7 ずっとわたしのところにいてくれますか?
ずっとわたしのところにいてくれますか?
「白猫さん。あなたはわたしが世界で一番美しい花だからわたしのことが好きになったんですか?」と赤色の花は言いました。
「違います。あなたが美しいのは本当のことだけど、ぼくはあなたがあなただから、好きになったんです。恋をしたんです」と白い猫は言ってくれました。(嬉しい)
その白い猫の言葉を聞いて、ちょっとだけ、本当かな? って赤色の花は思いました。(でも、別に今はどっちでもいいんです。だって白猫さんにとって、わたしが世界で一番美しい花だって言うことは、本当のことだと思うから)
きらきらとした森の中。
木漏れ日がとても綺麗でした。
森に吹く風もとっても気持ちよかったです。
「わたしたちが出会ったのは偶然でしょうか? それとも運命でしょうか?」
赤色の花のとなりに座っている(まだ少しうしろ足を引きずっている)白い猫は言いました。
「そんなことわかりません。でも、どっちでもいいです」と明るい顔で笑って赤色の花は言いました。
「白猫さん。ずっとわたしのところにいてくれますか?」と赤色の花は甘えるような声で言いました。
「はい。もちろんです」と白い猫はそう言ってくれました。(とっても嬉しかったです)
それから、ずっと、ずっとその二人の言葉の通りに、赤色の花と白い猫は、一緒にいました。
森のみんなからは、お互いに甘えすぎだって言われたけど、そんなことは、全然、わたしは(わたしたちは)気になりませんでした。
おしまい。
あなたとの出会いは、きっと奇跡でした。
わたしは、あなたとの出会いを、まるで夢のようだと思いました。
猫と花。 ねことはな。 終わり