アクセルの提案
「冒険者になる前に、実際に冒険者の仕事を体験するのはどうですか?」
「ほぉ……それはナイスアイデアっきょ!!」
アクセルに言われ、リーゼはキラキラした目になる。
「幸いなことに僕も冒険者だっきゅう。お嬢様に体験させられるっきゅお」
ほんわかした顔をして、アクセルは胸に手を当てる。
「本で読むより体験は貴重うきゃ!!宜しく頼みますっきゅ」
「お任せくださいっきゅ」
リーゼに頼まれて、アクセルはヤル気満々に答えた。
だが、それをバーバラは廊下で隠れて聞いていた。
……大丈夫かきゅ?何だか心配だっきゃ……。
バーバラはそわそわして、眠れなくなるのだった。
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お日様がお月さまにごっつんこして入れ替わり、チュンチュンスズメが鳴く朝がコロリンとやってきた。
朝からリーゼはヤル気満々だ。
「服装はきちんと装備を身に付けたっきゅ。朝ごはん食べたしお弁当持ったきゃ!!リュックにはハンカチ、ティッシュ、魔物避けスプレーも入れてるっきょ!!」
冒険者らしい装備を身に付け、リーゼはリュックを確認して目を輝かせる。
「お嬢様、お迎えに来ましたきゃ」
アクセルがリーゼの部屋にやってきた。




