父との約束
「そうか、だけどちゃんと学園に通う準備をしないと行けないよ?」
「うっきゃ。学園に通う準備もするっきゅ」
リオンに言われ、リーゼは頷くとステーキをパクりと食べてモグモグする。
「学園と冒険者を両立させるなら、冒険者になってもいい。ただし、両立できないなら駄目だ」
「うっきゃあ!?父様、両立頑張りますっきゅ!!」
リオンがウインクして言うと、リーゼは目を輝かせて力強く答えた。
「冒険者になれば広い世界を知ることが出来る。それも大事だからね。両立頑張りなさい」
「はいっきゅ!!」
リオンに言われて、リーゼは頷くのだった。
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「さて、どうするか考えるきゅ」
夕食後、自室に戻ってパジャマに着替えたリーゼはベッドに座って考えていた。
「学園と両立なら……どっちも全力でやるっきゃ。まずは冒険者の仕事をもう一度勉強するっきゅお」
ヤル気満々のリーゼは、冒険者の本を取り出すと読み始める。
「お嬢様」
「うっきゅ?その声はアクセルっきゅ?」
天井から声がして、リーゼが見上げて首を傾けた。
カタンッスタンッ
「うっきゅす」
天井からアクセルが着地すると、リーゼに頭を下げる。




