嫌な再会
前回書き忘れましたが大体のストーリーは考えてても、行き当たりばったりです。
序章に変更。
序章
道はすでに始まっていた
ー学校ー
学校へ着いて、受付でIDをもらう。
これがあれば、学校側に管理されつつ生徒が入れる場所ならどこでも入れるという優れもの。
…実は、かなーりすんごい学校。見学とか何回か来たけど、セキュリティもバッチリなのに自由な校風、というのが受験する決め手になった。
登校中に遭遇した、ズラッと学校の入口まで並んだ桜並木も鮮やかで綺麗で…圧倒的な景観だった。
まぁ偏差値は平均よりは高い。もちろん、学費もそこそこ(ボンボンだけが受けさせてもらえるというようなこともないみたい)。
平凡な両親には荷は重かったハズなのだが…ホント、感謝しかない。ぜったい、親孝行するからね!
そんなことを考えつつ体育館に向かっていると後ろから声をかけられた。
「…杏里?」
「………は?」
誰だ、馴れ馴れしく女子の名前を呼び捨てにするのは。
イラッとしながら振り返って、後悔した。
たがみ
「た、竜神…」
昔馴染みの顔が、そこにいた。
ーーー
「お前、相変わらずだな」
は?って何だよ、初対面だったら最悪だぞ…と呆れ顔で私に悪態をつく、コイツ。
たがみ ないと
彼は【竜神 騎士】。
焦げ茶色の無造作ヘアに、平均より少し高めの身長、端整な(しかし中性的ではない)顔、スラッとしているがほどほどに筋肉のついた身体をしている…
まぁ所謂超イケメンである(私は思ったことないけど!)
あと、世界的にも有名な資産家の息子…お坊っちゃま(ムカツクほどのハイスペック!)
「ていうか、なんでこの学校いんの?受ける人いないって聞いてたのに…」
「ここ、親父がバックにいる学校だし…」
なん、だと…?そんなこと資料に一言も書いてなかったよ!どういうことですかね!
そんな私の脳内をエスパーしたのだろうか。彼は面倒くさそうな顔をして簡単に説明してくれた。
「支援とかしてることは内緒なんだよ…んで俺も受けた。本当は顔パス出来たけどそういうのムカつくし」
あーハイハイそうですかそりゃ君は嫌でしょうね…って、ヤバイ。忘れてたけどコイツと話してたらヤバイんだった。
大事なことなので二回言いました。
コイツと話してたら、周りの女子に敵認定される。女の嫉妬はこわいのだ。いや、女社会というべきか…
まーとりあえず。
「あのさぁ、悪いんだけど…これからは話しかけないでくれる」
「はあ?」
イラッとしたので胸ぐら掴んで、
「わかるでしょ…?」
少し低めの声で言ってやった。そうすると彼はあー…と気付いたようだが、また面倒くさそうな顔をしながら返事をした。
「……別にいーけど」
その言葉に満足した私はじゃあ、とその場を後にした。彼はきっと入学式なんてもんには出ないだろうから、もう話すこともないだろう…
ーーまぁその考えは見事にぶち壊された訳だが?
次にあと二人が出ます。会話多め。