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『桜舞う記憶、紡がれる恋』  作者: うさえり
第2章

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2/21

新たな始まり

あれから、あっという間に時は経ち、舞桜は高校生になっていた。


あの桜の木の下での出会いが、幼い日の淡い記憶として残るだけでなく、彼女の人生の選択にまで影響を与えていた。


初恋の男の子とまた会えるかもしれない……。

そのかすかな希望を胸に、舞桜は彼と出会った公園のある隣町の高校を選ぶことにしたのだ。


満開の桜が咲き誇る、入学式の日。

真新しい制服に身を包んだ舞桜は、期待と少しの緊張を胸に、通学路の途中にあるあの公園へと足を向けた。


公園には、あの時と同じように、いや、もしかしたらあの時よりもずっと、沢山の桜の木が力強く花を咲かせていた。


ふわりと舞い上がる桜の花びらが、春の光を受けてきらきらと輝く。

舞桜は、ひっそりと佇む小さな桜の木を見つけ、そっとその根元に立った。


(ここで会ったんだよね、私と、あの男の子……)


風に舞う桜を追いかけ、迷子になった先で出会った、あの笑顔。

自分の名前を「素敵な名前だね!」と言ってくれた優しい声。


彼の名前すら知ることはできなかったけれど、その出会いは、舞桜の心の中で色褪せることなく輝き続けていた。


「また会えるかな。今度は、名前、聞けるかな。」


舞桜は心の中でそっと呟いた。


もしかしたら、この新しい高校生活で、彼と再会できるかもしれない。

そんな淡い期待が、彼女の胸いっぱいに広がっていく。


今日から始まる高校生活は、きっと素敵な出会いに満ちているはずだ。

そして、その出会いの中に、ずっと探し求めてきた【運命の彼】がいることを、舞桜は心の底から願っていた。


舞桜は公園を後にし、高校へと向かう道を歩き出した。

綺麗な桜並木が続くその道は、新しい物語の始まりを予感させるように、希望に満ちていた。

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