必然的な出会い
会話ばっかりです。
11/20修正。
序章2
生徒会の人がこわいです
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体育館に着くと、まぁまぁな人数の生徒が座っている。
あと15分ほどで集まるのだろうか?と思いながら、受付でIDと一緒に貰った番号札がついている席に座った。
すると、歩きながら声を荒げている女子生徒と、その脇でサポートをしているような男子生徒を見つけた。
片腕に腕章みたいなものが見えたので二年か三年だろう。
生徒会?とか実行委員会?とかかなぁ…インカムついてるし。行き届いてるなぁ。
よく見ると、サラサラした黒髪のボブに、つり目のデキル綺麗系女子!という雰囲気を醸す女子生徒。スタイルもちょうど良い具合(私は変態おやぢか!)
男子生徒は、明るめの茶髪で短髪。人懐っこい顔をした人だが身長がこれまたデカイ!180センチはありそうだ。
彼女たちは私の近くで一旦立ち止まったので、会話が良く聞こえた。
「そこ!はみ出さないで!あ、トイレはあっちだから!すぐ済ますように!ちょっとそこのアンタ!飲食禁止!…あーもう、今年は特にひどいわね…なんだっけ、ゆとり?」
「いや会長…ゆとりの一言で片付けるのは真面目な子がかわいそーっすよ(それもまぁ小数だけど)」
「わかってるわよ、いちいち突っ込まないでくれる」
「サーセン!というか会長、だいぶ時間ヤバそうですね。全員来るのかなぁ」
はぁ…と溜息をつく会長と呼ばれた女子生徒は、手元に持っている資料のようなもの(名簿?)を見つめていた。
「この男子だけは必ず参加させるようにって言われてるけど、私的には全員参加させたいところね」
「無理っすね!」
「とりあえず学校にはいるみたいだし、中学校が同じ生徒とかいるかしら。ちょっと調べてくるからマナーの悪い生徒の注意は、鈴宮!頼むわね」
「うす!りょーかいっす!」
そう言って会長と呼ばれた女子生徒はその場から離れた。
二人の掛け合いが、絶妙だったわ…うん。
ーーー
入学式は少し時間が遅れているようだ。時間おしてるって言ってたもんなぁ、生徒会の人達。
大変だなぁと思っていると、先程の会長さんが走ってこちらの方に迫ってきた。
チラ見したが、まさか私じゃないだろうと。思ったけれど。
彼女は目の前に足を止めた。
「樹ノ下さん?貴女に聞きたいことがあるんだけど」
嫌な予感しかしなかった。
「えーと、な、なんでしょうか…」
恐る恐る聞いてみると、まぁ案の定という答えが返ってきた。
「竜神くん…知ってるわよね?」
「………し、しりゃ、知らないです」
あーーーーーー!噛んだ!噛んだよ私!!!完全に会長さんの瞳は私をロックオンしてるよ!?
「樹ノ下さん、ついてきてくれるわよね…?」
彼女から怒りのオーラが醸し出されていたことは言うまでもない。
「彼の行きそうな場所を知りたいんだけど?」
「は、はぁ…で、でもそんなに話したことが「午前8時半頃、貴女と竜神くんが仲良さそうに話しているのを防犯カメラで確認しました」
うぐ!この学校に防犯カメラあるのは知ってたけど!こんな時にハイテク発揮してほしくないよ!犯人のような気分なんだが!
「…協力、してくれるわよね?」
会長さん、そんな綺麗な顔を近付けて見つめないでください。目がこわいです。
関わりたくないのに…もうやけくそだわ…そんな気持ちで竜神が行きそうな感じの場所を伝えた。
そうすると、彼女はしばらく考え込んだあと、思い出したように小声で呟く。
「…屋上。屋上くらいかしら、今聞いた中でカメラの死角があるとこは」
そんなに防犯カメラあるんですか…さすが竜神の親がお金出してるだけあるな…とかどうでもいいこと考えていると、会長さんはインカムで誰かと話していた。
「うん、うん…そう。30分以内の全部の屋上階段前のカメラの記録全部調べて。5分以内ね。は?無理?出来るでしょ?じゃそういうことで」
うわー…無茶ぶり。なんかもう、通話先の人ドンマイです。
「かいちょー!」
ジト目で彼女を見ていると、先程の鈴宮、という先輩がパタパタと走ってきた。やっぱりデカイ。
「鈴宮、守備はどう?」
「はい、多分…あいや、大丈夫っす!つーか会長、今の聞いてましたよ?もー相変わらずの無茶ぶりッスね~」
「何よ、私は出来ない人間に無茶言う訳じゃないから無茶じゃないでしょ。ていうか聞いてたんなら報告受け次第行くわよ」
「え、俺らもですかー?ちょっと疲れたんで「何か言った…?」
「や、何もないです」
彼等の会話を聞いて、力関係というものを改めて実感した杏里でした。
異世界までが長い。自分で書いてても思う。
文章って難しいですね。