとっても深かったの」
「・・・つまりその」
「もう気づいてるようね、世界で女神交代が通知されると様々な反応があるわ、良くも悪くもね。ここははっきり言うわね、新しい女神に送られてきた『風』の貴方には悪いほうなのよ」
「前の女神信仰が強くて新しい女神の降臨に納得できない人たちがいるってことですよね?」
「そうね、そういう意味よ」
とんでもない場所に来てしまった・・。
いや最初から今まで全部とんでもなかったけどね!
ん~・・蒼知っててわざと飛ばしたのかなーこれが手伝いに関係あるとか?でも今はわからないし考えても仕方ないかなー。
「わかりました、最初失礼なことしたのに色々教えてくれてありがとうございます」
「いいのよぉ」
「僕から聞きたいことあるのですがいいですか?」
「決まった人ならいないわよ!今はまだね♡」
「イツカデキルトイイデスネって違いますよ、先ほどの話ですけどスラビーさんはどうなんですか?」
「前任の女神様を信仰してるかってこと?」
「はい、気に触らなければ教えてくれればと」
「そうねぇ、はっきり言うわ!わたしはぜんっぜん信仰してないわ!」
結構強く否定されたし。
「そうなんですか?」
「疑うのも無理ないわね~信仰してたら貴方をどうにかするかもしれないし」
「そんなつもりで聞いたんじゃ・・」
「わかってるわよぉ、わたしが信仰してない理由はね、ひ・み・つ!でも本当よ?むしろ今回交代した新しい女神よりと言ってもいいわ!」
蒼!信者候補だ!喜べ!喜んでね?
「でもこの町の人達ってなんでそんなに前任の女神様を信仰してるんですか?」
「ふふ、それはね、前任の女神様の二つ名とその女神の教えにあるのよ」
そういえば僕裏切り女神の名前知らないや。
「教えてもらっていいですか?」
「清さこそその者の心を洗わず鏡である!それがこの地に一度降りた女神のお告げよ!むかーしの話だけどね、それに共感する子達が凄いのよ」
「へー」
確かにいい言葉だけど・・裏切ったくせに清さ?騙してない?
「あ・・これから行く町には暫くいるでしょ?」
「はい」
「これから行く町にメスは少ないからね」
「え??」
「へーきよ!メスだからって迫害まではされないから!」
またメスって言った!メスって言ったよこの人!
そうだ思い出した!僕は女の子のフリしなきゃいけないんだ!バレたら責任取らされる・・。
蒼様女神様僕に力を!
「これから向かう町は清さを重んじる『純潔の女神フレアナが祝福を授けた町』漢達のためにある町」
「・・・・・・」
「ようこそ!美紅ちゃん!オストピアへ!!!!」
すぐに旅支度をして別の場所に向かいたいよ蒼・・・。
何度も言うよ蒼・・。
なんて場所に飛ばしてくれたんだ!!!
美紅「蒼ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
まぁ気持ちはわかる(*´・ω・*)




