冒険者の覚悟
「アクセル、君にはリーゼがちゃんと冒険者として、やって行けるようにサポートしてほしい。冒険者として必要な知識が身に付くようにして貰えると有難い」
「うっきゅ。このアクセル、誠心誠意お嬢様のサポートをして行きます」
アクセルはリオンに命じられ、答えると力強く頷いた。
「バーバラ、君はリーゼが寂しくならないように支えて欲しい。リーゼは君を姉のように慕ってるからね」
「はいきゅ。リーゼお嬢様をお支えしますきゃ」
リオンに命じられ、バーバラは一礼して答えた。
「二人とも、リーゼを頼んだよ」
「はいっきゅ」
「うっきゅ」
リオンにバーバラとアクセルは頷くのだった。
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「バーバラは頭が固いきゅ」
ドレスに着替えたリーゼは、ぷんすか怒りながら廊下を歩いている。
廊下の壁には、歴代当主の絵が飾られており、たまに人間バージョンの絵もあった。
「そういえば、ママは冒険者として名声を得ていたと聞くっきゅ。ドラゴンと相討ちになったママは最期まで冒険者として民を守ったと父様から聞いたうきゃ。でも……私はママみたいな冒険者になりたいけど、民を守って死ぬ覚悟はまだ出来てないっきゃ」
ポツリとリーゼは、メイドに言うと振り替える。
「お嬢様はまだ……冒険者になっておりません。ビオーナ様を目指すのなら、冒険者となって経験をつまれるのがよろしいかと思います。覚悟はそれからでも遅くありません」
メイドのレーヌは、優しく笑ってリーゼに答えた。




